46話 魔王軍の強さ
国の中を歩いていた私とシルヴィアスは買い食いをしながら国の様子を見ていた。
「シルヴィアス、街並みからして統制されてなさそうな感じがいいよね」
「うん、でも犯罪とか起きたりしないのかな」
「人々が平然と歩いてるし大丈夫でしょ。しかしこの国民の流れを見てると戦争中だと思えないなぁ」
そう、このオルドヌング王国はウンエントリヒ王国と戦争をしているのだ。だが国民は戦争を気にしていないようだった。
「瑞希、あれっていじめ現場?」
「いやあれは……なんだ?」
獣人族が人間に馬乗りにしていた。だけどなんだか暴力は行っていないようだ。
「まぁいいや、散策を続けようか」
「ねっ」
国の中を散策している時、突然鐘がなり始めた。
「鐘がなってる……なんだなんだ?」
鐘が鳴りだすと国民が急いで家に入っていった。その光景を見て私は何かただ事ではない事を察知した。
(もしかしてウンエントリヒ王国が攻めてきたのか?)
「瑞希、見て」
シルヴィアスの指が指す方向を見ると兵士が走っていた。
「もしかしたらもしかするかもしれないね……」
「ああ、一応私たちはここに来てるんだから戦いには加わってあげようかな」
そう言ってシルヴィアスはメイスを取り出した。
「そうだね、私もちょうどエーテルロジックスタッフを持ってきてるし行こうか」
「ああ、ウンエントリヒ王国をとにかく撤退に追い込もう」
私とシルヴィアスは血の気が高まっていき、国の門に走っていった。すると外ではとてつもない戦いが繰り広げられていた。
「これは凄いな……」
「さすが魔王様が派兵した精鋭たちだ、敵をどんどんと倒してるぞ~」
マーチャが派兵した魔族にはアラクネがいたり人に化けるコピーが居た。アラクネは糸を四方八方に巡らせ、敵を捕まえ、コピーは敵兵に紛れて騙し討ちを行っていた。
「それじゃ……この服を着てきた意味が分かることを教えよう」
そうシルヴィアスが言うと敵に向かって走り出した。
「ほーれ、夢中になっちゃえ~」
シルヴィアスは敵兵にチャーム魔法をかけていき、チャームにかかった敵兵をオルドヌング王国の兵士が斬っていった。
「助かる!」
「良いのよ別に~」
(これオルドヌング王国の人たちも魅了したりしないのかな……?まぁその所はシルヴィアスもケアするだろうし心配しなくて大丈夫か)
私はエーテルロジックスタッフを持ち、ファイアを打とうとした。
「ファイア!」
すると私の手から魔力が流れ、魔力の木で作られた持ち手が魔力を伝え、そしてエーテルが魔法を増幅させた。そして放たれたファイアは連続で敵兵に当たった。
(凄い、これがエーテルの底力……)
「やっちゃえ瑞希―!!!」
ファイアがすべての敵兵に当たり続け、敵兵はやむを得ずに撤退を選択したのだった。
「二度と来るなオタンコナスがよ!!!」
「瑞希、もっと言ってやって~」
「シルヴィアスさん、どうしてここに?」
マーチャが派兵したアラクネが声をかけてきた。
「この子が一緒に行こうって言ったんだ~」
「なるほど、普通の人間のようですが?」
「……あの~この人って一体誰なんですか?」
「瑞希、この人はアラクネのシュピネだ」
「シュピネだ、瑞希ってのは人間だよな?」
「転生者だ」
シュピネさんは私をみてよだれをたらしていたがシルヴィアスがメイスをちらつかせた。
「しかしあなたの地面にネバネバする糸を張り巡らせるのは頭良かったね」
「あれは捕食対象を捕らえる手っ取り早い方法なんだ。ここで役に立ってよかった」
「この活躍は魔王様に言っておかないとね」
「ありがとうございます!」
そして私とシルヴィアスは国の中に帰っていった。だが何もやることが無いので帰ることにしたのだった。
「仕方ない、帰るかぁ」
「だね~」
「と言う事だから私に掴まってて~」
シルヴィアスは私に抱き着き、転移魔法を使って家に帰ったのだった。そして飛んだ場所、そこはマーチャの目の前だった。
「……急に現れてどうしたのじゃ?」
「転移魔法を使ったらマーチャの目の前に飛んじゃった」
「あら~それだけ儂を思ってたのじゃな~」
どうやら転移魔法は人物の目の前に飛ぶことが可能のようだ……この事はマーチャでも知らなかったという……そしてシルヴィアスはマーチャに先ほど戦ったことを報告し、私は家に入っていったのだった。
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