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ホームシアター
虹色マカロンPart11 ホームシアター
「これからどうする?映画でも見る?」
彼女に訊いてみた。
本当はもうずっとこうしていてもいいような気分だったけど、さすがにそうもいかない。
「うーん、それもいいけど・・・」
「ほかに行きたいとこある?」
「橘くんのおうちに行っちゃダメかな」
「え・・・」
急に心臓の鼓動が速くなる。
うちに来るってことは、二人きりになるってことで・・・。
さっき見たうなじの白さが鮮やかに甦ってくる。
ついそんなことを考えてしまった俺に彼女が言った。
「お天気本格的に崩れそうだから、多分映画見てるうちに降ってくると思うよ。傘持ってこなかったし・・・。それに橘くんのおうち、確かDVDのプレーヤーあるでしょ。新作じゃなくてもいいならレンタルしてうちの中で見たほうが経済的じゃない?」
・・・。
そういうことか、まあ、そうだろうな・・・。
いろいろと妙な期待をしてしまった。自分の考えていたことが恥ずかしい。
「どうしたの、都合悪い?」
「いや、いいよ」
そう言いながら、見られると都合の悪いものなかったっけ?と必死で思いを巡らせた。うん、大丈夫だ、多分。
「じゃあ、行こうか」
「うん!」
立ち上がると、彼女のほうから手をつないできた。
しっかりとその手を握って歩き出す。
心の距離は近づいている、きっと、確実に。




