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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第三部 てこ入れ回な件について(仮)
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とうとう激突する件について(仮)


「いや・・・」


 井上ハルカの体は、今度は不適に笑った。


「その通りだ」


(認めた?!)


 これもまた良太郎の予想外の出来事だ。


「よくわかったな。だが、それを知ったところでお前に何ができるというんだ? この身体の精神体が私の手にあるのは代わりがない。ということは、この娘を助けたかったら、結局は我の言うことを聞かないといけないのは必須だ」


 確かにそうだ。 


 良太郎は新たに入った情報から、これからのことを計算しなおす。

 神は井上ハルカの体が必要。

 ということは、彼女の身体が特別、いや彼女自体が特別だということだ。そして、おそらく目的は彼女の身体を使ってこの世界に干渉することだろう。この世界に存在することだ。

 そのために大罪悪魔が邪魔となる。

 だから、神は大罪悪魔を消し去ろうとしている。だが、大罪悪魔は半永遠の存在・・・。

 それは神の力をもってしても同じだということなのだろう。だから、自ら手を出さない。


 どうして、大罪悪魔が邪魔になるのか。自分たちの存在がそこまで神の邪魔になるものなのか?


 そのわけは、良太郎の考えでは、大罪悪魔の大罪が神の邪魔だからと判断していた。つまり、神が作り出した大罪悪魔、罪の象徴として作り出された自分たちが、この目の前の神には邪魔なのだ。


 その理由は、良太郎は異能力者の排除が目的だと考えていた。そのために手始めに大罪悪魔を消し去るつもりなのだ。人間の罪の象徴を、そうこれは神が自らのエデンを作りだすためのストーリーだ。


 そう思っていた。

 だが、違うのか・・・?


 もし、そうだとして、何が狙いだ?

 ミスリードを誘うためにものか?


「いや、俺にとって重要なのは、ハルカ自体が消えないかどうかってことなんだよ。つまり、たすけだせる可能性があるかどうかだ。そして、それは今イエスと出た」


 かおるは全身に黒炎を纏う。


「いくら、神様だろうが、なんだろうが、知ったことじゃない。俺の大切な人に手を出したんだ。それなりの報いは覚悟してるんだろうな?」


 かおるは、全身に強烈なオーラを出しながら、井上ハルカに近づいていく。


「たかが人間ごときが、神に勝てると思っているのか?」


「さあな。やったことないからわからないや」


「ふん・・・、やはりおろかだ」


「おろかさがないものが完璧だと、誰が決めたんだよ!」


 かおるはダッシュする。

 そして、右手に大きな黒雷炎を纏い。それを相手に投げつけた。これは本来なら、この山くらいなら消し飛ばせるくらい強烈に濃縮されたものだ。


 かおるの攻撃が相手に向かって一直線で向かう。

 しかし、相手はまるで動かない。

 かおるの攻撃が相手に当たると思われた瞬間、攻撃と相手の間に一人の人物が割り込んできた。

 かおるの攻撃はその人物が突き出した手にぶつかる。と同時に爆発が起こる。


 その場に爆風が起こるが、それはわずかであり。かおるの攻撃が抑えられたことを物語っていた。


「え?」


 かおるは、自身の攻撃を防いだ人物を見て、固まる。


 良太郎はその状況をじっと見ていた。

 これは予想された状況。何かあれば、あの人物が出てくるのは決まっているのだ。


「おうおう。元気やのう。自分。ほな少しわしと遊んでけや」


「江良さん・・・!?」


 かおるの攻撃を軽く防ぎきった人物。それは、この世界の超えし者。世界の異能力の理の外にいる人物。誰も彼に勝つことはできない。英雄的存在。その名は江良昌樹・・・。




  -   -   ー



「おう。この前ぶりやのう。かおる」


 江良さんは、かおるに笑いかける。


「江良さんがどうしてここに? というかどうして・・・」


「わしがどうして、こっち側にいるかってことが気になるんやろ?」


 かおるは、無言でうなずいた。


「わしはな。この神様に育てられたんや。つまり。わしの親的存在がこの人っちゅうわけや。だから、わしはこっち側に付く」


「そいつは、俺の大切な人に手を出したんですよ! 江良さんはそういうのが一番嫌いでしょ?」


 江良さんはチラッと、ハルカを見た。


「そやなあ、この娘は、かおるの大切な娘なんやろな。うん、でもな、かおる。ここでわしがこのお方のことを裏切ったらどこに仁義があるっていうんや? それにな。お前の大切な人ではあるかもしれん。けど、わしにとったら別にただの他人や」


「江良さん・・・」


 かおるは、唇をかみ締める。


「俺のこともただの他人だと?」


「そうやなあ、おまえとはここ数ヶ月仲良くしてきたな。でも、そうや。お前も結局のところただの他人や。ただの他人と恩人。どっちのためにわしが動くかって言ったら当然、後者にきまっとるやろ?」


 かおるは、こぶしをこれまでかというくらい握りしめた。

 そして、一呼吸落ち着く。


「つまり、俺がそいつを一発殴りたかったら、その前に江良さんをぶったおさないといけないってことですね?」


「そうやな」


 江良さんはいい顔をする。


「わしを超えてみい!! お前にそれができるか!!」


 かおるは、目を一瞬閉じた。

 数秒して、目をかっと開く。


「beef up(強化)」


 かおるは黒雷炎を纏い。それをさらに強化する。

 おそらくその力は今までのものよりも数倍の力だ。


「じゃあ、俺も本気でいきます」


「おう。来い!!」

「まさか彼が出てくるとはね」


「俺も驚きだよ」


「なんでも、かおるはこれから大変になるとか」


「いや、もう十分大変だけどな」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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