表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/24

全てを失った日

こんにちわAbagoriというものです。

ちょっと長いのを書いて見たいと思い恋愛小説を書き始めました。皆様が楽しみにできる作品になれば嬉しいと思っています。

「お疲れ様でーす。」今日は金曜の、給料日だったが、同僚の誘いを断りケーキを買い軽い足取りで家に向かった。


俺には彼女がいる。

正直少しメンヘラ気質だがとにかく可愛い。最近は落ち着いているし同棲して2年。勤め先でも、そろそろ契約から正社員にと言われているし、「そろそろプロポーズしよう。」にやりとしながらつぶやいた。


家の扉の前に立ち深呼吸をして、元気よくただいまと行ってドアを開けた。1DKの部屋は今までにないほど片付いていて、少し広く感じるほどだ。


「凄いなみゆき体調は大丈夫なの?部屋凄い綺麗じゃん‼︎」いつもは鬱やその他諸々の何かのせいで部屋の掃除から家事全般、仕事も全て俺の仕事だったのに今日はとても綺麗な部屋だった。


「コレお土産。みーの好きなショコラブのケーキだよ。」

俺はイチャイチャモードで肩を抱きみーとよぶと彼女は目を輝かせ「ありがとうこーくん。でも後で食べるね。その前に今日は話があるんだ。」笑顔でみゆきがそういった。


何だろう?まさか同じタイミングで結婚を意識か?以心伝心か?はやる心を落ち着かせて「なに?」なんて軽い感じで聞くと、彼女は言った。


「あのね、」「うん」「好きな人が出来たの。だからこー君には出て行って欲しいなって。」えーとなんかの聞き間違いかな。彼女はいつも通りの笑顔でまっすぐに続けた。


「それで、ター君の荷物まとめておいたから、はいこれ。」大きなパンパンのキャリーバックを渡され気付いた。


部屋が広く感じたのは気のせいではなく俺がいた形跡がないんだ。俺のものが全てなくなってる。厳密には無くなってるのではなくこのバッグの中にあるんだろうけど。


そんなことを考えていると、「それで急なんだけど、今日から彼と住むから出て行ってね!」あまりに彼女が普通に話すので俺が間違っているのか?と思うがそんなことはない。


俺は少し放心したあと「えっ?好きな人って、みゆき俺と付き合ってるよね?浮気?」まくしたてるように聞いた。


彼女はキョトンとして「え?・・・付き合ってないよ。」って言った。「えっ?だって俺が好きとか愛してるって言ったら、答えてくれたじゃん。私も貴方が必要だよ。貴方がいなくちゃっていつも言ってくれてたよね?」


その言葉も嬉しかったんだ。この子は俺がいないとダメなんだって感じがして守りたいって思ったんだ。


「言ったし、今でもそれは変わらないよ。」彼女のその言葉にやっぱり悪い冗談かと安心しかけると「でも、愛してるとも好きだとも言ったことないよね。必要だけどそういう目で見たこと無いし。」


「けど、SEXもしたし・・・」「SEXはSEXそれはそれ恋は恋!別だよ♡」全く話がかみ合わない。何だそれはそれって。100万歩譲って付き合ってないとしても


「何で俺が出て行くの?家賃も家具も全部俺だよね?」「こー君親と仲わるいって言ってウチのママに家を借りる時名前借りたよね?ママに好きな人できたって言ったらこれからはママがお金払うからそのまま住みなさいって。」


(確かに付き合い始めは、未成年だったし名前だけは借りていやでも)頭がもう許容量超えてる。「とーにーかーく、もう彼が来ちゃうから出てって!私のこと好きなら私の幸せに協力してよ。」


その言葉で全身から力が抜けた。そして半泣きの彼女を見て(みゆきの幸せのために出来ることか。)って考えて。キャリーバックを持って家を出た。俺は家と今まで彼女だと思っていたものを無くした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ