47話 魔族と悪魔の仲
翌日、疲れが全部とれた私はふと気になったことをマーチャに質問したのだった。
「マーチャ、暇してる?」
「暇すぎて死にそうなのじゃ~瑞希が話し相手になってくれるのじゃ?」
マーチャは暇すぎて地面のシミを数えていた。
「一緒に話そうか、地面のシミを数えるより楽しいぞ」
「それで何を話すのじゃ?」
「どうして魔族に悪魔が居ないの?私のイメージだったら悪魔がいるんだけど」
「あーその事を話すのじゃ?」
マーチャは少しだけ顔をしかめた、どうやら何か問題があるようだ。
「無理だったら別に言わなくてもいいよ?」
「いや、転生者じゃから言うけど……ややこしいのじゃ」
そしてマーチャは魔族と悪魔の関係を話し始めた。
「現在の魔族は淫魔や獣人族、その他の種族をひっくるめた総称なのじゃ。そして人間と魔族以外の種族はドラゴニアンや悪魔族、あとは天使族じゃな」
「天使族は初めて聞いたな」
「ああ、奴らは悪魔族と敵対関係じゃから基本的にかかわりあうことはないのじゃ。瑞希に付きまとう奴以外は……」
(私に付きまとう天使……ラックって天使なのか?神だと思うんだけどな)
「ラックは神じゃないの?」
「天使族は天使や神をまとめていった総称なのじゃ。じゃから間違いではないのじゃ」
流石にややこしくなってきたのでマーチャは紙に勢力図を書いた。
「人間族は派閥ごとによって敵対する種族は違うのじゃ。例えばウンエントリヒ王国は儂ら魔族と敵対、逆にオルドヌング王国は魔族に友好的なのじゃ。魔族が敵対してるのは主に敵対している人間の派閥と悪魔族じゃな」
「以外にややこしいのね」
「人間ってのは本当にややこしいのじゃ。本当にややこしいのじゃ」
マーチャは何故か同じことを二回言った。その時の顔は何か過去を思い出しているようだった。
(どうして同じことを二回言ったんだ?どうしてなんだろう?)
マーチャは少し間を開け、再び話し始めた。
「それで悪魔族は魔族と天使族と敵対してるのじゃ。そして天使族は悪魔族と敵対。唯一ドラゴニアンは友好や敵対を区別しない種族なのじゃ」
「なるほど、でもどうして魔族は悪魔族と敵対しちゃったの?」
「元々は友好的な関係だったのじゃ、じゃが悪魔族が一方的に儂らを攻めてきたのじゃ。そこから仲が悪くなったのじゃ。攻めた理由は饅頭の中身はこしあんかつぶあんか喧嘩になったことだとは思うのじゃ……」
「そんなしょうもない理由で!?でも今悪魔族は何をしてるの」
「ここ数十年は悪魔族を見ていないから何をしてるのか分からないのじゃ」
どうやら魔族と悪魔族の問題は複雑になっているのを聞かされた私はどうにかして和解できないか聞いた。
「悪魔族と和解なんてできるの?」
「いや、そもそも悪魔族が何処に居るか分からないから和解なんてできないんだ」
「そうなんだ……」
「まぁ天使族が悪魔族を地上に出させないようにしてるだけなんだけどね」
「天使族強いね」
「そうだな、だが私は天使族に関わりたくないのじゃ」
そして私とマーチャは話をしながら時間を潰していった。そしてこの後、天使族が抑えていると言われていた悪魔族の一人が興味本位でこの家にたまたま流れ着くのだった。
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