50話 仲介人
饅頭を食べ終えた後、マーチャとフェルヴィルトは未だ饅頭のつぶあんこしあん論争をしていた。
「やっぱりつぶあんが最強なのだ!」
「いや、こしあんが最強なのじゃ」
「二人とも仲が良いなぁ~」
(もうこれ魔族と悪魔族は仲がいいまであるだろ)
その時この論争に水を差すような人がやってきた。
「魔王のマーチャさんですか?」
「そうじゃがちょっと待つのじゃ!」
マーチャはフェルヴィルトにこしあん饅頭を口に詰め、やってきた人と話し始めた。
「どういう要件なのじゃ?」
「ヴェルメ王から紹介を使わされました。このお手紙を」
どうやらやってきた人はオルドヌング王国の使者らしく、手紙をマーチャに差し出した。
「呼んでみるのじゃ。親愛なる魔王様へ、堅苦しい言葉を考えている内に疲れが来たのでここからラフに文章を……儂は友達じゃっけ?」
「さぁ、でも相手は子供だし仕方ないかな」
「この度オルドヌング王国はウンエントリヒ王国が出してきた和平交渉を受けることにした、そこで魔王様に仲介人として交渉の場に立ってもらいたいのです……なのじゃ」
「つまりオルドヌング王国とウンエントリヒ王国の和平交渉で仲介人としていればいいってことだよね?」
「そうでございます」
「それなら行くのじゃ。それでまだ場所は取れてないのじゃ?だったら交易ギルドで行うのじゃ」
「交易ギルド……ですか、でもどうしてそこで和平交渉を?」
「ウンエントリヒ王国の物流が止まってるでしょ?」
「そうですね……」
「アレを起こした人物は儂だからな、儂が居れば商人ギルドの人たちが何となく察するのじゃ」
「分かりました、ヴェルメ王にはそう伝えておきます、後ほど日程は送りますので」
そう言ってオルドヌング王国の使者は帰っていった。
「やれやれなのじゃ、まさか和平交渉までもっていくとは、儂の軍隊強すぎたかのぉ」
「戦局的に厳しかったんだろうね」
マーチャが鼻を高くしていたので私はその鼻を折った。
「儂の軍隊強すぎたのじゃ……」
「まぁ強かったのもあるね」
「じゃろー!?」
フェルヴィルトは何やってんだコイツと言う目をしていたが今はマーチャをほめるのが吉だと思った。そして私は家に入り、二人はもう一度つぶあんこしあん論争を繰り広げたのだった。
(しかしこれで戦争が終わればいいんだけど……うまくことが運ぶかな……?)
私は両国の将来を考えていて戦争が終わるのかと不安になっていた。だがその考えは杞憂になるのだった。
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