表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/22

シェアリング

お待たせしました「虹色マカロン」8話めです。

今回、か・な・り恥ずかしいです、発想が・・・。

まあ、こういうパートも書かないと先へ進めませんので・・・。


Part8 シェアリング




昼近くになっても天気は一向に回復する兆しをみせない。

雨になっても大丈夫なように俺達は駅近くのモールに入った。


「どうする、買い物とか、映画?」


確かこのモールにはシネコンも入っていたはずだ。


「うーん、どうしよう。とりあえず、お昼にしない?ちょっと早いけど、今日早起きしたからおなかすいちゃった」

「いいよ、何食べたい?」

「パスタかな、11時半からランチセットやってるし」


なるほど、女の子はそういう情報に詳しいんだな。

彼女のほうから、どこに行きたいか言ってくれて助かった。

自慢じゃないけど女の子と二人きりで出かけたこととかないから、こっちに振られたら立ち往生するところだった。俺の知ってる店っていったら、ラーメンかハンバーガーが関の山だ、とてもデートに向いているとは思えない。


デートコースとか普通は男のほうが下調べとかしてくるものなんだろうな。こういうことに慣れてないってことをいやってほど実感してしまった・・・。

今日一日、無事に過ごせるんだろうか。

初デートであまりの気の利かなさに愛想付かされて、ジ・エンドなんてシナリオだけは是非避けたい。

頑張ろう・・・って言っても何をどう頑張ったらいいのかわからないけど。



彼女に案内されてやってきたのは、カフェ風のお洒落なイタリアンレストラン。

普段だったらまず入ろうとは思わない類の店だ。男が一人で入ったら侘しいし、男同士だったら気持ち悪い。

ちょうどパスタランチが始まったところらしい。

8種類のパスタから好きなものが選べて、フランスパンとスープ、サラダに飲み物まで付いてお値段は680円。

それこそラーメンかハンバーガー並みのリーズナブルさで、ちょっと驚きだ。

彼女はスパゲティ・カルボナーラとミルクティー、俺はペンネ・アラビアータとコーヒーを選んだ。


「こんなとこ、もっと高いかと思ってた」

「うん、夜は結構高いよ。だからほら」


彼女が店内を見回す。

店に入った直後はまばらだった客が、あっと言う間に増え、今はほぼ満席になっている。


「あ、だから先に食事しようって」

「そうそう、昼過ぎると行列が出来ちゃうからね」


などと話しているうちに、パスタが運ばれてきた。

トマトソースのいい香りがして、かなり本格っぽい。


半分ほど食べたときだったろうか


「ねえ、取替えっこしない?」


え・・・


「トマトソースもおいしそうだなあ、とか、ダメだったらいいけど」

「いや、いいよ・・・」

「わ、ありがと!」


彼女はにっこり笑うと、自分の食べていたカルボナーラの皿と俺のアラビアータの皿を入れ替え、アラビアータを口に運んだ。

さっきまで俺の食べていたものを彼女が食べていると思うと何かすごくドキドキする。


「どうしたの?カルボナーラ嫌いだった?もとに戻す?」


つい、そのことに気を取られて食べるのをすっかり忘れていた。


「あ、いや、別に嫌いじゃない、食べるよ」


言いながら俺はスパゲッティをフォークに巻きつけた。


「ここのカルボナーラ、けっこういけるでしょ。ベーコンじゃなくてパンチェッタ使ってるからソースの味がいいし、ブラックペッパーも挽きたてだから香りがいいし・・・」

「うん、そうだね」


相槌を打って、カルボナーラを口に入れたけど、パンチェッタって何のことか知らないし、何より彼女が口にしたものだと思うと一段とドキドキして、あんまり味がわからなかった。


「よく、やるの?こういうこと」

「え、なにを?」

「取替えっことかさ」


大皿盛りの中華料理とか鍋物ならともかく、一人分の料理を食べている途中で入れ替えるという発想は俺にはまずない。

男だったら断固拒否するし、女の子でも、何かいやだ。

でも、今食べているカルボナーラは全然いやじゃない、というより、ちょっとうれしかったり・・・何考えてるんだ、俺は。

でも、彼女が誰とでも食べ物をシェアリングするのは、やっぱりいやだ。

それが男だったりしたら、ぜひやめてもらいたい、と思ってしまう。

些細なことかもしれないけど、嫉妬深すぎるのかもしれないけど・・・


彼女は顔を上げて俺を見つめ、にこっと笑った。


「ううん、やったことない」

「え、じゃあなんで?」


ほっとした、けど、そうなるとますます彼女の行動が理解できない。


「それは、その・・・橘くんの食べてるものが食べたかったっていうか、ちょっと周りにアピールしたかったていうか、もう、そういうこと聞かないでほしいなあ・・・」


彼女はそう言うと、真っ赤になって氷とレモンの浮かんだ水を一気に飲み干した。

うつむく仕草が可愛くて、思わず抱き締めたくなってしまう。

真剣に実行しようか、と思っていたとき


「あの、すみません、お水ください!」


彼女が右手を上げてウェイターを呼んだ。


水入り・・・


でも、まあ、いいか。


胸の奥がくすぐったくなるような気分。

幸せってこんな気持ちのことをいうんだろうな・・・。





すいません。

書いてて死ぬほど恥ずかしかったです。

最後の水のくだりは、書いてる私のほうが恥ずかしさに耐えられず水入りにしたという・・・。

この恥ずかしいらぶ甘デートはもう少し続きます。

まあその今後の展開のために必要な描写ですので・・・

もうちょっと耐えてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ