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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第三部 てこ入れ回な件について(仮)
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かなり人見知りな件について(仮)


それから、かおるたちはパーティーを催すために、とりあえず飾りつけなどが必要だろう。ということになり大きな雑貨屋に行くことにした。


「こんなんでいいんじゃないか?」


「それでは、これなんでそうでしょうか?」


「俺はこの手裏剣型の飾りなんていいと思うぞ」


「わたくしはこのふわふわしたものがいいですわ」


「俺は単純にこれかな」


 雑貨屋でおのおのが意見を出し合いながら、適当に見繕ったものを買った。そして、そのすべての荷物をかおるが持ちながらみなでまた例の公園に戻り当日の手はずをどうするか考える。


「まあ、とりあえず人員集めだな」


 竹市が腕を組みながら言う。


「いけるか?」


「うーん。まあクラスメイトには数名なら声を掛けられるかな。来てくれるかはわからないけど」


「まあ、あれだね。正直、かおる側の人間はここのみんなくらいでいいんじゃないかな? 重要なのは、相手側の人間をどうするかだね」


 良太郎が言う。


「うーん。正直俺が話しかけると上手くいかない気がする・・・」


 みなが首をかしげながら考える。


 最初に口を開いたのは正子だった。


「それなら、わたし達がお誘いするのはどうでしょうか?」


「宮内さんたちが?」


「はい、わたし達なら、おそらく変に怪しまれることなくお誘いできると思います」


 いや、多分。余計変な風に感じられると思うぞ。とかおるは思った。

 だが、自分よりはマシか。女性同士ということもあり、ハルカの友達とも話すことができるだろうし、相手も警戒なく聞いてくれるだろう。

 しかし、問題が一つ・・・・。


「宮内さん、知らない生徒に話しかけれる?」


「そ、それは・・・」


 正子は確かに身内の人間や異能力関係の人間には普通に話すことができる。だが、彼女が学校でトシコや孝子以外の普通のクラスメイトや生徒と話をしているところは見たことがない。

 つまり、そういうことなんだろう。とかおるは認識していた。


「だ、大丈夫です! できます! 名簿をくだされば話をしに行きます!」


 正子は顔を少し赤くして興奮した様子になる。


「大丈夫だ。俺たちも一緒に行くぜ。正子」


 トシコが正子の肩に手をやりいう。


「もちろん、わたくしも参りますわよ」


「2人とも、ありがとう。わたしがんばるよ!」


「でも、問題はまだ解決しないね」


 良太郎が、三人の様子を見ながら言う。


「三人が声を掛けれるのは、明日だ。明日なんかみな一様に部活やそのほかの予定を入れているだろうから、集まれるのはまあ、夜だろうね。それでもどれだけ集まることができるのかは少し賭けの部分が大きくなるね」


「まあ、それは仕方がないだろう。最悪、かおると正子様たちだけでやることになるかもしれないがな」


「うーん、まあ今回ばかりは仕方がないか。まさか前日にこんなことを言ってくるなんて予想外だったからね」


「ああ、本当に予想外だ」


 2人はかおるを見た。

 かおるは2人の視線をよけるようにして、顔を背ける。


(いや、それはうん。弁明のしようもないですね)


「じゃあ、その荷物はとりあえず竹市君が持っておこうか。昼、かおるが彼女を外に連れ出す。その間に、みんなで飾りつけとかケーキの準備をしよう。それで帰ってきたらサプライズ開始って感じで、どうかな?」


「いいんじゃないか」


「わたしもそれでいいと思います」


「俺もだ」


「わたくしもですわ」


「かおるは?」


 良太郎がかおるに尋ねる。


「俺もそれで賛成かな。みんな改めて、ありがろう」


 かおるは立ち上がり、みなに頭を下げた。


「いいってことだよ」


 かおるが顔を上げると、そこには微笑んだみなが暖かい目でかおるを見ていた。


「じゃあ、とりあえず。かおうには彼女の友達も名簿を送ってもらうとして、今日はこんなところでもう解散かな」




  -   -



「でも、よかったのか? 本当にパーティーなんかで、本当は2人きりにさせたほうがよかったんじゃないか?」


 かおるだけがいなくなった公園で、竹市が良太郎のほうを見て言う。


「いいんだよ。とりあえずはね。でも、いい感じになってきたら、俺たちはもちろん帰って、2人だけにする予定だよ。そうじゃないと流石に相手方に悪いでしょ? 向こうはかおるのことがあれなのに」


 良太郎が微笑する。

 ここには正子たちもいることから、少し言葉を濁した。意味があるかはわからないが。


「そうですね。でも、今回だけです。わたしの誕生日のときにはいろいろとしてもらいます!」


 正子は良太郎たちを見る。つまり協力しろということだろう。


「くそお、俺の誕生日はもう終わっちまったぞおお」


 トシコが頭を抱えてその場にうずくまる。


「はは、まあ、誕生日なんていつでも祝えるよ。まあ今回はいつも協力してもらっているかおるに対して、俺たちも精一杯協力しようじゃないか。ね?」


「はい」


「ああ」


「そうですわね」


「仕方ねえな」


 各々が返事をする。


「それからみんな」


 良太郎が公園の出口にまで来たときに振り返って言った。


「これからもかおるの見方で居てやってね。彼もこれから大変だろうからさ」


 そこにいる良太郎以外は、その言葉の意味が明日でのハルカとのことだろうと思った。ハルカが誕生日プレゼントがないことに怒ることだろうと・・・。


「彼女は大丈夫かな?」


「まあ、大丈夫だろ」


「かおるが誘えばいいのにね」


「うん、無理だ」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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