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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第三部 てこ入れ回な件について(仮)
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え? その人たち出てくるんですか? な件について(仮)


 かおるはスマホを取り出す。

 そして、彦山の詳細な位置を地図アプリで調べはじめた。


(今から、急いだとしても今日中に間に合うかわからない。なら、飛べばいいんだろ!)


 かおるは、スマホに映っている彦山の航空写真を見て、頭の中のそこを想像する。

 

「よし! テレポート(転移)!」



  -   -   -



「準備は万端だ」


「ありがとう。僕も準備オッケーだよ」


 場所は良太郎の隠れ家。そこに、七人の人間が集まっていた。


「それじゃみんな」


 良太郎が、みなが座っているソファーの前に出る。そして、大手を広げた。


「今日、この日を持って、僕たちはあの神に対して反逆を行う。この中にいる誰でもいい。誰かが神の首を取ることができれば僕らの勝ちだ。・・・なんてね」


 良太郎のそこ言葉にその場の全員が微笑んだ。


「そんなこと僕らには無理だ。何せ全員が元はただの人間なんだからね。神に作られた存在である僕らが神を殺すことなんてできるわけがない。だけど・・・」


「彼なら、それができるかもしれないってことだろ?」


 そこにいる一人がそういった。それに良太郎が微笑む。


「そう。彼は特別だ。だから、今回の戦争で僕らは彼のサポートだと思ってもらえればいい。といっても相手は強大。僕らのうち何人かは死ぬかもしれない、それでも僕の考えに乗ってきてくれるかい?」


「今更何言ってんだよ」


 その場に居た上野が苦笑交じりに言う。


「ここにいる全員がロクでもねえやつらばかりだ。そんな俺たちがここにこうして居れるのはお前のおかげなんだぜ? 死を司る力を持つお前のおかげで、全員が命を持ってこの世で暮らすことができたわけだ。だから、そんなお前のやろうとしていることに誰が反論するってんだよ。お前はただ傲慢であればいいんだよ。大将」


「そうだ」


「そうね」


「ああ」


「本当だよ」


「ええ」


 各々が笑顔で言った。


「そうだね。なら、みんな、僕のために死んでくれ。これから各々の配置と役割について話をする。まず、上野。君は戦争が始まったらまず。かおるの援護に回ってくれ、最悪、最初に江良が出てくるかもしれない」


「了解」


「次に、榎本さん。あなたは、木藤家と共に東から攻め入ってください」


「わかった」


「中田と、杉村さんは、それぞれ宮内家に作戦開始と共に攻め入り、相手をかく乱してくれ、そのときアリスが造った魔法使いを連れて行くといい」


「了解」


「わかったわ」


「そして、高岡、君は川口家と共に西から攻め入る。そのとき川口家が上手く誘導してくれればいい」


「うーい」


「最後にアリス。君は、君の妹たちとともにいてくれ、そして、あいつが出てきたらすぐに、かおるの援護の彼女たちを連れて行ってほしい」


「お安い御用よ」


「よし、それじゃ、解散。みんなの奮闘を期待するよ」


 良太郎は手を一回ポンと叩いた。

 それを合図に、杉村教師。榎本教師。高岡泰造。中田春樹。アリス・クロスフォードが時空魔術を通ってその場を去っていく。


「お前はどうするんだ?」


 上野が良太郎の側による。


「僕は、田中 孝として、かおるたちのフォローに先に向かうよ。といっても、もう正体を明かすことになるけどね」


「そうか。お前も気をつけろよ。何せただの人間なんだからな」


「うん。そうだね」


 上野は手を振りながら、その場を去った。


 良太郎は、みながいなくなった場所で一人ため息を漏らす。


 自分には変装する力しかない。

 いわば、単体としての力は大罪悪魔の中で最弱だ。だからみなを頼るしかない。


「やっと、終わるか・・・」


 十年前のあの日。あの惨劇からすべてが始まった。自分はそれを止めることができなかった。力がなかったからだ。

 これもその罰なのかもしれない。

 だからこそ、今回は傍観者ではいられない。例えすぐに命をからすことになろうとも・・・。


「さてと。僕も行きますか」


 良太郎は顔に手を当てる。そして手を離すと、そこに居たのは、稲垣かおるのクラスメイトで中学からの同級生である田中 孝であった。


 そして、彼の命は後わずかだ。




  -   -   -



「はあ、はあ、はあ」


 かおるは、山を登っていた。目的地は彦山の中心にある樹齢何千年かの木だ。

 さきほど、かおるはテレポートでなんとか彦山の中腹までくることはできた。だが、それから先はなぜか力が使えず。こうして登ること三十分がたった。

 

 その木に向かっているのは、なんとなくだった。ベルゴは彦山についてからは何も言わない。だが、その木にハルカがいるという核心がなぜかかおるにはあった。


(後、もう少しか)


 かおるは片手に持っているスマホを見る。


 確か、彦山のその木は、かおるたちが墜落した飛行機がぶつかって折れたはずだ。だが、今その木は普通に聳え立っているらしい。


 かおるは、息を切らし、すでに胸も痛く足も痛かったが、そんなことはおかまいなしに歩むを進める。

 

 まだ、ハルカと別れるわけには行かない。

 いいたいことが山ほどある。いわれないことが山ほどあるんだ。


(だから、待ってろ! ハルカ!)


 かおるは最後の目的地へと続く階段を上っていく。

 その間にいろんなことを考えた。

  

 何を言えばいいのか。

 どんな顔をすればいいのか。

 何を言われたいのか。


 かおるは最後の一段を登った。

「なんか続々と出てきたね」


「大変だったんだ」


「何が?」


「それはいえないけど・・・、とりあえず大変だったんだ作者が・・・」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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