73話 古代と近代は交わらない
数十分後、私が慈悲攻めをした古代エルフが帰ってきた。
「長と話してきた結果だが村には入れる。だが長の住居しか入れない」
「分かった、とりあえず古代の知識を知れるなら問題なしだから」
「良かったのじゃ~」
こうして私たちは古代エルフに連れられながら長の住居に入っていった。中には警備の古代エルフに給仕の古代エルフ、そして古代エルフの長が居たのだった。
「ようこそ部外者。人の子一人の記憶を呼び覚まそうとしているようですね」
「ええ、記憶喪失の子の記憶を呼び覚まそうとしてるんです」
古代エルフの長はマーチャと同じく荒っぽい提案をしてきた。
「なら同じショックを与えて記憶を呼び覚ませばよろしい」
「それマーチャも言ってたんですよ……何か平和に記憶を呼び覚ませる方法は……?」
「平和に記憶を呼び覚ませる方法か、そう言う方法は無い」
「無いんですか?」
「記憶と言うのは頭で覚えている物事だ。記憶が無くなる、つまりそいつ自身を無くすということだ。だが生きていた身体は存在する」
「何が言いたいんだ?」
「意図しない所で記憶が復活する可能性がある、と言う事だけ伝えておく。要件が終わったなら帰れ?」
古代エルフはぶっきらぼうにそう言ったので私たちは帰ろうとした。
「私たちは帰るけどさ……」
「それじゃ、その知恵活用させてもらうのじゃ~」
そして私たちは古代エルフの村を後にしたのだった。
「本当に他種族には排他的だったね」
「あれは予想通りだったのじゃ、じゃがあれほどまで厳重なのは予想外なのじゃ」
「転移魔法で飛ぶぞ~」
「分かったのじゃ」
私は転移魔法で家に帰ったのだった。
(しかしあの古代エルフが言っていた事、もしかして今まで通りに過ごしていたら記憶が戻るのかな?)
そして家に帰ってくるとゲペックは荷物を降ろして転移魔法で帰っていったのだった。
「さてと、この事を華鈴さんに話しに行くけどマーチャはどうする?」
「ついて行くのじゃ」
私とマーチャは転移魔法で商人ギルドに飛んでいった。そして突然の来訪で華鈴さんは驚いていた。
「どうしたの二人とも!?」
「古代エルフに記憶を呼び覚ます方法を聞いてきたのじゃ」
「おおう……エルフのほかに古代エルフという種族がいるのか……その話は奥の部屋で話そうか」
華鈴さんは私とマーチャを別室に案内した。
「それで記憶を呼び覚ます方法はどういう……?」
「今のところは無いのじゃ、じゃが日常生活を送っていれば何か自然に思い出すことがあるのじゃって古代エルフ共が言っていたのじゃ」
「日常生活か……」
「それでなのじゃが……一旦その男の子を儂らに預けてもらえないのじゃ?」
マーチャは男の子を家に迎え入れようとしていた。
「長い間あの子をここに置いていけないからな……頼んでもいいか?」
「別にいいけど華鈴さん、たまにでいいですけど見に来て貰えませんか?」
「いいぞ、そう言うところは任せろ」
そして私とマーチャは男の子がいる部屋に入っていった。
「ごめんね~ちょっと私が住んでいる家に住まない?」
「……いいけど何をする気?」
男の子は前会ったときと同じく警戒しているようだったが会話は出来るようだ。
「記憶取り戻したくないの?」
「戻したい、だけど何をしたらいいのか分からない」
「なら私たちについてきて、何か思い出せるかもしれないから」
私は男の子についてこさせようとしていた。
「……いいけど何か変な事しないで」
「分かった、なら私に付いてきて」
私たちは商人ギルドの前に出ると華鈴さんに別れを告げた。
「それじゃ、偶に顔を出しに来て」
「分かった、その時は仕事を終わらせるから」
そして私たちは転移魔法で家に帰った、そしてこれからこの男の子の記憶を思い出を思い出させるために私たちは奮闘するのだった。
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