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130 天使の闘い

景気がどうの、環境がどうのと慌てるな。

数手先を見越す、兆利人とはこういうものよ。

 さて、俺たちの愛の結晶?って言い方が少々引っ掛かりがあって嫌ではあるがベイビ(愛の結晶)がどんな姿で現れるのか?俺たちは勿論、直接誕生に関わってない姉さんも興味深々だった。

 人間(俺)、シャム猫(ネコ)、ウジ虫(ムガット)の遺伝子を受け継ぐどんな問題児が現れるのか期待半分、恐怖半分な心境だ。

 現れたのは、髪の毛も肌も全て真っ白な人間の着ぐるみを纏った猫?だった。

「おい、ネコ! なんて恥ずかしい恰好して出て来るんだ」

「そんなこと、ご主人。言われてもにゃー・・・・・・」

『・・・・・・ ムガット』


「あはは、お父様方、お母様。お初にお目に掛かります、デルタ(Δ)と申します。気に入っていただけるよう先輩カップルのベイビの胸を借りて、精一杯余興を務めさせていただきます」

 デルタは、俺たちに恭しく礼を取ると余興を務めると言いきった。ふむ、お茶目な奴だ。しかし、俺の手下(ペット)と俺の初めてで唯一のホムンクルスの使い魔(ムガット)と俺の遺伝子を合成したデルタ、これはその性能も含めて大注目だぜ!


『では、お互いのベイビも登場したことですのでいざ、模擬試合(エキビション・マッチ)開始!』


 最初に仕掛けたのは、人、虎、蛇?の遺伝子を持つベイビ、Ω(オメガ)だった。Ωはその虎の跳躍力を活かして一飛びにデルタに襲い掛かった。虎の大口がデルタの首を噛み砕きにいった。

「ふふん、極上のイクラよりも甘いなあ。無限食瘡!」

 デルタの口から米粒が無数に吐き出され、デルタの首をかみ砕こうとした寸前にΩは硬直した。Ωの全身はデルタが吐き出した米粒に覆われた。米粒に見えた白い物は、虎の全身を覆い尽くしながらウニョウニョと蠢くウジ虫が虎の皮膚を食い破っていく。

「何をしているんだΩ、遊びはそこまでにしろ!」


 美男の方が叱咤すると、Ωは尻尾の蛇から毒々しい液体を己の全身に振りかけると全身を咀嚼するウジ虫の群れを剥がしていった。剥がされたウジ虫はやがて毒の効果で溶けてしまった。

 先制攻撃を許してプライドの傷ついたΩが凄まじい咆哮でデルタを威圧する。チキンなネコの遺伝子を受け継いでいるためか涙目で硬直するデルタに虎の顎が容赦なく迫り、粉砕した。

 阿鼻叫喚、絶叫が放たれ金色の砂金のようなものに堕落するデルタだったもの、やがてそれも一条の光となって消えていった。


・・・・・・ うわー、何なんだ。この見掛け倒しのやられようは?やはり、ネコでは荷が重かったか?最近では、結構活躍していたんだが所詮は飼い猫の範疇か。


『おぅーと、開始から三分で新人カップルがベテランカップルのベイビに無残に、無様に粉砕されたぞ!これは、もう一人の温存していた美人なお姉さんに期待するしかない!! さあ、ハーフタイムの間に追加オーダー希望のお客様は店員にお申し付け下さいね』


(こうも、圧倒的に打ちのめされるとは。リュラーンの沽券にも関わる故、ほんの少し我も本気を出そうか・・・・・・)

 拳を握りしめ、瞼をぴくぴくさせてる姉さんが怖いんだけど・・・・・・

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