第20話
とうとう20話目です。これからもどんどん更新していこうと思うので、よろしくお願いします。
「今日は親睦会みたいな感じにしたいと思います」
突然、ルイスが宣言した。今日は海に来て2日目。今は、一階のロビーにあるソファーでみんなくつろいでいた。ちなみに今は、午前10時です。佐倉さんがみんなにジュースを配ってくれる。
「えっと、せっかく海に来たのに?」
「天気予報でこれから雨の予定なの。だから今日海は中止」
テレビをつけて、天気予報を見てみると「全国的に雨の予報です」とお天気のお姉さんが笑顔で言っていた。外を見ると厚い雲で覆われている。
「でも、ここにいるだけもつまらないから、お互いのことをもっとよく知ろうとゆうことで親睦会にしましょう! まず、自己紹介。私はルイス=C=ソフィア、今年17歳、身長は165センチ、趣味はクラッシック鑑賞、好きな食べ物はカルボナーラ、好きな色は赤、くらいかしら」
「じゃあ、次は私が。桐原七海、今年16歳、身長は155センチ、趣味は卓球、好きな食べ物は甘いもの、好きな色は黄色、です!」
「ねぇ、身長まで言わないとダメなの?」
「バカだな、そこが一番重要だろうが。俺は上条翼、今年17歳、身長は175センチ、趣味はバスケ、好きな食べ物は悠斗が作ったカレー、好きな色は黒、だな」
「ゆ、悠斗が作ったカレーって…」「おいしいんですか? 上条先輩」
「別にいいだろう。悠斗が作ったカレーが俺の中で一番好きなんだ」
「そうなんだ……。あたしは桜沢彩音、今年17歳、身長は158センチ、趣味は弓道、好きな食べ物はオムライス、好きな色はピンク、かな」
「……都住悠斗、今年17歳、身長は16…センチ、趣味は体を動かすこと、好きな食べ物はハンバーグ、好きな色は白……」
「悠斗、ごめん。身長のとこがよく聞こえなかった」
「そんなわけない!」
「ごめん、私も聞こえなかったわ」「私もです!」「あ、あたしも」
「みんな聞こえなかったみたいだけど」
「うぅ……163センチです」
「嘘! 私より2センチも低かったの!?」
「そうだったんですかー、でもそんなに気にすることないですよ」
「そうよ。少なくとも、あ、あたしは…気にしないわよ……」
「僕は気にしてるの!」
だから言いたくなかったのに。でも、まだこれから伸びるって信じてる。牛乳飲んでるし、適度に運動はしてるし、きっと来年には170センチくらいに……
「いや、それは無理だな」
「心を読まれた!? それはわかんないじゃん!」
「いいか、悠斗。成長期という期間があってだな、それを終えると……」
「あー、あー、あー。きーこーえーなーい」
「でも、そこまで気にしなくてもいいんじゃない。別に問題ないでしょ」
「僕はもう子供扱いされたくないの!」
「いや、都住先輩。もう子供扱いなんてされないと思いますけど」
「それがあるんだよなー。ついこの間のゲーセンとか」
「ちょ、翼、それは…」
「なになに、ゲーセンって何の話?」
「えっとな。この間、悠斗と俺でゲーセンに行ったんだ。ゲーセンは基本16歳未満は18時以降は帰らないといけないんだ。ゲームに夢中で時間を忘れててな、もう19時だったんだ。それで悠斗を見かけた店員が「お客様、18時以降に16歳未満の入場はできませんので…」って言われたんだ。そしたら悠斗が怒ってな「僕はもう17歳です! これ、学生証です」って見せたんだ。それ見て店員がびっくりして「も、申し訳ありません」って去って行ったんだ。あっはっは、今だに中学生に間違えられるからな、悠斗は」
「あはは、都住先輩、年齢確認されたんですか。私はその時間まで居ても年齢確認されませんでしたよ」
「悠斗は背もそうだけど、顔も幼いからね。昔から、女のあたしより可愛いって周りから言われてたわよね」
「ふ、ふふ、そうね。悠斗は可愛い顔してるから店員も中学生に見えたのかもね」
「僕もう寝るね、おやすみ」
「ちょ、バカ、まだ起きたばっかだろうが」
「厳しい現実に耐えられない。心に深い傷を負った。ショックで寝込む」
「落ち着けって…、笑ったのは謝るから」
「「「ごめん(なさい)」」」
「……わかった」
確かに僕は昔からかっこいいと言われたことはなかった。周りは可愛いとしか言わなかった、男の子に可愛いっていうのはどうなんだ? 見た目だけで子供だって判断されるからヤダ。もっと背が高ければ……。
「他にもあるんですか?」
「そうだな、これはあんまり関係ないけど、昔、彩音の服を悠斗に着せて遊んだことがあったな。そうしたら悠斗があまりにも似合いすぎて女の子にしか見えなかった。彩音のお母さんは「この子、誰?」って言ってたしな」
「僕はショックだったよ…。普通わかるでしょ?」
「いやいや、あの時のクオリティの高さって言ったら…あれでホントに女の子だったら俺は惚れていたな」
「そんなことないでしょう」
「ルイス先輩、彩音先輩……」
「桐原さん、なんとなく言いたいことがわかるわ。どうやってやろうか?」
「あたしに任せて。ねぇ、ちょっとトランプでもしない! ババ抜きやろうよ」
「いいわね。負けた人には罰ゲームを作りましょう。そうね、「一番はじめに抜けた人が負けた人に命令が一回出来る」で、どうかしら?」
「賛成でーす! ほら、やりましょう」
「突然どうしたの…」
「(そうゆうことか) まぁ、いいんじゃね。もちろん、命令は絶対なんだろう?」
「当然よ!」
なんだろう…女子の三人がすごいやる気だ。翼もなんかニヤニヤしてるし…。負けたらどんな罰ゲームなんだろう……。まぁ、負けなければいいだけだよね。
………負けてしまいました。