ラジオ体操
三十一日から行方不明
周辺住民 写真公開
神奈川県警 情報提供呼びかけ
神奈川県横浜市旭区上白根町にある横浜市立ひかりが丘小学校で八月三十一日より行方不明になっている周辺住民三十人について県警は九月二日に写真を公開した。事件に巻き込まれた可能性もあるとして公開捜査に踏み切った。行方不明者の一人、三島香織さん(十一)の両親は神奈川県警緑警察署で取材に応じ、情報提供を呼びかけた。
母親の聡子さん(三十九)は「すごく怖いだろうなと思うと涙が止まりませんでした」と話し、捜索について「たくさんの方々にご協力いただき、心から感謝しています」と語った。父親の靖夫さん(四十二)も「どんなに心細いかと思うと、かわいそうでかわいそうで胸が張り裂けそうです」と声を震わせた。
緑警察署などによると周辺住民たちは早朝のラジオ体操を終えた後、スタンプに並んでいる姿を教員が職員室から見たのを最後に目撃情報は途絶えている。警察や消防が一日最大三百人態勢で森林や川、空家を捜索し、町内で聞き込みも続けてきた。
最後に目撃された小学校のグラウンドにはラジオ体操の様子を撮影したと思われるビデオカメラが残されていた。映像を確認すると体操をしている行方不明者たちが映されており、スタンプを押してもらうのに並んでいるところで映像が途切れて音声だけが記録されていた。参加者の歓声に重なるようにノイズがあったため分析が行われた。
以下、音響分析研究所の所長、松井修氏による発表。
「音声分析の結果でありますが、ノイズは人の肉声であると確認出来ました。ただ、抑揚が一切無く性別や年齢の判断が困難であり、声の発生元もビデオカメラのすぐ近くである事から録画していた本人とも思われます。最後になりますがその音声は以下の通りです。『ラジオ体操の参加ありがとうございました。スタンプを全部集めた方はイミカサイゴクへお連れ致します』