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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第三部 てこ入れ回な件について(仮)
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まあそこに目が行ってしまうよねな件について(仮)


「じゃあ、明日は大掃除だから、よろしく」


 学校での一日最後のホームルームで、担任の添田 春田はそういうとすぐに教室を出て行った。


 かおるは自分の席で背伸びをする。そして、勢いよく立ち上がった。

 特に誰かにあいさつをすることもなく教室を出る。正確には誰にも挨拶されないのだが、まあそんなことは慣れっこだ。

というか、上野がクラスにやってきて、カースト上位のやつの腕を折ったことでかおるは危ないやつの友達認定されてしまったので今日は誰にも話しかけられなかった。

 しかも、彼らの前で瞬間移動してしまったのでそれもまた、あいつは宇宙人だとかと奇怪なうわさを呼んでいるらしい。

 要は触れてはいけないものになったのである。


 ちなみに、その場に居合わせた数人は体調不良で学校をやすんでいる。

 面倒なことになるなら行動をするが、今のところこれ以上面倒にはなりそうにないので、かおるはそのままにしておくことにした。もし何か異能力関係で問題があれば良太郎にでも相談しようと思った。


「あれ? どうしたの?」


 かおるが扉を出た瞬間、放課後という雑踏の中に見知った人物が目の前にいた。目立つ格好だ。


「あの、かおるさん。少しいいですか?」


「あ、まあいいけど、あんまり時間は取られたくないかな」


 今日からハルカと一緒に昼食を食べることになっている。別にそれがどうというわけではないが、流石に待たせるとうるさいだろうからできれば、かおるは早く帰りたかった。


「わかりました。では、屋上で少しお話しましょう」


 正子は少し打つ向き気味で、先に行ってしまう。かおるはその後を追った。



 場所は屋上、ここに来ると何か懐かしい気持ちになるのは時がたったからなのか、それとも屋上という場所がそうさせるのかな? とかおるは一人空を眺めながら思っていた。空は晴天である。


「それで、その懐かしい光景だね」


 かおるの目の前には三人の女の子がいる。いわゆる現在はハーレムという状況なのだろう。まあ、そんな関係性ではないが。


「その実はこの前のことを謝罪したくて・・・」


 正子がまた打つ幹気味に言う。


「この前?」


「あの公園でのことですわ」


「ああ、あのときの・・・、え? それで何を俺に謝るの?」


 かおるは何が何なのかわからなかった。そもそも、この三人と揉めたことなどあっただろうか?


「ほら、あれだよ。俺たちもちょっとかおるに対していろいろといっちまったっていうか・・・そのデリカシーがなかったってことだよ」


 孝子が、少し照れながら手を腰に当てて斜め下に視線を落としながら言う。


「はあ、」


 かおるはまだピンと来ていなかった。というか、あの時のこと自体ほぼ忘れていたほどだ。それほどに、ここ最近いろいろなことが多かったということだろう。


 かおるは、公園でのことを思い出す。

 確か、ハルカとのことをいろいろといわれたような。違うような。


(でもまあ。あんまり覚えてないってことは、別に対したことじゃなかったんだろう)


「いや、俺は別にーーーー」


「すみませんでした!」


「すまねえ!」


「申し訳なかったですわ!」


 かおるが、別にいいよと言おうとしたとき、三人が頭を下げて謝罪をしてきた。かおるは、それに対して間抜けな顔をしている。


「あのときは、本当に勝手にいろいろなことを言ってしまいました。かおるさんのことも考えずに・・・」


 顔を上げた正子がまたうつむき加減で言う。全然、かおるの目を見てくれない。


(いろいろなことねえ・・・)


 かおるはそこで思い出すが、いろいろなことを話したのは良太郎だった気がするし、そもそもそれをかおるは許可した。だから、特に気にしなくてもいんだが。とかおるは思った。


「ま、まあ、全然いいよ。俺全然気にしてないしさ。謝ってもくれたわけだし、だからもうチャラってことでね」


 かおるは、手でなんとなく相手の気持ちを静めるようなしぐさをしながら言う。


「いえ、それではわたし達の気持ちが許しません。だから、かおるさん!」


 そこで今日ここまでで初めて正子がかおるの目を力強く見る。


「好きな質問を、わたしたち三人にそれぞれ一つずつしてください。それにわたしたちはすべて、真剣に答えます。もちろんうそなんていいません」


 正子は手を広げていった。


(ふぇ?)


「えっと、それをすれば三人の気持ちは納得するんだよね?」


「はい!」


「おう」


「はいですわ」


 うーん。これのいったい何が、謝罪と繋がるのかわからなくもないが変な方向に飛躍してしまったな。とかおるは思った。

 

(まあ、これは適当に質問してそれで終わらそうかな)


 そう思ったとき、かおるは正子の胸に視線がいく。

 そして思った。やはり巨乳だ・・・・と。


(いやいや、待て待て。こんなところでいくらなんでも、相手の謝罪のための贖罪行為だとしても、そんなことを聞くのは男としてどうなんだろうか? いや、逆に男ならそこを通らないといけないのかな? 聞かねばならんのかね?)


 かおるは葛藤する。

 そして、一旦、正子に対しての質問は置いといて他の2人について考えることにした。


(孝子に対して知りたいことかあ)


 かおるは孝子を見る。目があった。


(まあ、スレンダーな体してるよな。って、体型はどうでもいいだろうが!)


 だめだ。正子のせいで、そっち方面の志向回路になってしまった。とかおるは目を瞑った。

 そして少し考える。


(ああ、駄目なやつだ。なんも出てこないな・・・。これはやっぱり禁断の質問をするしかないのか? いやだって、相手がなんでもいいって言ったわけだしさ。これは許されたも同然だよな? そうなるよな? もしそうでなくても悪いのは相手になるってことだろうさ多分だけど、よし、行くぞ。行くぞ!)


 かおるは目かっと開く。そして正子の胸を見る!



「最低だね」


「いや、本当にその通りだ」


「主人公最低だね」


「いや、面目ない」



 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。


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