98話 勇者の責務と声
家に帰ってきた私たちは旅の疲れがあり家に入っていった。
(さすがに3日移動し続けたから疲れがたまってしまっているな……ってリョウはいったいどこに行くんだ?)
リョウはマーチャやムートとは違い、下の街が見える場所に移動したのだ。
「リョウ、何かあったの?」
「最初の勇者の紋章だっけ、それをとった瞬間から何か頭の中から声がするような気がするんだ」
「頭の中から声……?」
頭の中から声がするの明らかに異常だと思った私はリョウの頭の上を見た。
「俺そんな禿げてます?」
「頭の上には人のってないぞ?」
「いや頭の中から声がしてるんです……ちょっとどっか行ってください」
リョウは頭を抑えながら街を見ていた。
(一体リョウはどうしたんだろう?何か急におかしくなったぞ)
私は一旦家に帰り、数時間後にリョウに大丈夫と声をかけようと思っていた。
数時間後、私の部屋にリョウが入ってきた。
「ちょっと男子、ノックぐらいしてよね」
「ご……ごめん、言っておきたいことがあるんだ」
「どうしだんだ?」
リョウは私のそばに歩いてくると私は魔法の用意をした。
「ちょちょちょ!?どうして魔法の準備をしてるんだ!?」
「だって私とリョウって一応異性だし……何されるか分からないからさ」
「あー、確かにそうだね。分かった、この距離で話そう」
そしてリョウは話し始めた。
「さっき頭の中から声が聞こえると言っていただろう?」
「うん、てっきりリョウが厨二病になったのかと思ったよ」
「本当に聞こえたんだって!それでその声の主が信じれないかもしれないけど最初の勇者って」
「……それって本当か?」
「ああ、はっきりそう言ってたんだ!」
そうリョウは興奮気味で話しているとリョウの後ろから黄色の靄がかかり始めた。
「そう俺の存在をひけらかすな」
「うわ霧が喋った!?なんだこれ!?」
「む……?霧が喋ったとは失礼な。これは空気中の水蒸気を介して声を音にしている」
「最初の勇者はそんな事出来るのか……」
そして最初の勇者と言っている霧が人型になっていった。
「数百年も眠っていたから自身の体も忘れてしまった。人型だけで精いっぱいだ」
「はぁ……」
「それでだが何を聞きたい?この姿じゃないと聞けない事があるだろう」
「……どうして体中が霧になってるんですか?」
「先ほど言っただろう、空気中の水蒸気を介して声を音にしているんだ。補足すると水蒸気を集めているんだ」
私は霧の中に手を突っ込んだ。
「実体は無いのね」
「霧だからな」
「ほら瑞希さん、何か言うことあるだろう。どうして命を犠牲にしてまで紋章になったとかさ」
「確かに気になるな……教えてくれない?」
「何かこいつに言わされた感が凄いがいいだろう。教えてやる」
こうして最初の勇者と話すことが出来るようになり、何故最初の勇者は命を犠牲にしてまで紋章になったのか聴くのだった。
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