たぶん異世界30日目
昨日は真夜中から朝方に掛けて、予定通り、高位精霊見学をやれたのはいいのですが、結果的にエスを拾い、ヒルトたちに気付かれたので、ゆっきーに乗ってトンズラ。宿に帰って来て、エスとの戦闘で薄汚れたのを魔法で綺麗に。お風呂入りたかったけど、夜中にお風呂入ってたら怪しいですからね!
それから、軽く仮眠を取って、ツラっと知らないフリして、待ち合わせ時間通りにヒルトたちと合流。
朝食を食べながら、偽情報の場所へ。
ヒルトたちも、自分たちが外出したことは私たちには隠したいみたいなので、あたりさわりなくやり過ごすことに成功。表向きの目的通り、きのこ狩りへ。
薮蛇になったら困るし、余計なことは聞かなくていいです主義の私なのでこれでおっけ~。問題なし。
ゆっきーはいつもの如く姿を消して。エスも連れて行きたかったが、昨日の騒ぎにヒルトたちが気付いてる可能性があるので、却下。あの騒ぎの後に精霊と契約なんぞして、連れていたら、私が一番怪しいに決まってしまうので、留守番をお願いしようと思ったら、エスがどうしても嫌がるので姿を隠して連れて行くことに。今後、タイミングを見て、紹介するかどうか決めよう。そのうち、二人はいなくなるんだし、それまで隠しておいた方が無難かな?
そんなこんなで、たくさん収穫出来ました。
それにしても、王子様も時期公爵様もきのこ狩りって・・・他の人が見たら驚きすぎて顎外れる光景なんだろうな~。そして、私は王子様と時期公爵様をアゴで使った不届き者として捕らえられるとか?
でも、本人たちがやりたいって言ってんだし?使えるものは使えだし?って、ことで、ヒルトとユージンを使い撒くってしぬほどきのこ取りました。
さすがはエリート職業軍人ですね、底なしの体力と桁外れの知力と能力ではっきり言ってこの辺りのきのこ絶滅するんじゃないかと言うほど取って下さいましたよ。
しかも、ヒルトなんて両手いっぱいにきのこを持って。
「カオル、これを君に・・・まるでプロポーズみたいだな。許されるなら、このまま君にプロポーズしたい」
はいっ。却下。サブイボ大行進です。
きのこ持って、それはねぇだろうがよ!花ならまだしもきのこだぜ?
大量のきのこ持って、プロポーズする馬鹿がどこにいんだよ!
ここにいたよ!あぁ、いました!こいつ、本当に王太子かよ?
この国大丈夫か?こんなの国王にしたら、国の将来が不安でしょうがないが、私はこの国の住人じゃないので、どうでもいいですね。はい。どうでもいい。
そして、あなたの両手いっぱいのきのこは恐らく、ゆっきーのお腹に収まるんですがね。
ゆっきーなら、おっけーかもしれませんね。
ゆっきーは雄らしいけどね!びーえるじゃんね!はっは~
と、心の中でこんなことを思いながらもそんなことは微塵も出さずに、やっぱり、社会人なので大人な対応をする私。
「ありがとうございます。ヒルトのおかげで、たくさんきのこが採れました。そして、プロポーズの練習は私でされるのは構いませんが、もっと、素敵なシュチュエーションじゃないと普通の女性は落ちないと思いますよ?意中の方がどなたかいらっしゃるのでしたら、ぜひ、私でご相談相手を務めさせていただきますよ?」
と、にっこり素敵な笑顔で言ってあげる。
しっかり、プロポーズ拒絶の言葉も忘れない。
その様子を見て、ティアは無表情。おそらく内心爆笑。
ゆっきーは奴も懲りないな。と鼻で笑う。
エスはあのヒト何?カオルの敵?僕が追い払ってあげようか?カオルに喧嘩売るなんてばかなの?おつむよわいの?僕、あいつ気持悪い。
と。。。
エスの疑問にゆっきーが
奴はカオルに対してだけ、気持悪くて頭が悪くなる病気なのだ。
エスが
病気なの?それはかわいそうだね。優しくしてあげないとだめだね。
ばくしょうだよ・・・あんたら、素敵な漫才コンビですよ。
ナイス!ナイス!もちろん、ゆっきーとエスの声は私とティアにしか聞こえず。
ユージンは隠しもせずにお腹を抱えて笑っていた。
朝から出発。宿に帰って来たのは、日もかなり暮れてからでした。その後、夕飯を食べ、歓談。
それなりに4人で楽しい時間を過ごして、明日の朝食の時間に今後のことを話し合うと言う事で部屋へ。
ティアと朝食前に色々と相談しようということにして、取り敢えず寝ました。
睡眠不足でしたからね。
そうして、朝。
身支度を整え、ティアと今後についての相談を
「さて、どうしようかね?」
「困りましたわねぇ。本当に、ルイス殿下はお姉さまに本気で惚れているようですからね。噂では氷の王子と言われ、女嫌いや男色の噂もありましたし、何よりもお姉さまといる殿下が外見はもちろん、態度が別人のようで・・・すぐには解らなかったですわ。仕事で何度か殿下を拝見したこともありましたが、外見を覗いても、雰囲気と態度がもう、ほんんんんっっっとぉぉおおおにっ別人のようですわ」
「・・・あの気持悪いのがデフォルトじゃなの・・・?」
「違いますわ。白金の死神の二つ名の通り戦場に出れば、自ら先陣を切って死神の如く敵を壊滅させ、政治においても不正を働く者や彼の政敵になったものは、その切れる頭で死に等しいものを与えられる。また、どんな時でも冷静沈着であり、自分にも他人にも厳しく、特に自分に甘いものには冷酷非情と。ついでに弱点もなく、近寄り難い為、王太子になってからも擦り寄りたい方々からは難攻不落と言われておりますわ」
「・・・それ、本当にヒルトの噂?別人じゃない?影武者とか?双子の兄弟とか?」
「残念ながら、違いますわ。違いますが、私もあのルイス殿下の態度を目の当たりにすると自信がありませんわ・・・」
「ですよね~ですよね~ですよね~。で、あれ、追い払うにはどうしたらいいかな・・・」
「難易度高そうですわね・・・。何ににも執着を見せない為、弱点がないと言われている彼だったのですが、お姉さまが弱点になると思えるほど執着されていらっしゃいますものねぇ。お金出してまで同行したいって言うのがまた・・・」
「そろそろ、仕事に行ってもらいたいんだけどなぁ。このまま、当初の予定通りグーズグレイに行ったら、あそこは首都だけど、王都でもあるからそのまま付き纏われて終わる気がするしなぁ」
「そうですわ!お姉さま!取り敢えず、グーズグレイに行って、そこで振り切るのは如何でしょう?恐らく、グーズグレイに行ったら、一度は王城に顔を出さなければならないはず!その隙を狙って、旅立つと言うのはどうですか?」
「おぉぉおおうぅぅう!ナイスアイディア!さすが、ティア!いっそ、他の国に行ってもいいしね!」
「はい!」
と、言うことで、朝食の席で私はグーズグレイに行くことをヒルトたちに告げました。




