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You Are My Treasure

18話、クライマックス、かな?





虹色マカロン Part18  You Are My Treasure



びくっ、と彼女の肩が震えた。

まだ後ろを向いたままだが、足を止めることは出来た。


「美紅・・・」

「な、に・・・」


声が小さく震えている。


「そのままでいいから、聞いてくれ・・・」


いらえは、ない。だが、とりあえず、出て行くのは思いとどまってくれたようだ。


「ごめん、俺は、卑怯で意気地なしだった。本当の気持ちが言えなかった。いや、言う勇気がなかった・・・。さっきまで終電のことは黙っていようかと思っていたんだ。黙っていれば、自動的に終電の時刻は過ぎてしまう。そしたら、もしかして、明日まで一緒にいてくれるかも、って考えたんだ。だけど、そんなことを考えてしまった自分がいやだった。だから、今、終電に間に合わないことを伝えた。そうすれば自分は卑怯者じゃなくなる、そう思った。だけど、それは間違いだ、って今気付いた」


美紅は振り向かない。だけど、ちゃんと話を聞いてくれているのはわかる。


「そんなことを言うほうがずっと狡くて卑怯だ、俺は自分から逃げていた。終電のことをいえば、帰るか残るかの選択肢は俺の手を離れる。あとは美紅の気持ち次第、万が一でもいい、それでも帰らないって言ってくれないかな、そんな都合のいいシナリオをどこかで思い描いていたと思う。本当は、自分でしなきゃいけない決断を放棄して美紅に甘えようとしていたんだ。俺は本当にどうしようもない奴だ、だけど、美紅が好きだ、心から愛してる、だから・・・」


俺は大きく息を吐き出した。本当に言わなければならないこと、それは


「俺は、美紅を帰したくない。ずっと一緒にいたい・・・帰らないで、俺の傍にいてくれ」


美紅の肩からバッグが滑り落ち、床で乾いた音を立て・・・


そして次の瞬間、

美紅は振り向き、そのまま、真っ直ぐに俺の胸に飛び込んできた。

その華奢な軀をしっかりと抱きとめる。


「美紅、美紅・・・好きだ・・・」


美紅の耳元でその言葉を何度も繰り返す。


もう・・・

それしか言えなかった・・・





ふと、目が覚めた。

先ほどまで響いていた雨音は止んでいる。

夜明けが近いのだろうか、辺りはぼんやりと明るい。


美紅は俺の左肩に頭をのせてぐっすり眠っている。

とても

幸せな重さだと思った。


起こさないように注意しながら、ほっそりとした軀をそっと包み込むように抱き寄せる。

大切にするよ・・・

ずっと、ずっと


美紅・・・


俺の宝物・・・。





ランディング・・・ですね。

やっとここまできました、長かった・・・。

でもこの話はもう少し続きます。



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