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不運なことが続いじゃって死んじゃったら幸運に宿る神に魅入られ転生したら所持特殊スキル{LUCK}の一つだけだったので私は平和な土地でスローライフを過ごしていきたい!!  作者: 猫こんた
1章 転生と生活基盤。そして魔族差別。

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16話 交渉材料

私とマーチャは家に気絶したムートをベッドに寝かせ、プレートアーマーやらが邪魔すぎたので脱がすことにした。すると中の人はプレートアーマーを着ているのがもったいないぐらい美少女だった。


「しかしゴテゴテすぎるのじゃ……」

「王国はこんな装備を着せるんですね、まぁ一番隊隊長だからって言う点もあると思いますが……」


私はプレートアーマーをじっくり見ていった。


(無駄な装飾が付いていない、機能面重視って言う感じかな。それに国の紋章のゼッケンが貼り付けられていた痕跡があるけどこそぎ落としたのかも。そう言えばマーチャはムートを助けようとしたのだろう?)


私はマーチャにどうしてムートを助けたのか聞いた。


「マーチャ、どうしてムートを助けたの?そのまま凍り付かせてたらマーチャにとって有利な状況になるのに」

「瑞希、戦いってのは人の死で戦局が変わるわけではないのじゃ、時にはこうやって助ける事で戦局が変わるっていう事があるのじゃ」

「助けることによって戦局が変わる……はぁ」

「それにこのムートは王国直属聖騎士1番隊隊長という肩書を持っている、それだけ王国の中では上の存在なのじゃ。貴族より上の可能性もあるのじゃ。その人物がもし魔王軍に囚われたと王国の中で広まればその王政自体にヒビが入る可能性が高いのじゃ」

「つまり戦いの終わりは内部分裂を起こすって事?」

「そうなのじゃ、そして儂から甘い一声をかければ後の祭りなのじゃ」

(そういえばマーチャは魔王だっけ、でも人間には関心が無いのに……)

「と言うのは悪徳魔王がやる手法なのじゃ。儂はヒビが入る前にムートを連れて王国にカチコミに行く。当然儂一人で行こうと思うがどうじゃ?」

「……へ?」

「だから儂はムートを連れて王国にカチコミに行くのじゃ!」


魔王というイメージが一気に崩壊した瞬間である。


(めっちゃ悪そうな感じが出てたのに一気に崩れ去った!?!?)

「実際儂は人間に関心は無いのじゃ、じゃが攻めてくる限り儂らは抵抗するのじゃ」

「専守防衛っていう事なのね……凄い平和主義な魔王なのね」

「なのじゃ~」


マーチャは凍傷を回復魔法で癒しながらファイアの数百倍弱い火力で皮膚を温めていった。


(マーチャは平和を望んでる、王国は魔王さえ居なくなれば平和になる……まさか?)


私はマーチャが言っていたことに疑問を持った。


「ねぇ、今さっきマーチャはムートを連れて王国に行くのよね?」

「そうじゃがどうしたのじゃ?」

「一人で行くってことはやめておいた方がいいかも、王国は魔王さえ居なくなれば平和になると思っているのかもしれない。つまり一人でムートを送り込んできた事自体おかしいと思ってるんだ」

「確かに普通なら一旅団で攻めに来るのじゃ、そう考えるとおかしいのじゃ~」


マーチャもこのおかしさに気がついたようだ。


「なら護衛を連れて王国にカチコミに行く、これでいいのじゃ?」

「いや、王国に行く事自体罠かもしれない。話し合いをするなら第三陣営の力を借りないといけないかもね」

「第三陣営……気は乗らないが手紙を王国に書いて会合場所を書くのじゃ……そして場所の確保じゃがエルフたちの村にするのじゃ、どうせあやつらは儂らや王国の人間らと中立じゃからな。いい会合場所になるのじゃ」


マーチャは部屋を出てロビーを適当に歩いていたヴァイスにおつかいを頼んでいた。


「お願いなのじゃ、便箋を買ってきてくれなのじゃ」

「……魔王が私に願い事をするか、それぐらい人を選ばない事なのだな」


そう言ってヴァイスは外に出るとドラゴンの姿になって街に飛んでいった。そして数十分後が経ってヴァイスが便箋片手に帰ってきた。


「これか?」

「ありがとうなのじゃ」


マーチャが部屋から戻ってくるとその場の風景を魔法で便箋に転写し、文章を書き始めた。


「これで事の重大さに気が付くじゃろ。後はおたよりフクロウが来るのを待つのじゃ」

「おたよりフクロウ……伝書鳩みたいなものか」


私とマーチャは家の外に出るとマーチャが口笛を吹いた。するとフクロウがどこからともなくマーチャの肩に乗った。


「うおっ、賢いフクロウだなぁ」

「そうじゃろ、このフクロウは魔法で管理されてるから間違って捕獲して食べようとしたら死ぬのじゃ」

「犯した罪とペナルティーが釣り合ってないように思えるんだけど」


手紙を咥えたフクロウが空に飛び立ち、どこかの空に消えていった。


「さてと、これで了承の手紙が来るまで待つかのぉ」

「もし会合が拒否されたらどうなるの?」

「恐らく家を焼き討ちしに来るだろう。そうなったら周りの王国からのバッシングが凄いことになるからそこは慎重になるだろう。それに拒否してしまったらムートという多分王国一の実力者が殺されるかもしれないというプレッシャーがあるから了承するしかないのじゃ」

「へぇ~……もしかしてマーチャって策士なの?」

「さぁなのじゃ」


こうして私とマーチャは外に立っておたよりフクロウが手紙を咥えて帰ってくるのを待つ係とムートを看病する係を交互に繰り返していったのだった。その繰り返しは手紙が来るまで続けるつもりだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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