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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第三部 てこ入れ回な件について(仮)
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攻防凄まじい件について(仮)


「これで、もう戻ってこなかったら最高なんだけど、まあ無理か。はは」


 かおるは、ふう、と息を吐いて空を見上げた。

 

 すると、空から人が一人落ちてくるのが見える。


(おいおい、そんなハイジャンプありかよ・・・)


 かおるは苦笑した。


 落ちてきた人がかおるの100メートル先に急落下してきた。

 ドゴーンという音と共に、衝撃風が巻き起こる。


「いやあ、さっきには驚いたでー」


 衝撃風から、不明確だった相手の姿が現れた。


「いやいや、こっちとしてはまったくの無傷の江良さんのほうが驚きですけどね」


「はは、そうか? まあ、まだまだできるんやろ?」


 江良さんはかおるに笑顔を向けながら近づいてくる。

 

「まあ、後少しくらいならね・・・」


 かおるの身体は悲鳴をあげ始めていた。

 かおるが江良さんと戦い始めて数十分がすでにたっている。かおるの攻撃はすべて相手には傷を与えることはできていない。しかし、その攻撃はすべてかおるの全力を出しているものだ。

 その中で、かおるは相手の攻撃に対して神経を研ぎ澄ましながら、転移を活用して避けていた。流石に三つの漆黒の力をフルに活用するのは体に負担が掛かるのは当然、そのダメージがかおるの身体に少しずつたまっていっていた。


(言魂の力は、江良さんに対して直接は使えない。つまり、自分に対してしか使えないということ・・・、でも強化した黒雷炎でも江良さんには傷一つも・・・)


 流石に厳しいなと、かおるは思った。だが、まだあきらめるわけにはいかない。


「よっしゃあ、じゃあ行くでえ!」


 江良さんが、また突進してくる。

 

「いい加減、突進してくるのは勘弁して欲しいですね! crack(割れろ!)」


 地面がかおるの言葉で割れる。それは江良さんに向かっていく。

 

「うわ!」


 江良さんはそれを空中にジャンプしてよけた。走り幅跳びの要領でかおるに向かってくる。


 かおるは、江良さんに両手を合わせて向ける。


「漆黒の撃砲!!」


 かおるの合わされた右手から黒炎が、左手から黒雷が出てきて、それが絡まりあい密合していく。そして、それが江良さんに向かって大きなビームとなって放たれる。


 江良さんは、その右手の拳を振りかぶり、そのビームに向かって突き出す。


 ドゴオオオオオオオオオン!!

 

 江良さんに拳とかおるの攻撃が衝突した。


「おらあああ!」


 かおるの攻撃は江良さんのパンチ一つでかき消されてしまう。

 そのまま、江良さんがかおるに向かってくる。


「テレポート(転移)!」


 かおるの消えた地面に江良さんの鉄拳が振り下ろされた。

 大きな音を立てて、地面がその拳を中心として盛り上がる。


 江良さんはそこから、すぐに方向を変えて、かおるが転移したさきに向かう。


(おいおい、いくらなんでも対応はやすぎだろ!?)


「テレポート(転移)!」


 かおるは今度は空中に転移した。ここなら、江良さんは飛べないので落下まで少し休める。もし、江良さんがジャンプして来ようとしたら、また転移して別の場所に向かえばいい。さらに、かおるは今までできなかったことを試す。ここで限界を超えないと、江良さんには勝てない。


「Fly(飛ぶ)!」


 かおるの身体はその言葉で空中に静止した。


「おい! かおるお前せこいぞ! 飛ぶとか!!」


 江良さんが下で文句をかおるに向けてぶつくさといった。

 そして、江良さんは拳を腰付近で構えだした。


(いったい。何を・・・?)


 江良さんは物理攻撃しかこれまで出してきてはいない。いや、おそらくそれしかないはずだ。超えし者は異能力者の例外に位置する人物。つまり異能力は持っていないということである。


 かおるは念のために、自分の周りに防壁を展開する。これは竹市が作っていたものをまねたものだ。


「すぐにそこから落としたるからな・・・」


 江良さんは、拳を力いっぱいにためて、それを、かおるに向けて下から突き出した。


「な、なんだ?!」


 コンマ数秒後、かおるの身体に、下からの衝撃が加わる。

 その衝撃は凄まじく、かおるの三半規管が揺れて、かおるは空からまるで打ち落とされた鳥のように地面に落下し始めた。


 江良さんが、行ったのはただ拳を突き出しただけだ。だが、彼にはそれだけで十分なのである。彼の突き出した拳の凄まじい威力によって、風が切られて江良さんの拳からかおるに向かって上昇気流が生じた、それはまるで放たれた衝撃波のようなもので、それが見事にかおるに直撃したのである。


(このままじゃやばい!)


 どこになるかわからないが、このままでは確実に落下したさきで江良さんからの凄まじい一発を受けてしまう。こんな不十分な体制ではその攻撃を防御するのは至難の業、まともに受けてしまえば重傷になるのは必死だ。

 転移するしかない!


「テレポート(転移)!!」


 かおるはその言葉で、後もう少しで江良さんから一撃をくらうところを回避した。


「ちっ! またか!」


 江良さんは、その場で舌打ちをした。









「運がよかった・・・」


 かおるは転移したさきで、そうつぶやいた。

 彼が転移したさきは、彼が居た場所のさらに上空に位置する場所だ。ここなら確実に江良さんの攻撃は届かない。


「さてと、どうしたものかな」


 




「ちなみに、かおるはベルゴにいろいろと教えてもらいながら戦っているので、いろんな新しい技が出てきているわけです」


「まあ、そうだな」


「だから、決してかおるが凄いわけではなく。ある意味せこいわけですね」


「まあ、はい。そうなるんですかね」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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