第1幕 1話 エルフはお好き?
王城に呼ばれ、厄介な事になった…。
ついうっかりドラゴンなんて倒してしまったせいで楽しい楽しいスローライフが無くなってしまった。
「お願いしますよ!魔女様!」
目の前で必死に懇願するのはエルフの女性。
「だから、私は嫌です!弟子なんてとりません!」
「そこをなんとか!お願いしますよぉ〜魔女様ぁ〜」
何この子…なんなの?
この子との出会いは遡ること2時間前。
「あの〜すみませーん、この辺りに魔女様が居られると聞いて来たのですが〜」
エルフの女性がいきなり来訪して来たのだ。
「魔女?知りませんね〜?この辺りに魔女はいませんよ?」
多分私の事だ…シラを切って逃げ切ろう…!
「あ、魔女様!」
「は?」
この子、今なんて!?
「探しましたよ〜魔女様!」
「ちょ…なんで貴女…」
何この子怖いんだけど!?
「えへへ〜この辺に住まう人は1人しか居ないと聞いて来たので〜この家の人が魔女様だ〜って思いました〜」
そして今に至るのだ。
「ね〜ね〜魔女様〜お願いしますよ〜」
「人に頼み事をする態度じゃ無いですね、お断りします。」
何故私が弟子なんて取らなければならないのか!
面倒だ!そんなのスローライフには必要ない!
「え〜そこをなんとか!お願いします〜!ハッ!もしかして魔女様はエルフがお嫌いですか!?」
別にそういう事では無い…けどこの際面倒だ、そういう事にしておこう…
「そう、私はエルフが嫌いよ!」
「ガーン………」
この子自分でガーンって言った!?言ったよね!?
その後しばらくしてエルフの女性は帰って行った。
もう来ないでね!
翌朝
「えへ、来ちゃった(てへっ」
「えぇ……」
彼女はまたしても現れたのだった。