第6話 ーお母さんのステータスとラルムとフィリアのステータスー
「LV6パーティー?」
「ああ、この世界では冒険者のいう職業があることは知っているな。2人以上で冒険するグループのことをパーティーって言うんだ」
「へぇ、そうなんだー。それで、LV6というのは?」
「冒険者のランク的な奴だ。全部で1〜10まであってLV1~2は初心者、ダンジョンに行くことさえも認められてない。大まかな仕事は雑用だ。3~5は中級者という認識で、ゴブリンや、スライムなどの弱い魔物の討伐などを受ける。LV6~8は上級者、サイクロプスなどの強力な魔物の討伐を主な仕事としている。ダンジョンのボス部屋とかにも行くことがある。9、10は上級者より上のLVで、ドラゴンなどの極級以上の魔物の討伐をしている。LV10の冒険者ともなれば、そこら辺の家族よりもお金持ちになれるぞ。んで、これまでに到達したパーティーがいないとされているLVがMAXだ。このLVにもなれば極級の魔物は1分ありゃあ倒せるほどの実力が無いとダメだ。まぁ、そんな奴いなぁと思うが」
「へぇ、そうなんだ!ってことはお父さんは上級の戦士ってことなんだね!」
「フフンッ、俺は強いんだぜぇぇぇ」
「私もそのパーティーの1人だったんだけどね」
「そうなんですか!?」
「ええそうよ。金魔法の使い手は女の人の方が多いから、パーティーに1人は女性のケースが多いのよ」
「ちなみに、お母さんのステータスは……」
「今から見せるわ」
そうしてお母さんは、お父さんと同じ様に箱の中から一枚の紙を出し、指先から血を垂らした。
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名 ルーア=フルートレイ 女
上級 【癒】 金魔法
MP4100/4100 HP2000/2000
P700
S1100
D600
ー魔法ー
ヒール ハイ・ヒール ヒールリング 毒回復 麻痺回復
ースキルー
MP渡し 金魔法強化 毒耐性 麻痺耐性 治療
ー称号ー
上級治療師
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「おおぉぉぉ」
お母さんは正直最高の治療師だと思った。
スキル 治療 とは、場所と時間さえあれば、病気でも怪我でも治せるというものだった。このスキルをずっと強化していくとEXスキル 刹那治療 となり、手を当てるだけでその人の怪我や病気が治るというチートスキルだ。ただし、発動するにはそれなりの代償がいるが……
「さあ、次はお前の番だ」
そう言われて、何も書いていないステータスシートに一滴の血を垂らそうとした時だった。
「ラームールーー!」
いきなり俺ん家のドアが開いた。
俺は誰がドアを開けたのかは、見なくても分かった。
「どうしたフィリア?」
「ラルムのステータスが見れると思って来たの!」
「まぁ、別にいいけど」
「それじゃフィリアのステータスも見てみるか?」
「「へ?」」
「一枚余分にくれたんだ。どうせならフィリアにあげよう」
「いっ、いいの!?」
「ああ。そのかわりこれからもラルムと仲良くしてあげてくれよ」
「うんっ!」
それでは俺のステータスとフィリアのステータスを連続でどうぞッ!
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名 ラルム=フルートレイ 男
無級 【無】 青魔法
MP300/300 HP400/400
P400
S700
D400
ー魔法ー
バブル
ースキルー
転生ex コピペex 青魔法強化
ー称号ー
神が認めた子
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名 フィリア=アメジスト 女
無級 【無】 金魔法
MP600/600 HP200/200
P80
S200
D50
ー魔法ー
ースキルー
消毒 金魔法強化
ー称号ー
癒し手
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「「……………………」」
「ん?どうしたの?」
俺はこの反応が意味することがわかった。
「いっ、EXスキルが2つぅぅぅ〜‼︎‼︎‼︎それに、5歳でMP500超えってどういう事ぉぉ!?」
思ったより興奮気味だ。それに、フィリアの意外な実力にも驚いた。
「…………ラルム」
「はい、なんでしょう」
「お前、この事を誰にも話すなよ」
「…それはどうしてですか?」
「まず、結論から言ってお前はこの世界の常識から外れてしまっている。それはフィリアもだ。EXスキルが2つあるって話は聞いたことがないし、フィリアに関してはすでに新初級クラスのMPの量がある。そんな事がみんなに知られたら…お前たちの身が危ない。今日からお前たちはスキル “ステータス隠蔽” を習得して、ステータスを誤魔化せ。このスキルをとるには、気配遮断や魔物察知などのスキルを取っていけば勝手に習得する。今日からはその練習だ」
あれ?何でこんなことになった?