溶けた君はどこへ、いったの。
脆さを愛と呼ぶには
まだ
夜が青すぎた
君が笑ったあの午後に
夢だけ
死んでいった気がした
知ってたんだろ
無口なままで
誤魔化してた傷
呼吸すら出来ずに
継ぎ接ぎの今日を歩いた
“忘れてくれて構わない”
その一言だけが
今でも
胸で
赤く疼いてるんだ
選び取った永遠より
選ばれなかった一秒が
優しさを裂いてく
許せなかったのは
君じゃなくて
背を向けた自分だった
ねえ
愛って
なんだった? 奪うこと? 残ること?
答えない君の
静かな眼差しで
また世界が
潰れていく
あの日
遺されたこの部屋で
灯した音の亡骸に
君を探してる
たったそれだけの夜
微かな祈りを
溶かしながら僕は
また朝になる