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115 伝説

『注意』仮想通貨の取引には、非常に高いリスクが伴うの認識してください。

 投資に際しては、慎重に判断してください。

 兆利人への道は遥かに遠い、そういうことです。

 遥か昔、月は三つあったという。それが、いつの頃から一つに変わってしまったのか覚えている者はいない。

「何を気取ってるかと思ったら、ネコ。マニュアルを読んでいたのか」

「ふんにゃ、船長としては操艦マニュアルに精通していないと新人に舐められるにゃ」

 真黒なシャム猫が、分厚いバインダーを焼き鳥を摘まみながら読む姿はシュールだが実際は脳に直接知識を学習させているだけでマニュアルに実体があるわけでは無いのでタレで汚すことはない。

「ちっ、ちっ。せっかくのさつま地鶏を使った焼き鳥、素材の味を活かした素焼きにゃ。通はこだわりがあるにゃ」

「まあ、紅の災害で日本が無事だったのは食の安全面からもラッキーだったな。当然価格は急騰しているが、取引できないほどじゃないしな」

「ご主人に、買えない物などそうそうないにゃ」

 この船、マンズーマ・シャムセイヤの防護機構の主要と成るのが、二つの世界の月だ。重力の釣り合うポイントが五か所あるがそのうちの四か所に中心からぶった切った月の二分の一が配置されている。地球の公転軌道と地球と太陽の中心軸から左右六0度の交わる位置に一つずつ、地球と太陽の一直線上の外側に一つずつ配置している。地球と太陽の内側に配置しないのは、単純に防衛に適さないからだ。

「そういえば、月が人工衛星だったのはいいとして。まさか太陽もだったりするのか、アルド?」

「さあ、たしか恒星については天然物の生きの良いのを見繕ったとアラクに聞いた気がします、ご主人様。詳しい話はアラクに聞くと良いですよ」

「ふーん、まあそれほど急ぎの話ではないからな。また今度でもいいが・・・・・・」

 何か、言いたくないことがあるのか?これは、探ってみるのもありか。


「マスター、お茶が入りましたよ」

「うん、ご苦労」

 ふふ、あの雌猫がいないからしばらくマスターを独り占め。いいえ、元からマスターは私だけの物なんだから。あの異邦人が来てから、あんまり私に時間を取ってくれなかったけれど・・・・・・

「でも、マスター。この間から月が三つとかに増えたり変ですね。今夜は二つだけど」

 水色の液体が周りを映し込む不思議なドレスを着た少女が己が主人に問う。

「竜が言っていた、船が動き出したからだろう。そもそも惑星の衛星が一つしかない方が少数派だ、下僕一号」

「もう、二人きりなんですからちゃんと名前で呼んで欲しいな・・・・・・」

「聞こえなかったが、何か言ったか?」

「いいえ、マスター。でも、月が増えると占星術の計算が面倒になりますと言ったのです」

「ふっ、お前なら容易く解法を求められるだろうに」

 館の主人であるジョージは、コーヒーを一口啜った。

「だが、その替わり星座がほとんど観測できぬから。逆に難易度は下がっているがな。星の瞬きを超える速度でこの船は動いているからな。この秘密を是非解き明かし我が魔導の糧としたいものだ。まあ、時間は充分にあるか・・・・・・」


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