表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/46

37 ボス戦前の確認


 初級ダンジョンへとやって来ました。

 地下一階から九階はさっさと通り抜けて、十階へと到着しました。

 あとはひたすら戦うだけです。


 そこで再び『大きな鍋のフタ』の登場です!


「あ、サラサそれ持って来たんだ~」

「ということは、練習ができるな」


 今日買い取ったばかりの『大きな鍋のフタ』です。

 これは以前売りに来た方とは違う方から買い取りましたので。


 今日は買い取りのタイミングが被ったので、店の中でいろいろと情報交換がなされていました。

 そのため、また新たに分かったことがあります。


 どうやら、中級ダンジョンの地下八階では、『鉄の盾』を持っていると、かなりの高確率で『大きな鍋のフタ』へと変えられてしまうみたいです……。

 何故でしょう?

 何か理由がありそうだと、私なんかは思ってしまいますが……。


 考え出すときりが無いので、この辺でやめて戦いに集中します。

 二人とももう手慣れたもので、手際よく倒していきます。

 地下十階の魔物を一通り倒すと、ついにシェイラとジンのレベルが11になりました!

 よかった~。

 レベルが上がった所で、お互いのステータスの確認をしておきます。


サラサ レベル10

  体力   100

  魔力   55

  物理攻撃 18

  魔法攻撃 21

  物理防御 18

  魔法防御 21

  速さ   19

  魔法   ファイヤー レベル4

       コールド  レベル3

       転移    レベル1


シェイラ レベル11

  体力   150

  魔力   12

  物理攻撃 27

  魔法攻撃 11

  物理防御 28

  魔法防御 12

  速さ   23

  魔法   ヒール レベル1


ジン レベル11

  体力   160

  魔力   11

  物理攻撃 28

  魔法攻撃 12

  物理防御 27

  魔法防御 12

  速さ   22

  魔法   風の刃 レベル1


 数値はすべて武器や防具のプラス分を引いています。


 そういえば、ボスはいきなりファイヤーを使うと聞いています。

 ステータスの確認をしていて思ったのですが、ある程度魔法防御がないと危ないということだったのでしょうか?


 この場合、最低でも魔法防御が12必要だったとかありそうですね。

 もしそうであるならば、私は体力が少なくても魔法防御が21あるので、おそらく大丈夫ということになります。


「どうする? このままもう少し戦う?」


 私の言葉を聞いて、二人が少し考えています。


「三人の連携の練習もしたいけど、魔法を防ぐ練習もしておきたいよね~」

「そうだな。最終確認は明日直前にするとしても、とりあえず『魔物の皮』でも巻いて練習しておくか?」


 二人が魔法を防ぐ練習をしておきたいということなので、私が二人に向けてファイヤーを放つことになりました。

 ボスの使用するファイヤーはレベル3相当らしいので、練習でもレベル1から試して、最終的にはレベル3を使用します。


 もう一つ大事なことがありました。

 ボスのファイヤーを防いだ直後の攻撃は、私のコールド魔法のレベル3です。


 ということで、しばらくファイヤーを防ぐ練習をして、最後に再び三人の連携の確認を兼ねて、コールドを魔物に当てる練習をすることになりました。



◇◇◇



 ダンジョンでの練習も無事終わりました。

 あとは加工された『大きな鍋のフタ』さえあれば心配ありません。おそらく。


 さあ、明日に備えてもう寝よう! といきたいところですが……。

 まだ今日の売上の最終確認がまだでした。

 現段階では高価な『大きな鍋のフタ』を二個買い取りましたからね~。

 帳簿を見るのが怖い……。


 そうも言っていられないので、気合いを入れて確認してみると……63,250Gで売ったのに対し、67,951Gの買い取りです……ぐはっ。

 地味にダメージが蓄積していく感じです。


 まあ、思っていたよりは食べ物が売れていてよかったですが。

 それに、シェイラとジンがレベル上げしていたので、買い取り金額がこれくらいで済みました。


 三人で行ってもレベル上げと練習を主にしていたので、手に入れたアイテムの買い取りの合計金額は15,206Gでした。

 三人で割ると一人5,068G余り2Gとなるので、2Gはシェイラとジンに渡します。私の都合に合わせてくれているわけですからね。


 あ、アイテム本も確認しなきゃ。

 何か変化はあるかな?

 お、『リンゴ』と『腐った食物』が百個を超えたようです。

 さっそく本の上にアイテムを置き、コンプリート状態にします。


 他は特になかったので、今日はもう寝ることにします。



◇◇◇



 おはようございます。

 今日はいよいよボスへと挑む日です。

 心置きなく挑戦するためにも、日々の生活は大切です。

 昨日はかなり駆け回って疲れましたので、今日の午前中はまったりとしながらお客さんを待つことにします。


 店を開けるとすぐにリケットさんが『薬草』を四十個買って帰られました。

 その後、すぐにゲンさんが来られ、『魔物の肉』を十五個買って帰られました。


 午前中は昨日と同じような感じで、食べ物が売れていきました。

 午後になっても、今のところ売れ行きに変化はありません。


 しばらくすると、思っていたよりも早く、防具屋の息子さんが注文の品を持って来てくれました。


「やあ、注文の品を持って来たよ」


 値段を聞くと、手袋が全部で900G、『大きな鍋のフタ』への加工代が全部で600Gということでした。


「ありがとうございます。助かりました」

「いやあ、それにしても面白い仕事だったよ」


 私がお礼を言うと、防具屋の息子さんが楽しそうに話してくれました。


「こんな依頼は初めてだから、作ったはいいが試してみないといけないとか親父が言うから、親父と二人で初級ダンジョンへ行ってみたんだよ」


 新作の防具を作ると、実際に身につけて試すことがあるそうです。

 そのため、防具屋の親子は、どちらもレベル11はあるそうです。

 さすがダンジョンのある町ですね。普通はそんなことしませんから。


「あの職人気質の親父が、真剣な顔で『大きな鍋のフタ』を使って戦っているんだから、思わず笑ってしまったよ」

「ひょっとして、そのたんこぶは……」


 実はあえて見ないようにしていたのですが、防具屋の息子さんの頭上には立派なたんこぶができています。


「いや~さすがに笑って悪かったと思っているから、おとなしくゲンコツを受けといたよ。実はすぐに治せるんだけど、今日はたんこぶはそのままにしておけと言われたから、そのままにしているんだ」


 ……私もその姿を想像すると、笑ってしまいそうです。

 今度防具屋のご主人に会うときは、想像して笑わないよう気を付けねば。




読んで頂きありがとうございます。

評価とブクマをありがとうございます。


第一章の終わりも近づいてきました。第二章に入ったら章を挿入しようと思っています。

ダンジョン町の周辺地図を作る練習をしているのですが、その練習画像は活動報告へ載せています。

興味のある方はそちらもご覧下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ