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オジサンの妄想が全開やなーー

「オジサンの妄想が全開やなーー」


モニターを見ていた妻が言った。


この時、私と妻はあるアニメを見ていた。ラノベおじさんが制作に関わっているラブコメ的なアニメだ。


ラノベおじさんは既出なので説明は不要だろう。格闘技とラノベを愛するおじさんだ。


この数時間前、私はラノベおじさんと飲んでいた。


「マケインって知ってる?」


グローのスティックがうまく刺さらなくて悪戦苦闘していたら、ラノベおじさんが唐突に言った。

ラノベおじさんは女子のようにコロコロと話題が変わる。何のことかよく分からないから、適当に返答した。


「違法ドラッグ? コカインみたいな?」

「違――う! いま放送されてるアニメ!」


そうだった。ラノベおじさんはアニメを作っている。

最近のアニメはタイトルが長いから略しているのが多い。

転スラ、ダンまち、俺ガイル……詳しくない私は「マケイン」が何の略か分からない。

知ったかぶりをする必要もないので、「何の略?」と尋ねた。


「負けヒ〇インが出てくるアニメ」


動画配信サイトでタイトルを見たことがある。でも、動画は見ていない。

ラノベおじさんは「第〇話の制作に関わってる。面白いから見て!」と言った。

なかなか熱が入っていた。

家に帰った私は、その動画を再生した。


-------------------------------

男性学生(主人公)が体育倉庫で道具を整理していると、クラスメイトの女子生徒がやってきた。女子生徒は好意を寄せている男子生徒について主人公に相談したいことがあった。

主人公が女子生徒と話していると、誰かが体育倉庫のドアを閉めて、鍵を掛けた。

女子生徒と体育倉庫に閉じ込められた主人公。ドアを叩いて助けを呼ぶが、誰も来ない。

猛暑の体育倉庫で意識がもうろうとする二人。冷却スプレーで涼をとるものの、女子生徒は熱中症でぐったりしている。暑さで錯乱した女子生徒は着ている服を脱ぎ始める。Tシャツを脱ぎ、スポーツブラを脱ぎ……主人公に抱き着く女子生徒。

そのとき、「誰か中にいるのかー?」と担任の声が聞こえた。

--------------------------------


このシーンを見ていた妻が言った。


「オジサンの妄想が全開やなーー」


原作のままなのか、アニメ制作のために入れたシーンなのかは分からない。


ラノベおじさんは家族とこのシーンを見ているのだろうか?


***


さて、YouTubeに話を移そう。


妻は書道動画をYouTubeに投稿している自称ユーチューバーだ。

そして、私は妻のアシスタントとして、妻の書く動画を撮影、編集、YouTubeに投稿している。


「いま何人?」


このセリフを一日何回聞いているだろうか? YouTubeのチャンネル登録者数をチェックするのが、妻の日課である。


「1,830人」

「じゃあ、あと170人かー。もうすぐやなー」


約2カ月前にチャンネル登録者が1,000人を超えた。

それから約2カ月。これを書いている時点でチャンネル登録者が1,830人になった。

推移を示すと、こんな感じだ。


挿絵(By みてみん)



1,000人を超えてから、チャンネル登録者が増えるペースが上がっているような気がする。

夏休み効果なのか? 1,000人超の効果なのか?

とにかく、妻は9月中に2,000人を達成するつもりである。


午前中、妻は「あと173人やなー」と言っていた。

今は「あと170人やなー」と言っている。


2,000人を達成するまで、このやり取りが続く。

そして、2,000人を達成したら……3,000人を達成するまで「いま何人?」が続くのだろう。


<つづく>


少しふざけて書いていますが、アニメは失恋を対象にした物語で、内容は面白いと思います。興味ある人はご覧ください。

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