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不運なことが続いじゃって死んじゃったら幸運に宿る神に魅入られ転生したら所持特殊スキル{LUCK}の一つだけだったので私は平和な土地でスローライフを過ごしていきたい!!  作者: 猫こんた
1章 転生と生活基盤。そして魔族差別。

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42話 魔王、ガチギレして血祭りになる……

私はエーテルロジックスタッフを家の中で眺めていた。


(何だか凄い魔力を感じるなぁ。もしかしてこれを通して魔法を放ったら数倍、いや数十倍の威力で発射できるのでは?)


するとマーチャが私の見ているエーテルロジックスタッフを見た。


「それはスタッフなのじゃ?」

「そうだね、これで魔法を強い威力で放てるようになった」

「近場で魔法を唱えたら自爆するかもしれないのじゃ。じゃから敵との距離を置いて放った方がいいのじゃ」

「自爆ね……わかった。記憶にとどめておくよ」

「にしてもこのスタッフの先についてるクリスタル、もしかしてエーテルなのじゃ?」

「そうだね、名前はエーテルロジックスタッフって言うらしい」

「なるほどなのじゃ……上級魔法使いが愛用する魔道具じゃから大事に使う方がいいのじゃ」


その時、外がやけに騒がしくなった。それと同時に雨が降り始めてきたのだった。


「雨なのじゃ?」

「雨音が聞こえるし外は雨だろうな」

「気の毒なのじゃ、外に誰かいるから話は聞いてあげた方がいいのじゃ」

「外に人いるの?本当?」


私はドアを開け、外の様子を見た。すると隙間から剣が入り込み、ドアをこじ開けようとしていた。


「マーチャ!これどういう事!?」

「恐らく戦争中のウンエントリヒ王国が攻めてきたか強盗なのじゃ」

「強盗の方がいいかもしれないな!それにしても早くドアを閉めるのに手伝ってよ!?」

「分かったのじゃ、じゃがこれだいぶまずいと思うのじゃ」

「確かに周りが包囲されてる可能性があるもんね……何か足止めできる魔法ある?」


私はマーチャに敵を足止めできる魔法が無いか考えてくれと言った。


「あるのじゃ、じゃが魔法の効果が瑞希にかかるかもなのじゃ」

「いい!今すぐ打って!」

「仕方ないのじゃ……グラヴィティスロウ!」


マーチャは腰からワンドと魔導書を出し、私に向かって魔法を放った。私は勢いよくその魔法をかわしたが少しだけ効果がかかった。


「うおっ、体が急に重たくなった」

「ぐぅ……体が」


どうやら攻めに来た人物は鎧を着ていてその鎧分の重さがグラヴィティスロウで数倍されていた。


「グラヴィティスロウは重力を5倍重くさせる魔法なのじゃ、普通なら屋内で使う物じゃないがやむを得ないのじゃ」

「魔王……殺す!」

(マーチャを殺すと言ってるし敵はウンエントリヒ王国確定かな。でもまた単騎で来た、何か嫌な予感がするな)


その時ムートが二階からこの光景を目撃し、私たちに大声でこんなことを言った。


「今すぐそのドアを閉めろ!!!!」

「ムート!?」


マーチャはグラヴィティスロウの効果が残っているドア周辺に走り出し、気合でドアを閉めた。すると矢がドアに刺さった。


「ムート、この人は一体誰なの?」


ムートが一階に降りてくると容赦なく襲撃者の頭を踏みつぶした。


「こいつはデコイだ、単騎で攻めに来る奴なんているか?」


ムートの発言に私とマーチャは突っ込んだ。


「いやあなた単騎で攻めに来たでしょ」

「のじゃ、ブーメランなのじゃ」

「……そう言えばそうだった」


ムートは照れくさそうにしているとマーチャは私のエーテルロジックスタッフを渡してくれた。


「いつ襲われてもいいようにこれを持ってるといいのじゃ」

「ありがと」

「しかしまたウンエントリヒ王国が来たのか、戦争中じゃなかったのか?」

「もしかして勝ちそうだから本格的に私たちを襲いに来たとか無いよね?」

「あり得るのじゃ、勝ちそうだから力を分散できるようになったのじゃ」


その時、家の前が異常なほどに騒がしくなり、金属同士が擦れる音が聞こえ始めた。


「何なのじゃ!?」

「もしかしてだが……ドアを開けてくれ!」


ムートがドアを開け、そこに広がっていた光景はウンエントリヒ王国とオルドヌング王国が戦っている最中だった。


「マーチャ、外で戦争が始まってたんだが」

「へぇ……なら一方の国にアピールするチャンスって事ね」


そうマーチャが言うと外に出ていった。


「マーチャ!?」


私も外に出た、するとオルドヌング王国の兵士が私を囲み、攻撃から防いでくれたのだった。


「ありがとう、これで攻撃に転ずることが出来る!ファイア!!」


私はウンエントリヒ王国の兵士にファイアを打った、するとマーチャはそれに反応した。


「ウィンドなのじゃ!」


私が打ったファイアにマーチャのウィンドがぶつかり、ファイアが分裂してウンエントリヒ王国の兵士数人に当たった。


「熱い!!」

「誰か水を!!」

(どうやらマーチャがアシストしてくれた、ありがたい)


するとマーチャが敵陣に突撃するとジャンプして飛び上がった。


「儂のありったけをぶつけるのじゃ!!!アースインパクト!!!」


マーチャはワンドを地面にぶつけると地面が急に盛り上がって兵士の腹を土の棘が貫いたのだった。


「マーチャ……凄いな」

「まぁ、この魔法は儂が怒った時にしか使わないから珍しい技なのじゃ」

(と言うことは今マーチャは本当に怒ってるのか!?恐ろしいぃ)


魔王ことマーチャが本気で起こっているようでウンエントリヒ王国の軍勢は森に逃げていった。


「ふん、森に逃げやがって。じゃがあの方向はだいぶいい方向なのじゃ」

「良い方向?」

「シルヴィアス!」


マーチャがシルヴィアスの名前を呼ぶと家から飛び出してきた。


「分かりました!オオカミたち!起き上がって敵をやっつけて!ピィィイイッッ!!!」


シルヴィアスがそう言って指笛を吹くと森の方から悲鳴が聞こえ始めた。


「誰かこのオオカミを殺してくれぇえ!!!」

「うわぁあああ!!!」

「なかなかの断末魔なのじゃ……シルヴィアスはとんでもない奴を手懐けてしまったのじゃ……」

「これが私にしかできない事ですから~」


すると後ろから声をかけてくる人がいた。


「すいませんが……もしかして魔王ですか?」

「儂が魔王のマーチャなのじゃ。おぬしらは一体どこの王国なのじゃ?答え次第では生かしてはおけないのじゃ」


マーチャは魔王独特の圧で声をかけてきた人に向かった。声をかけた人は汗を流しながらこう言った。


「俺たちはオルドヌング王国の一般兵士、恐れ多いです」

「なるほどなのじゃ、どうやら殺す必要は無いのじゃ。それでオルドヌング王国の兵士がどうしてここに?」

「ウンエントリヒ王国がここを攻める兆候が感じ取れたので守りに来た所存です」

「なるほどなのじゃ、とりあえずは守ってくれてありがとうなのじゃ。それでこれからはどうするつもりなのじゃ?ウンエントリヒ王国が儂らを攻めてきたということはそなたらの国は敗戦寸前と言う事なのじゃ?」

「はい、実際のところ我が王国は度重なる不意打ちで兵や物資が枯渇。持久戦にもつれ込もうとしても兵站が潰され敗北しました」


するとオルドヌング王国の一般兵士がマーチャに土下座をして大きな声を出して協力の願いを乞うた


「どうかお願いです!!!!魔王軍の一部を我が王国に御貸しできないでしょうか!!!もし御貸ししてもらえて場魔王様との関係を優遇いたします!!!」


マーチャはこの事を真面目に聞いていたがどこか不満げだった。


「そなたらはそもそも戦争という事を行ったことが少ない点、その要因になっているのは訓練を怠っているからなのじゃ。じゃから魔王軍としてはそなたらには兵を貸せないのじゃ」

「そんな……御慈悲は無いので」


オルドヌング王国の一般兵士の言葉を遮り、マーチャが発言しだした。


「魔王軍としては……と言ったのじゃ。じゃが儂は鬼でも天使ではないのじゃ。好かろう、魔王軍からとびっきりの兵士を貸し出そう。じゃがこちらからの要求を呑んでからなのじゃ」

「その要求とは……一体なんですか?」


オルドヌング王国の一般兵士は唾を飲み込めないような顔でマーチャの顔をまじまじと見た。


「要求、それは儂らの国とオルドヌング王国、国交樹立させる事なのじゃ」

「……それだけでいいんですか?」

「のじゃ。実際儂ら、魔王の軍団は人間から忌み嫌われているのじゃ、それ故に人間との関わりが無かったのじゃ。じゃからこの機会なのじゃ、国交を樹立しようなのじゃ」


マーチャはそう言うとオルドヌング王国の一般兵士に手を差し伸べた。


「ほら、立つのじゃ」

「ああ、感謝する」


オルドヌング王国の一般兵士は力強くマーチャの手を握り返し、立ち上がったのだった。こうしてマーチャが仕切っている王国とオルドヌング王国の協力関係が芽生え、ウンエントリヒ王国の立場がどんどんと悪くなっていくのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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