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明日にかかる橋

お待たせしました、19話です。

この暑いのに暑苦しい話ですいません・・・

この話の中ではまだ3月なんで許してやってください。ほんと展開遅くて申し訳ない。




虹色マカロン Part19  明日にかかる橋



まぶしい・・・

雨、止んだのか、晴れてるみたいだな。

まぶた越しに感じる光にぼんやりとそんなことを思う。


あ・・・

美紅・・・

あわてて目を開けて隣を見る。


え・・・


誰もいない・・・


もしかしてあれは夢とか、いや、まさかそんな。


「美紅!」


思わず叫んだ。

と・・・


「なに、蒼くん」


キッチンから美紅が顔を覗かせた。

よかった、夢じゃなかった・・・

安堵感に全身の力が抜けるような気がする。

あれ・・・

今、「蒼くん」って。

呼び名、変わってる。

たったそれだけのことだけど、何だかさらに距離が縮まったようで嬉しい。


「おはよう、美紅」

「おはよう、蒼くん、ちょうどコーヒー入ったところなの。着替えてきてね」


確かにキッチンからコーヒーのいい香りがする。

とても幸せな朝、今までの人生で最高の朝だ。


服を着て、顔を洗って・・・

歯を磨こうと洗面台の棚に手を伸ばし、そこに赤いカップに入った携帯用の歯磨きセットを発見して、ものすごくドキドキしてしまった。


Saturday to Sunday・・・

ふたつの日をまたいで一緒に過ごした証。

胸の奥が暖かくなる。

幸せのゲージがさらに上がった。



部屋に戻ると、トーストとコーヒーの朝食が待っていた。

いつもと同じメニューなんだけど、そこに美紅の笑顔があるだけで全然満足度が違う。


「何か作ろうと思って冷蔵庫開けさせてもらったんだけど。中、マヨネーズとバターとウーロン茶くらいしか入ってなくて」

「あ、うん。料理とかしないから。てか、出来ない」


美紅がくすっと笑う。ほんとに可愛い笑顔だなあ・・・


「蒼くんにも出来ないことがあるんだ、ちょっと安心した」

「買い被りすぎだよ、むしろ出来ないことだらけ・・・あ、まだカーテン開けてなかった」


初めての朝、美紅の眼差しがなんだか眩しくて照れくさい。照れ隠しに、俺は窓に向かった。青と白のストライプのカーテンを開け放つと、春の日差しが部屋いっぱいに差し込んでくる。

そしてそこに・・・


「あ・・・」

「わあ・・・」


昨日の雨が嘘のように晴れ渡った青い空に、二本の鮮やかな七色のアーチがかかっていた。


「虹だ・・・」


こんなにもくっきりとした虹を見たのは何年振りだろう。

ため息が出るほど美しい、雨と太陽が造形する自然の芸術。その素晴らしさに思わず息を呑む。


でも・・・


立ち上がって俺の傍に寄りそう美紅を抱き寄せながら、俺は思う。


ほんとうに素晴らしいのは、この美しい光景を共有できる人がそばにいることだ。

心から愛する人が。


「すごくきれいだね」

「うん」


美紅の言葉に頷く。


昨日の雨が残していった贈り物、それは昨日から今日へ、そして未来へかかる橋。


昨日も今日も、そして明日も・・・

ずっとこんな美しい瞬間を分け合っていけたらいい。


そう思いながら、俺は美紅をしっかりと抱きしめ、唇を重ねた。






ええ、もう暑苦しいですね、恥ずかしいですね。まことにあいすいません。

はい、デート当日が雨なのはここにもっていくためです。

初デートなのに、ときどき暗雲立ち込めていたのも・・・。

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