ヒーローにはもう出会っていた
修正入れ始めました。倉科麻里平仮名のまりに変えてます。
気分です。
あとタイトル考えるの無理です(^_^;)
小岩井が、ポンって肩をたたく「随分仲良さそうだね。」勢いよく倉科が首を振る。「お互い下の名前で呼んでるのかな?中々のイケメンだね、この子。」小岩井がまた同じように肩をたたく。
「付き合ったりしちゃってるのかな?」山野の事を知らない人とはいえない状況。
「何々どういう状況なのこれ?」天使がワクワクした顏で聞いてくる。
「いやー最近この子が手作り弁当持ってくるわ、はやく帰るわ大変なのよ。まさか深雪の店員さんとできてるとはねー。通りで行きたがらなかったわけだわ。」
違うと倉科が言う前に「この子店員じゃ無いわよ。あんたらが来るって言ったから、サプライズで、仕込んだだけ 笑」
「すいません絶対麻里さん驚くって、喜ぶからって言うか。あと深雪の味教えてくれるって、そしたらまりさん喜ぶかなって。メールもゴンちゃんが・・・」
ここまで無言だった倉科が「お前の仕業か権田原ぁ‼️」と弾けた「その名前でよぶん・・・」いつものお約束を遮って倉科が遮る。
「うるせぇ、あーもうめんどくさい、もう今日一日で何回安堵したりテンパったか。美香、この子は山野浩二くん、今私の家に住み込みでいる家政夫よ!」
と一度も噛まず言いのけた。小岩井が戸惑い「えっ?だって男の・・・」
「あんたの所も主夫でしょ?家政夫がいたっておかしく無い!あーもうとりあえずもうビール2つ、あんたらも飲む?飲むなら4つ持ってきて!」と切れた倉科の号令で飲み会が始まった。
そして小岩井が山野に尋問?を始めた「んで、コンビニの前で拾われて、そこから家政夫になったと。」話を聞き頷いた。目線の先の小岩井はすっかり酔ってケラケラ笑っている。
「体の関係とか性的な物は一切無いと?」またうなずく「まぁ一応信用しましょ。あと元カノ?の話は何か違うよねー。愛でも恋でもなくて、何だろ依存症みたいな?」
急に真面目に話し始めた酔っ払いが軽やかに地雷を踏み抜いた音がした。「依存?」と山野が聞き返すと
「そう共依存。あなたに依存していた彼女がいて、それを見てこの子には俺がいないとダメだみたいな感じ。実際はそんなことないんだけどね。現にその子は付き合って無いって言って次の依存先みつけたわけでしょ?まぁ次は恋愛かもしれないけど。依存体質の子ってているから。」
「そうかぁ。」山野がため息のように呟くと「まぁそのうち良いことあるよ。今だって私服はアレだけど元は綺麗なお姉さんと同棲してる訳だし。そのうち良いことできるかも。」
スパーンって音がして小岩井が頭を抱えている。「そういうんじゃないって言ってるでしょ‼︎あと余計なこと言うな‼︎」顔なじみの常連と話して丁度今戻って来た倉科が小岩井の頭をひっぱたいた。
「いったー。そういう色気とかサービス精神が無いから婚約者に逃げられるのよ!」
「うるさいこのダメンズ製造機、あんた旦那の前の彼氏も無職になったよね。あんたがダメ男作ってるの気づきなよ‼︎」長年の友人だからこその言い合いは本当に周りから見ると怖いものがある。
まぁまぁ、天使が2人を嗜める。興奮冷めやらぬ2人に「そう言えばこうちゃんは仕事どうなったの正社員になれそう?」と話題を変えようとした。
あっけにとられていた山野が「あっはいもうすぐです中途採用で営業所の方ですが、正式に決まりました。」
「へー何の仕事?」と小岩井が聞く「広告代理店です。」更に尋ねる。
「何ていう会社?」
「通電って大手の子会社ですね。」
倉科は口に含んでたビールを吹き出した。それを見て天使は汚いと怒り、察した小岩井は笑い出した。
「えっ、何でですか?」小岩井は笑いながら「ゴメンゴメン広告の仕事好きなの?」
「はい、高校の時あるCM見てこんなの作りたいって思って、それで。」
「私も広告関係の仕事してるんで多少はわかるんだけど、何のCM?」
山野がいつに無く饒舌に話す。「いや、そのCM自体は地方の時計のCMなんでマイナーなんですけど、その後にも同じチームで作ってるっていうCMが全部良くて。
ホームページ調べたらCellarって人達が作ってることしか分からなくて、写真も無いんですよ。非公開が売りみたいな。いつかその人たちと仕事したり、その人達みたいな仕事がしたいなーって。憧れですね。」
山野がふと見ると倉科が真っ赤になっている。酔ったのだろうか?小岩井はツボに入ったという感じで笑いながら聞いた「あんた、まりの仕事知らないの?」
山野が答える「そこそこ地位のある普通のOLさんですよね。」笑いすぎてむせた小岩井の横で真っ赤になったままプルプルしてる倉科を横目に小岩井がセキ払いしてキリッとしていった。
「自己紹介していい?さっきはまりが紹介したし。」山野の返事を待たず小岩井は続けた。
「通電本社勤務チームCELLARの小岩井美香です。まりちゃーんあとは自分で言ってね(笑)」
「えっ!冗談ですよね?それにまりさんが何ですか?」うろたえる山野の横で、赤い顔のまま倉科が
「あの、その・・・改めましてチームCELLARリーダーで通電本社企画部部長の倉科まりです(照)」そして山野がぼーっとしていると「CELLARは倉科の倉だよ〜。」と小岩井が挟んだ。「えーっ!」山野の叫びが深雪の外まで響き渡ったのは言うまでも無い。
企画したりする部をMD部とか企画開発も広告業界的には横文字が一般なのですが、その辺は日本語で行きたいので、こいつもの知らねーなくらいで生暖かく見逃してくれると嬉しいです。