表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/22

White Day

虹色マカロン Part20 White Day



「ああ、そういえば・・・」


トーストを食べ終わって、コーヒーを飲んでいると、美紅が話しかけてきた。


「ん、なに?」

「冷蔵庫の中に箱が入ってたけど」


あ、そうだ。忘れるところだった。


「ちょっと待って」


冷蔵庫から取り出した箱を美紅に渡す。


「はい、これ・・・」

「え、なに?」

「今日ホワイトデーだろ、バレンタインのお返し」

「憶えててくれたの?」


意外だったらしく、美紅は目を見開いた。


「もちろん。美紅、バレンタインのとき言ってただろ、ほんとに好きな人には当日渡すって」

「うん、どうもありがとう」


はにかんだように微笑む美紅がたまらなく可愛い。


「開けていい?」

「どうぞ」


白のラッピングペーパーに、ピンクのリボンのかかった六角形の箱、その中には花の形に並んだ、七色のマカロン。美紅が歓声をあげる。


「わあ、きれい。ちょうど七色で、虹みたい・・・」

「ほんとだ。全然意識してなかったけど、確かに七色だ」


空に架かった虹の橋はもう消えてしまったけれど、ここにも虹があった。食べられる、お菓子の虹、美紅が嬉しそうに頷く。


「ええと・・・ヴァニーユ・ピスターシュ・シトロン・カシス・フレーズ・フランボワーズ・ロゼ、どれにしようかな、うーん、迷っちゃう・・」

「なに、それ。何かの呪文?」

「え、やだ。なんの味かってこと」

「読めるの?でもって意味もわかる?」


マカロンの上には透明なシートがのっていて、アルファベットが書いてあるけど、どうみても英語じゃないから全く読めなかった。


「うん・・・フランス文学勉強したいから、フランス語やってるの。原書読めたらいいなあって」

「へえ・・・」


初めて知った。友達だったときからいろんなことを話してきたと思ってきたけど、美紅がどんな勉強をしていて、将来何をしたいかとか、今まで全然知らなかった。


「蒼くんは?教育学部だからやっぱり先生になるの?」

「うん。子供と一緒に走り回りたくて、小学校の教師志望・・・。今のバイトも将来のためかな、教え方の勉強に」

「小学校の先生かあ。うん、すごく似合いそう。あ、そうだ、バイトっていえば、あたしも春休みからバイト始めるの」


バイトか。自宅通学だから生活費とか要らないと思うけど、女の子は服とか化粧品とかいろいろ物入りなんだろうな。

でも、そうなるとますます会える時間が少なくなりそうで、ちょっとさびしい。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ