表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/38

第4話

ルイスが転校してきて、1週間が経った。ルイスは相変わらず誰とも話さず一人でいた。

本人はそれを望んでいるし、みんなは話しかけようとするが、諦めてしまう。

僕は少しそれが気になってしまった。ルイスは一人で平気なのだろうか?僕に何かできないだろうか?

授業の内容も身に入らず、お昼になってしまった。

少し一人で考えたいので、僕の秘密の場所に向かうことにした。お弁当を持って教室を出る。

僕の秘密の場所、それは屋上だった。普段はカギがかかっているので、誰も屋上に出ることはできない。

だが、僕は一番は時の窓はカギが壊れているので、そこから屋上に出れる。それは僕しか知らない。


「今日はいい天気だな」


空を見上げれば雲一つない、透き通るような蒼い空だった。

お弁当も食べ終え、ボーっとしていた。

あー、難しい事考えないでお昼寝したいなー。


「ホントね」


「え?」


後ろを振り返ると、そこにはルイスが立っていた。


「どうしてここが?」


「あなたが教室から出て行くのを後ろからついてきたのよ。気づかなかった?」


「全然わからなかった……」


「静かね、ここ。教室はうるさいからここにずっといようかしら」


「なんで?どうして、誰とも話さないの?友達は作らないの?」


「他人なんて信用してどうなるの?どうせ裏切られるだけじゃない。みんな離れて行ってしまうなら、はじめからそんな関係ないほうがいいわ」


「けど、一人は心細いよ。みんなといた方が楽しいじゃん!」


「あんたに私の何がわかるの!?あんただってどうせ離れていくんでしょ!だったらもう私は一人でいい」


「僕は離れないよ。ルイスの隣に居る」


「なんで?同情ならいらないわよ!」


「同情じゃない。ルイスを一人にしたくないだけだよ」


「そこまで言うなら、信用できるのよね。なら、まず10分以内にバレー部からバレーボールを一つ持ってきなさい」


「なんで、そんな?」


「悠斗が信用できるって証明してほしいのよ。それともできないのかしら?」


「それでルイスは友達を作ってくれるの?」


「いいわよ。友達を作ることを約束するわ」


「わかった。すぐに持ってくる」


僕は走って屋上から出た。そしてまっすぐ体育館へ向かった。体育館では別のクラスが使って、バレーをしていた。

先生に気付かれないようにバレーボールを一つ持って走った。


「持ってきた!」


「そう、じゃあ次は私の鞄を持ってきてもらおうかしら。もちろん、10分以内に」


「わかった」


バレーボールを置いて、僕は教室に走り出した。

教室に入ると授業をしていた。先生がびっくりしてこちらを見ている。


「こら、悠斗じゃないか!?どこに行ってたんだ?もう授業は始ってるんだぞ!」


「すいません、事情はあとでいくらでも説明しますので、今は見逃してください!」


「おい!?」


それだけ言うと、僕はルイスの鞄をつかんで廊下に出た。この先生は説教が長いからな……。今日はバイトじゃなくてよかった。

余計なことを考えながら走っていたので、思わず転んでしまった。制服が汚れているのも気にせずに屋上へ走った。


「持ってきたよ!」


「それじゃあ、次はグランドの隅に生えてるタンポポを15こ教室に摘んできて」


「教室?屋上じゃなくて?」


「そうよ、その次で最後だから」


「わかった」



なかなか小説を書くのは難しいですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ