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共依存 みゆき 後編

これで終わらせていただきます。改めて読んでくださった皆様有難うございました。

平日の通電にいき山野の帰りを待つ作戦。携帯電話を、枕の下において電源を切り忘れたふりをする。GPSもこれでOK。みゆきは山野との未来を脳内で描いて幸せの一歩を踏み出した。


(やっぱり私の運命の人は浩二だったんだ。ママが言ったからお医者さんと付き合ったけどやっぱり浩二がいい。)と自分勝手に私悪く無いという流れを作り、いやそもそも自分が悪いと思ってないのだが、通電の支社へと向かった。


昼休みを狙い12時ごろ支社に付き、受付で山野を呼び出してもらった。驚かせようと思い偽名も使った。15分ほどで来るという答えをもらい待つ事にした。そわそわとロビーの椅子に腰掛けていると、後ろから肩をポンと叩かれた。


来たーっと笑顔で振り向くと「携帯忘れてるよ。」と彼が笑顔でいた。驚き口をパクパクさせているみゆきがようやくいった「・・・なんで?」って言葉に、彼は尚も笑顔で「ん、GPS。」とみゆきの靴を指差した。今日のために買った服と一緒に一昨日買った靴なのに。「お母さんは?帰ったのかな?ご飯でも行く?」不自然さが無いのが逆に不自然なほどに彼は滑らかにいった。「そうじゃなくてなんで?」滅多に取り乱さないみゆきが尚も聞いた。「あぁ、なんでここにいるか聞かないってこと?みゆきの元カレ、みゆきは元彼って思ってないみたいだけど山野くんの職場でしょ?」彼の笑顔は崩れない


「私何も話して無いよね。彼の事とか職場の事とか。」

「あぁ興信所。好きな人のことはなんでも知りたいって言うじゃん。ちなみに経済誌見せたのもわざとだから。」

少し彼の空気が変わったのがわかる。「彼の方から君を呼んだのかなー?だとしたら許せないな。ストーカーもいいところだよね。」笑顔の下に殺気が見える気がした。「そ、そう彼のほうから呼び出してきたんだよね。なんか話しがあるとか。私は話すことなんて無いって言ったんだけど・・・」


男はうんと頷いて「じゃあ帰ろうか今、山野くんに会ったら何するかわからないし、今後話すことも無いんでしょう?もしなんかあったら今度からは必ず‼︎僕に言ってね。」彼はいつもの笑顔に戻りみゆきの手を引いてロビーを出た。


「やっぱり軟禁しちゃおうかな僕のお姫様。」男がつぶやいたのがみゆきの耳に入って、みゆきは考えるのを放棄した。この人からは逃げられない。それなら愛してくれるしこの狂愛にときめく事に本能が決めたのである。


程なくして山野が降りてきた。辺りを見渡すが知ってる顔は見当たらない。受付の人に「なんて言う人でした」ときいたが知らない名前だ。「どんな感じの人でした?」と聞くと、仕事なのか表情1つ変えず、受付の人は「とても綺麗な方で全身を黒のゴシックロリータの服で統一し眼帯をされてました。」と冷静にいった。それを聞いて該当人物は1人しかいなく、山野は心底震えて携帯の着信拒否を確認したり周囲に気をくばりしばらく暮らしたが特に誰からも連絡が来ることはなかった。


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