神に抗う錬金術師
文章量は短いですが、最終回です!
ボクは無力でした。
この新しい盾とシャルドネのグローブがあれば、勝てると思っていました。
しかし、もう少し戦術を考えるべきでした。
そしてカンパネともう少し話す機会があれば、攻略も出来たでしょう。
色々と失敗が多かったと反省しています。
「った! おい何処見て……ん? 何も無い?」
ボクはまた大陸に落下し、一人で旅を続けています。
カンパネの『認識阻害』が強力すぎて、誰もボクを見ることはできません。
「ワン! ワ……キュン?」
「なんだなんだ、急に吠えて」
無意識でボクを一瞬だけ見ることはできるでしょう。ですが注視はできません。
今度はシャルドネの様な人間では無く、『原初の神』に纏わる属性の仲間を集める必要があるでしょう。
今度……そういえばボクは最初、どうやってこの世界に転移してきたのでしょう。
原初の神というのとボクに何か関係しているとは思いますが、全く思い出せません。
ふと前を見ると、二人の少女が何かを話していました。見覚えがある少女達です。
「ではミルダ。今日からこの草の地の管轄をお願いします」
「はい。フーリエさん。エルフの集落に行くための鈴、確かに引き継ぎました」
「この鈴も名前があると便利かも知れませんね」
「では『静寂の鈴』なんてどうでしょう?」
「良いですね。音も落ち着きますし、そうしましょう」
りーん。
そう鳴り響いた音はボクの耳にも届きました。
「……ゴルド……さま?」
一瞬、フーリエはボクを見た気がしました。しかし認識阻害は消えません。
「どうしました? フーリエさん」
「いえ、知り合いがそこにいた気がしたので」
「そうですか。え、どうして泣いているのですか!」
「だ、大丈夫です! さて、お仕事をしますよ!」
そして二人は走り去っていきました。
カンパネは言いました。
この世界だけはあの頂点の神に知られていないと。
今ひとつ、神に抗ってみましょう。
条件は、ボクの『認識阻害』を解ける人を仲間にして、今度こそ、神に抗って見せます。
大切な仲間のために。
ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました! 皆様の温かいコメントやレビューを頂いたりなどで、ここまで続けることができました。
ゴルド君視点の物語はここで終わりとなります。元々短編一本を連載という形で執筆をして、予想外に筆が進んだので連載をしここまで書き続けることができました。
短編一本ということは、展開は決まっていました。ゴルド君は負けます。シャルドネさんは女神によっておもちゃにされます。これは最初から決めていたことであり、言ってしまえば約束されていたバッドエンドです。
ですが、この物語はあくまで本編前の長いエピローグだと思っていただければともいます。
次のお話がようやく『小さな鐘』の本編というべき物語となるかなと思います。この作品からご覧いただけた方にとっては続編な感じにも思えますが、もちろん初見でも問題無いような作りで執筆しようかなと思ってます。
最後に改めて、本当にここまでお付き合いいただきありがとうございました。
自分の書きたい物語をひたすら書き続けていて、まさかポイントもいただけるなんて思ってもいなかったです。
実質この物語の続編は『音操人の行進曲』という物語にて、お話は続きます。よろしければそちらも是非ご覧ください!
本当にありがとうございました!




