表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/38

第7話

それから3日が経った。

少しずつではあるが、ルイスはクラスに溶け込んでいった。最近のルイスは嬉しそうに笑う。その笑顔を見て、僕も安心する。

実は事件の次の日に、職員室に呼ばれた。おそらく、授業をさぼった説教だろうなと思っていたら違った。

先生もルイスがクラスに馴染んでいないこと気にしていたらしく、あれ以来楽しそうにクラスにいるから、特別に許してやると言われた。

ルイスの親から先生に電話があって「最近あの子、学校が楽しみらしくて嬉しそうにしている。この学校に通わせてよかった」と言っていたらしい。

そのおかげもあって、僕は先生に褒められた。本当によかった。

そして、今日も屋上でのんびりお弁当を食べる。いい天気だ。


「ここに居たんだ」


「ルイス?どうしたの?」


「改めて、お礼を言いたくて。ありがとう、あなたのおかげで友達ができたわ」


「別に僕は大したことしてないよ。もともとみんなルイスと友達になろうとしてたから、きっと僕がいなくても大丈夫だったよ」


「そんなことない!あなたが居てくれなかったら、私はずっと意地を張って一人だった……。でも、あなたがボロボロになってまで教えてくれた。こんなに優しい人がいるって、こんなに温かいクラスだって。あなたには感謝してもしきれないわ」


「おおげさだよ。うちのクラスは温かいけど、イヤな人と平気で仲良く出来るほどの人は居ないよ。だから友達がたくさんできたルイスが凄いんだよ」


「ありがとう。ぜひお礼がしたいの!今日の放課後空いてる?」


「今日は空いてるけど……お礼なんていいよ」


「それじゃあ私が満足できないのよ!今日、家でパーティがあるから招待するわ」


「パーティ!?いいの?僕が行っても?」


「もちろんよ!パパも悠斗と話したいって言ってたから。もともと今日誘えって言ったのはパパだし」


「そうなんだ。じゃあ断るわけにはいかないね」


「やった!じゃあ放課後ね」


「うん」


そう言うと、笑顔のままルイスは屋上を出て行った。確か、今日はバイトはないし、やらなければならないことはない。帰って、本でも読もうかと思ってただけだから大丈夫だ。

そして、あっという間に放課後。


「行くよ、悠斗」


「ちょっと待って」


HR終了とともにルイスが言った。僕はカバンに荷物をまとめる。宿題が多いなー。


「どこに行くのよ?」


すでに帰る準備を整えた、彩音と翼が話しかけてきた。


「私の家だけど?」


「「ルイスの家!?」」


「おいおい悠斗〜。いつの間にそんなに仲良しになったんだ〜?」


「ちょっと悠斗!どうゆうことよ!」


二人が同時に質問してくる。彩音は顔を赤くして、怒ってるようにも見えた。


「ち、違うよ。変な勘違いしないで」


「私が誘ったのよ。今日家でパーティがあるから来てくれないかって」


「「パーティ?」」


「そう。あなたたちも来る?」


「「行く!」」


「決断はやっ!二人とも部活はどうするのさ!?」


「今日はお休みだ!」「一日くらい平気よ」


二人同時に言う。二人とも部長候補だろうが。翼はバスケ部で部長を期待されているし、彩音だって弓道部で活躍してるから部長は「彩音だ」って聞く。


「そ、それに、……悠斗がルイスと二人っきりになるかもしれないし……」


「え?ごめん、良く聞こえなかったけど。なんだって、彩音?」


「なんでもない!とにかく私も行くわ!」


「行くなら行くわよ。外に車を用意してあるから」


そして、翼と彩音も行くことになって、四人で校舎を出た。校門から少し歩いたところに車が停めてあった。

それは、黒塗りの高級な車だった。思ってたよりも長いんだ。というか、初めて見た!


「さて、乗るわよ」


「「「えぇ!?ルイスってお金持ちなの!?」」」


「そうでもないわよ」


当り前のように車乗ろうとするルイス。びっくりして固まってしまった僕ら三人。

すると、運転席から誰かが降りてきた。うわぁ!執事だ!リアル執事だよ。


「紹介するわ。執事のアルトよ。アルト、こちら、私の大切な友達よ。右から彩音、翼、そして悠斗よ」


「はじめまして、私はアルトと呼んでいただいて構いません。今日はお越しいただきありがとうございます。屋敷までご案内をさせていただきます」


「「「よ、よろしくお願いします」」」



作り終えたらどんどん更新したいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ