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作者: ライス中村
掲載日:2025/11/27


花を食べた

宝石を飲み込んだ

でも その後の僕から出てきたのは

便と、せいぜいそれ以外は吐瀉物だけ


小説を読んで

音楽を聴いて

僕は僕から芸術が湧いてくるのを待っていた

が、きっとそれも同じことだった


消化機構はだらしがない

今まで取り込んだそれらは

何に変わったのかもう知らない

知っても嫌になるだけだと思う


僕は綺麗な空気も

肺でことごとく汚くしてから溜息にする

その汚れが僕の皮膚表面にもこびりついてた


古い中華料理屋の

換気扇の油汚れみたいに

今更掃除しても落ちない面倒さ

買い替えが効かない


潔く下品なシュレッダーになると決めたらいいのに

消費に向いたアレやコレを

バクバク乱雑に取り込んで

ありきたりで処理しやすい形の廃棄物にする

そうすりゃ多少は世の役に立つ


嗚呼 しかし諦めがつかない

不思議で他と違う綺麗さに憧れて

思わず手を伸ばしてしまう

その綺麗さに礼を失している


たぶん最期は食べるものがなくなるから

僕は僕を爪先から食べるべきだ

なんなら今から食べ始めてもいいのにさ

何故だか今も先延ばし


僕が僕を食べて

僕を便にできるのは

今の僕に比べればマシだと思うのに

痛いのが怖くてまだ、やれない


血くらい出せよ 花や宝石に謝れよ

とっとと死ねよ そのまま泥になってしまえばいい


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