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百の通知が鳴る夜に  作者: 葛城ログ
第一章 現代テクノ怪
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第3話 画像検索の異常

 Xは趣味で都市風景の写真を撮っており、ある夜、仕事の合間に「廃墟 屋上」で画像検索をかけた。

 スクロールしていくうちに、ふと、ひとつの画像で手が止まった。


 そこには、かつて中学生の頃に友人たちと肝試しで登った廃ビルの屋上が写っていた。特徴的な落書き、歪んだフェンス——間違いなく、あの場所だった。


 しかし、誰が撮った写真なのか不明で、サイトの出典も消えている。


 さらに不気味なのは、画面奥に立つ制服姿の人影だった。

 Xが着ていた、当時の中学の制服と同じだった。


 拡大しても顔は暗く、確認できない。ただ、その人物は“カメラ目線”で微かに笑っていたように見えた。


 気味が悪くなって検索を閉じようとした瞬間、画面が固まり、次々と画像が自動スライド表示され始めた。

 写っていたのは、寝ているX、カーテンを開けるX、駅のホームに立つX。


 どれも、撮られた覚えのないものばかりだった。


 Xがマウスを離すと、最後に一枚だけ、異質な画像が表示された。

 暗い室内。棺の中で目を閉じるX自身が映っていた。


 驚いて画面を閉じ、スマホを確認すると、画像検索アプリに通知が届いていた。


 「あなたの“今夜”が更新されました」

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