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[手合わせ] 錬金術師ゴルド 対 冒険者シャルドネ ……と

 騒ぎつつも夕食を終え、それぞれが自由な時間を過ごしていました。

 シャルドネはその場で拳を振ったりしています。

 ボクは周囲から魔力を吸収しています。


 フーリエはボクから魔力を吸収しています。


「なんですかこの永久機関は」

「……(じー)」

「……なんでもないです。ですができればボクの分の魔力も残してくれると嬉しいです」

「わかりました!」


 ……すごい微々たる魔力しか回復できないです。

 と言っても、先ほどの件もあって強く言えないのが現状です。悔しいですが吸われるがままですね。


「はっほっやっ!」

「シャルドネはマメですよね」

「まあ、こう、して、ないと! 体、が、なまる、から、ね!」


 ぶんっ! ぶんっ! と、風が出ています。


「……『エア・マット』」


 自身の下に空気の塊を作り、浮かせます。


 つつつつーっと滑るようにシャルドネの前に行き、魔術を解除します。


 ぶんっ! ぶんっ!


 あ、今良い感じの風が来ました。

 この辺は湿地帯というか、少しじめっとしているのです『ぶおおおん!』よぬお!


「危ないです!」

「こっちのセリフよ。目の前に移動してきたのはゴルドよ」

「ですが、このじめっとした感じを飛ばすのに丁度良いのです。鉱石精霊は錆びるのです」

「だからって私を利用しないでよ!」


 冷たい視線を送るシャルドネ。そんな視線を察したのか、フーリエが一つの提案をしました。


「ワタチに良い考えが!」

「なんですか?」

「悪魔の魔力に少し細工を行えば、手足を冷やすことが可能です!」

「元気な答えありがとうございます。そしてそれは却下にしましょう」

「なんと!」


 それは俗にいう『冷え症』ですね。ボクは別に人間のお悩み症状体験なんて望んでいません。


「でも、そろそろ久々にやっても良いかしら?」

「何がですか?」

「決まってるでしょ?」


 ☆


 現在一勝一敗。

 それをずっと根に持っていたシャルドネは、日々鍛錬を重ねてました。


「ということで、ゴルド様とシャルドネ様の手合せを開始します」

「なにさらっと司会をしているのですか」


 正直全然やる気がでません。だって相手はあのシャルドネですよ? 少し心が修復されたとはいえ、それでも強い事に変わりないです。


「では、開始!」


 息をつく間もなく、フーリエの開始の合図が聞こえました。

 そしてシャルドネはつぶやきました。


「悪いけど、今出せる全力を出すわね」


 一瞬、目の前から消えたと思いました。


 気が付けばボクの懐に金髪が見えました。


「っ!」

「はあ!」


 瞬時にアメジストを生成。しかしシャルドネの右拳で砕かれました。


「くっ! てえい!」


 続けてボクの顔に向けて左拳が飛んできます。ギリギリ避けて『投石』を腹部に向けて放つと、シャルドネは『投石』を掴みました。


 掴んだ『投石』を軽く投げ、ボクに向けて蹴り飛ばします。

 もちろんボクが生成した石なので、いつでも砕くことは可能です。直撃直前で念じ、飛んでくる『投石』を砕きました。


「たああああ!」


 足蹴りをボクの顔・腹部・足の三カ所に放ちましたが、それを土壁で防御します。


「かあ、このお!」


「……無理はしない事です。『心情偽装』」

「があっ!」


 動きが止まりました。


「ゴルド……それは卑怯じゃないかしら?」

「卑怯で良いですよ。ですが、その両手の血を見てフーリエが何を思っているのか、考えてください」


 シャルドネの両手には血が付いています。もちろんシャルドネ自身の血です。シャルドネは心が欠けていますが治りかけてもいます。

 今の攻撃が『無理をしている』のであれば、その手は痛いはずです。

 先程からの攻撃が防がれている時点でボクの勝ちです。


「……二敗ね」

「ふう、では治癒術をかけますね」

「……ありがと」

「わわっ、シャルドネ様! ワタチもやります!」


 そして二人の治癒術によって、シャルドネの傷は消えました。

 ん? ドッペルゲンガーのフーリエって治癒術が使えるのでしょうか?


「ふふ、弱くなって良いなんて、不思議ね」

「シャルドネはそれで良いのです。と言っても、普通よりは相当強い分類だと思いますが」


 そして、シャルドネは安心したのかその場で座り込み、眠りにつこうと……。


「させませんよ! シャルドネ様の仇です! ゴルド様、今度はワタチと手合せしてください!」


 その声に驚いたのか、シャルドネは閉じかけた目を開きました。


「何故ですか! やる理由がありません!」

「そう? 私との手合せも、ただの意地のぶつかり合いよ? それにこのフーリエの実力も見てみたいし」

「できればシャルドネとフーリエでやってくれませんか!」

「あー、『しんじょうぎそう』の所為で頭痛が痛くて少し最悪なのよ」

「なんですかその頭の悪い回答は!」


 手合せをしたくない理由はきちんとあります。今のフーリエは「はい、開始」ドッペルゲンガーでってちょっと!


「行きますよゴルド様!」

「なっ! 『プッシュ・グラビティ!』」

「え、わ、私?」


 シャルドネを吹っ飛ばしました。そしフーリエの足元には真っ黒な陣が出てきました。


「『デビルズ・ドリーム』」


 一定の空間に入った者へ悪夢を見せる闇の魔術。その術にボクは捕まってしまいました。

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