38話 キラキラ
休憩を終えた私たちは再び鉱脈を探して鉱山の中をさまよっていた。
「グリュックが暇すぎて金と銀の鉱石を振ってるぞ」
「どれだけ暇なのよ、暇だったら鉱脈掘ってみる?」
{掘る}
私たちは鉱脈を見つけ、私はグリュックにツルハシを渡した。
「ふぬ!」
「弱弱しいけど掘れてるね、すごくかわいいなぁ~」
「子供には負けないのじゃ~!」
マーチャは負けじと鉱脈を掘っていった、するととても綺麗な宝石の原石が出てきた。
「ヴァイス、これって一体何なの?」
「何かの宝石で間違いないな……一旦持って帰るか」
ヴァイスは宝石の原石を手押し車に投げ入れた。そして採掘を続けていくと手押し車に山盛りの鉱石が乗ったのだった。
「凄いなぁ、これすべて私たちが掘った鉱石なんだよね!?」
「そうだ、帰ってからはこれを種類別に分けるだけだ」
「大変そうなのじゃ、儂も手伝うぞヴァイス」
「手伝ってくれるとは、ありがたい」
「私も手伝う」
「ムートまでありがとうな」
こうして私たちは出口に向かって歩き出し、無事に外に出てきた。
「久しぶりの青空に見えるなぁ」
「いや一日経ってないのじゃ……それじゃ、儂にくっつけ。転移魔法で家まで飛ぶのじゃ」
私たちはマーチャにぴったりくっついて転移魔法の効果を受けようとした。
「それじゃ、行くのじゃ~」
マーチャが魔法を唱えると周りから光が溢れだし、私たちは白い光で包まれた。そして次の瞬間には家の前まで飛んでいたのだった。
「転移魔法はやっぱり凄いなぁ」
「ドラゴンになってこの重い物を背中に乗せなくてよかった~」
「それじゃ、みんなで鉱石の種類を分けて行こうか」
「そうだな……一人でやるよりもみんなでやった方が時間も労力も少なくて済むね」
こうして私たちは手押し車に乗せた鉱石を一つずつ確認していって種類別に置いて行った。
「これは金、これは銀。これは……タングステン」
「目当ての鉱石がゴロゴロと出てくるね」
「そうだな、幸運すぎるな」
(私のLUCK、ここでも発動しちゃったな)
その時横に現れたのはラックだった。
「ラック久しぶりの登場!!!……なんだか人増えてない?」
「瑞希、その横にいる嚙み終わったガムのような奴は何なの?」
ラックは黙り込みながらヴァイスの頭をポカポカと殴った、だがヴァイスは痛そうにしてなさそうだ。
「ヴァイスが噛み終わったガムのような奴は幸運の文字に宿る神のラック」
「儂は知ってるぞ。ムートは知らないはずなのじゃ」
「知らないな、しかし神がこんな隣人みたいに軽々しく現れるのか……神のイメージが落ちるな」
「何なのよこの人たち!瑞希!この人たちろくでもないよ!」
「だってラックが顔を出さないからこんなに発展しちゃったよ」
私はラックに今の家と醸造施設を見せた。
「わぁ……生活が充実してるね……」
「でしょ、今は鉱石を種類別に分けてるんだ」
「だから石ころを分けてたのか~」
「だから今は大丈夫だよ」
「じゃ私は仕事に戻るからよろしく~」
そう言ってラックはやや強引に消えた。
「あれって神なのじゃ?」
「幸運の文字に宿る神って案外ちょろいのかな」
こうして私たちの間でラックはちょろいという固定概念が形成されたのだった。そして数時間が経ち、鉱石を分け終えた私たちは種類ごとに資材置き場に置いたのだった。
「とりあえず今日の作業は終わり、続きは明日からにしよう」
「そうだね……さすがに疲れたよ」
こうして私たちは家の中に入り、明日の作業に耐えれる体力を養うために各々休憩し始めたのだった。
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