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第25話 歓喜

 出来る守護樹の方とバイバイすると、再び道を北に進んでいく。

 北の山裾にせっかく集めた荷物を回収しないとね。

 守護樹から受け取った板は、近くにある邪な力に侵された世界を守る存在の方向を示してくれている。指し示す先も北を向いているので、一石二鳥だ。板から出ている小さな枝が健気に方向を示してくれていて、ちょっと可愛い。


「颯と話せる~話せる~♪ うれしいな~♪」


 小狐ちゃんはスキップをしながら楽しそうに歌いながら踊っている。

 体が変化してもまるで以前の体のように操れるらしい。

 装備もサービスで変化して、薄手の服とローブが魔法使いの用でよく似合っている。


「ふむ、この姿……以前と変わらぬお勤めで主を助けますぞ!」


 コボルトくんは周囲を警戒している。うん、想像通り生真面目な子なんだね。可愛いです。

 鎧の意匠も和風に寄せてあり、守護樹の方はわかっていらっしゃる。今後の作品の参考にさせていただこう。


「にゃはは、ひらひらしてて恥ずかしいニャ」


 うーん、この美少女、仕草の一つ一つが可愛らしい。参考にさせていただきます先生!

 ショートパンツを下に履いているのは知っているんだけど、絶妙の長さのスカートがふわっとあがると、僕も女ながらにドキッとしてしまう。勉強になります。


「颯度の落ち着かないご様子ですが大丈ぶー?」


 豚くんは皆に歩調を合わせつつ常にこちらに気を配ってくれている。

 少し、なんというかイントネーションがアレの気配が残っているけど、ぶー語も可愛い。

 少し困った優しい笑顔が素敵。眼福眼福。


「いやね、ははは、まだ慣れきってなくて、みんな可愛いから落ち着かないというか」


「うーん、颯の肩に乗れなくなっちゃったのは寂しいなぁ……」


 グリグリと頭を擦り付けてくる小狐ちゃんは、以前と変わらず可愛い。

 思わず頭をなでなでしたら、ナデナデ待ちの列ができた。

 皆、可愛すぎる。

 ある意味ハーレムのような状態での旅は以前に作った拠点を利用しながら快適に進んでいく。

 コボルトくん達もより細かな作業を可能になり、狩猟も料理も工作も裁縫もみるみる成長していくのがわかる。どんどん僕の家事スキル不足が露呈していく……


「コボルトくんに女子力で完全に負けている……」


 僕が無地の実用性特化した食器を作っていると、美しい装飾の入った食器をコボルトくんが作り上げる。人の形を手に入れて、それぞれ得意分野がはっきりしてきた。

 

 小狐ちゃんは魔道具作成が得意。

 コボルトくんは料理や工作が得意。

 ケットシーちゃんは縫製、デザイン関連が得意。

 豚くんは鍛冶や建築に才能を発揮するようになった。

 僕は魔法による加工の手伝いをして、仕上げを4人に任せることで、驚くほど高品質な物資を生み出すことが可能になっている。生活の質も向上して、旅は快適そのもので本当に楽しい。


「いやー、森林浴は癒しだねぇ……気持ちがいい……」


 馬車の天井に寝っ転がって森を進んでいる。

 魔力動力の馬車になったおかげで誰も肉体労働をする必要はなくなっている。

 みんなで天気がいいので天板の上でゴロゴロして過ごしている。

 豚くんは運転担当だけど、ぶっちゃけ必要はない、魔物が近づけば気配を察知するし、魔法で動かしているので自動的に道に沿って走ってくれている。

 森に守護樹が戻ったことで魔獣の数も減っていくことが予想されるので、積極的に残っている魔獣を狩っている。それに役に立つのが小型のハングライダーのような魔道具だ。広範囲探査魔法でまじゅうの位置を確認したら思いっきり高く飛び上がり、ハングライダーを展開、滑降して一気に魔獣へと接近し撃破、魔石などの回収をした後に同様の方法で帰還する。

 これ、めっちゃ遊園地のアトラクションみたいで楽しいのです!

 みんな狩りとかにも利用して楽しんでいます。

 魔法を使えば飛行距離も伸びるんだけど、結構空中って危険な魔物や動物が多くて、万が一の事故を考えるとさっと滑空しての移動に使うのにとどめたほうが良いです。最初の頃に調子に乗って飛び回っていたら、縄張りを荒らしだと勘違いされて大型翼竜が遠くから迫ってきたときには生きた心地がしなかったのです。対物理障壁や抗魔法を使う竜とか普通にいる怖い世界……上には上がいることを思い知らされた。道理であまり上空を飛んでいる鳥類がいないと思った……


「そういえばなんで小狐ちゃんたちは人間のいるところへ出ると問題になるの?」


「うーん、詳しくはわからないけど、人間は獣人とか人間以外の種族を嫌っているって、魔物とかは奴隷みたいに扱うから近づくなって教わった」


「主、私もそう聞いておりまする」


「首輪をつけられて無理やり戦わさせられたりするらしいニャ」


「死ぬまで肉体労働をさせられるときいてるブー」

 

「そうすると名前も問題かも、今コボルトくんとか種族名で呼んでいるし……」


「名、名前をもらえるのかニャ!?」


「あ、主!! ぜひ、是非にお願いいたします!!」


「私もちゃんと名前呼ばれたいなー」


「な、名前を持てるのなんて、信じられないブー」


「よっし、そうしたら夜ご飯を食べながらみんなの名前を考えましょー!!」


 多分明日には山裾まで到着できる。

 最後の夜に、これからの大切な名付けを決めるのでありました。




毎週金曜日の午後18時に投稿していきます。
































































よろしくお願いいたします!
































































もし、次が来るまでお暇でしたら、他の作品もお楽しみいただけると幸いです。

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