100話 排他的なのだが……
私とリョウは転移魔法で古代エルフの村の近くに転移したのだった。
「後は古代エルフの奴に見つかるだけだな」
「木が生い茂ってる……凄い空気が綺麗だ」
「そう思うとなんだかいい場所に住んでるなぁって感じたよ」
すると矢が目の前に立ち、上を向くとあの古代エルフがいた。
「お前はあの時の……!どうしてここに来たんだ!」
「あなたは私が慈悲攻めをした古代エルフだな」
「今回はどういう要件なんだ?」
「尋ね人だよ、エルフのね」
「そうか、少し待ってろ」
前回とは違いあの古代エルフは私に心を開いているようだった。そして数分後、古代エルフが帰ってきた。
「早いわね」
「ああ、二回目だからと今回の許可は早かった。だが前回と同じく長の住居しか入れない」
「それだけでもありがたいよ」
こうして私とリョウは古代エルフの案内の元、古代エルフの村に入って長の住居に入った。
「何か用か?」
「あの、ハイルングと言うエルフの名前は聞いたことがありますか?」
「あの勇者の伴侶の事か。どうして聞きたいのだ?」
「最初の勇者の紋章をこのリョウという人物が受け継ぎ、最初の勇者が言った言葉にハイルングと言う人がいたので何処に居るか聞いてみようかなと」
「ほぉ、その紋章とはいかなるものか?」
古代エルフの長は最初の勇者の紋章に興味津々で子供っぽかった。
「リョウ、最初の勇者の紋章を出せる?」
「ああ……これか?」
リョウは手のひらに紋章を出した、それは最初の勇者の紋章だった。
「これが本物の最初の勇者の紋章か……勇気に満ちているな」
「それでだがハイルングと言う人は今どこに居るか知っているか?」
「知らない、だがそのハイルングとやらが好きなものは何だ?」
(ハイルングが好きな物……?あの最初の勇者の話から推察できるのは子供か勇者だよな……)
私は考えを巡らせているとリョウがハイルングが好きな物を言った。
「勇者が好きだと思う」
「勇者が好き……変な恋愛感情だと思うが言おう。勇者とゆかりのある地にいるだろう。未だ勇者を好きならばな」
「勇者とゆかりのある地と言えばあの神殿の下の街……か?」
「そう考える方が妥当かもな」
次に行く場所を決めると私とリョウは立ち上がった。
「ならもう用事は終わったので帰ります~」
「まだいないのか?」
やけに古代エルフは私たちをこの場にとどめておきたいという魂胆があるように見えた。
「この前はさっさと帰れと言ってませんでした?」
「いやその……こう久しぶりに見る人間の男は筋肉質でいいなと……」
「つまり若い男性を見たいと」
「ああ、そう言う事だなぁ~」
今まで見たことのない古代エルフの長を見て私はドン引きしていた。
(無理やり帰るのにも忍びない……どうしようか……)
「瑞希さん、少しだけここに居ましょうか」
「分かったけどさ……体目当てだぞ?」
「別にいいです、俺で発散してくれたら」
「なら飲み物持ってくるぞー」
こうして少しだけ古代エルフの長の住居に留まることになり、ハイルングの過去について教えてもらうのだった。
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