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港町の襲撃

「一体何事よ!」


 シャルドネと共に小屋から外へ出ると、港の海沿いの建物は破壊されていた。


「シャルドネちゃん! ゴルドくん!」


 ミルダが走ってボク達の所へ来て、状況を話し始めます。


「ミルダ達を襲った旗の船が……また来たの!」

「つまり族かしら。同族がまだ居たとはね」


 旗の模様を覚えていませんでした。しかしミルダは覚えていたのでしょう。

 あの船で不当な労働を強いられ、場合によってはそこから売られる。そんな船の旗や帆は目に焼き付いたに違いありません。


「シャルドネさん! ゴルドさん! 逃げてください!」

「ミルダのお母さん。逃げろって……」


 今度はミルダの母親が走ってボク達の小屋へ来る。


「貴方たちには一度助けて貰いました。だからこそ、今度は私達が貴方たちを守らないと行けません!」

「ずいぶんと心情深いのね。でも私達を守れる力を持っているのかしら?」


 ミルダの母親。ゲイルドは周りの人間よりも魔力はありました。多少の暴力沙汰なら対処できる魔術は使えそうですが、それを持ってしても先ほどの地響きの原因を対処できるとは思えません。


「ここへ来たのも何かの縁よ。ついでだからその族にも挨拶してあげるわ。良いわねゴルド」

「ええ。ボクにも異論はありません」

「そんな。再度助けてくれるなんて……」

「助ける……とは言わないわ。だから、避難はしておきなさい。助けた命を失うのは、見ていて不愉快だから」


 初めてシャルドネの心の底から発せられた言葉を聞いた気がします。

 前にもそんな事があったのでしょうか。


「わかりました。では、お気をつけて」

「ええ。ミルダも気をつけるのよ」


 ゲイルドに手を引かれるミルダ。

 その目元は少し涙が見え、まるで永遠の別れを思わせる表情でした。



 船着き場に走ると、辺りは炎に包まれていました。

 ボク達の船の隣に、同じような大きな船があり、いくつも鉄の筒から煙が出ています。

 大砲の類いでしょうか。大きな穴が辺りにいくつもあいています。

「ずいぶんとご挨拶のかけ声が大きいのでは?」


 シャルドネが挑発と言わんばかりに大きい声を上げる

 すると大きな船から一人の大男が現れる。ボク達が倒した船長と似ていて、兄弟とも思える。


「貴様か? 俺の弟を殺ったのは?」

「殺してないわよ。この町の地下に閉じ込めているわ」

「返してもらおう。そして捕らわれてもらおう」

「何が目的かしら?」

「知ったこと。金しか目的は無い!」


 お話にならないとはこのことでしょう。

 しかし、再度『魔力探査』を行い船長を見てみると、やはり膨大な魔力に驚きます。

 ゲイルドの魔力も大きいですが、アレは魔術師の中でも大きいと言う分類で、船長は桁違いです。


「シャルドネ。あの船長も気をつけた方が良さそうです」

「ええ。分かっているわよ」

「あいつらに向けて撃て!」


 船長のかけ声により大砲がボク達に向けられました。あれは……。


「ふん。大砲ね。それくらい蹴り飛ばしてあげるわ」

「シャルドネ! 伏せてください! 『土壁』!」


 急いでシャルドネの前に土壁を生成。それをさらに魔力で固めて固定。

 バアン! と大きな音を立てた大砲の玉は、まっすぐボク達の方へ向かってきて、土壁に命中する。

 土壁は壊れませんでしたが、代わりに周囲の地面がえぐられ、土壁の後ろ以外は炎に包まれていました。


「アレは魔術です! 証拠に大砲の弾が無いのと、大砲の後ろに魔術師が居ます!」

「それを先に言いなさいよ!」


 気がついたのはつい先ほどですもの。許して欲しいです。


「ほう、堅いな」


 船長が感心している間に、作戦を考えないと行けません。幸いにもこの土壁はもう数発耐えれます。


「私を飛ばせないかしら? あの船長以外ならなんとか行けそうよ」

「無理です。あの大砲はその形をしているだけで、杖です。おそらく空を飛んだら大砲の良い的ですよ」

「船には捕らわれている人はいるかしら?」

「おそらくいます。船内に魔力反応があります」


「なら……こうするしか無いわね!」


 シャルドネが拳を構えます。

 目の前にはボクの生成した壁です。

 一体何をすると言うのですか……て、まさか!


「反撃よ! こっちの大砲を味わいなさいな!」


 ボクの土壁を思いっきり殴る。


 勢い良く飛んだ土壁は船へと向かい、まるで大砲の様です。


「なっ! 撃て!」


 瞬時に反応できた魔術師が土壁に玉を放ち命中させるも、魔力で保護した土壁は壊れること無く大砲に命中しました。


「な……」


 むちゃくちゃです。まさかこんな打開策があるとは思いもしませんでした。


「早く! じゃないと私が死ぬ!」

「え、あ、ああ!」


 急いで土壁を生成。

 族も次々と大砲を放ち、ボク達に攻撃を仕掛ける。


「大砲は残り三つね!まずは一つ!」


 土壁を殴り、船の後方の大砲を破壊しました。


「二つ!」


 生成したばかりの土壁を殴り、船前方の大砲を破壊。


「三つ!」


 再度生成した土壁を殴り、最後の一つに向かって放たれた土壁は。


 船長によって防がれました。


「調子に乗るなよガキいいいいいい!」


 怒らせてしまいました。どうしましょう。

 戦闘はできる限り話数を減らしたいのですが、この話を含めて3つほどになりそうです。

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