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26 地下十階へ到達

9月14日加筆訂正。加筆訂正内容は後書きへ。


 お店を閉めて出掛ける前に、累計個数が百個以上となった『魔物の皮』をコンプリート状態にしておきます。


 今日は、中級ダンジョンへ行っている冒険者の方々も、アイテムを売りに来られました。ただ、新しいアイテムはありませんでした。

 皆さんが売られるのは、壊れたアイテムや腐ったアイテム、魔物を倒して手に入るアイテムばかりでした。

 まともなアイテムは手に入らないのでしょうか?


 前回『大きな鍋のフタ』を売りに来られた方も再び来られ、また『大きな鍋のフタ』を売って帰られました。

 『大きな鍋のフタ』の在庫が二個増えました……。


 中級ダンジョンへ行く前に対策を考えておかないといけないと、つくづく思わされました。


 そういえば、中級ダンジョンへ行く冒険者の方々を見ていて気付いたのですが、皆さんアイテムバックを借りておられませんでした。

 まあ、まともなアイテムが手に入らないとなると、普通の背負い袋で十分なのでしょうが。


 ふと思ったのですが、私のウエストポーチは盗難防止の魔法がかかっているので、大丈夫なのではないでしょうか? 

 そう考えると、アイテムバックも魔法がかかっているバックなので、大丈夫な可能性があります。アイテムバックにかかっている魔法が、イタズラ関係の魔法を弾くかもしれません。


 さて、考え事はここまでとして、お店を閉め、シェイラとジンと合流しますか。



◇◇◇



 三人で初級ダンジョンへとやって来ました。


 今日から三日間、できるだけ速めにレベルを上げ、ボスに挑戦したいと思います。

 もちろんアイテムも集めますが、メインはレベル上げです。


 今日も相変わらず、魔物達の倒される様は見事です。


「やっぱりサラサの魔法があると、地下九階が楽に戦えるね~」


 現在、地下十階へ下りる階段前に来ております。


「サラサ~、どうする? 地下十階へ行っちゃう?」

「どうしよっか。二人がレベル10だし、大丈夫だとは思うけど」

「そうだな。それに、サラサがレベル10になるのも、もうすぐじゃないか?」


 ジンの言う通り、おそらく私のレベルがそろそろ上がってもおかしくない頃合いです。


「よーし、じゃあ思い切って地下十階へ行っちゃおう!」


 シェイラがそう言うと、私とジンも賛成し、地下十階へと下りることにしました。


 地下十階は、地下一階より少し広くて、土壁の迷路が少し複雑になったような感じです。

 この階ではゴブリンが出てきません。その代わり、スケルトンとバタフライの数が増えています。


 レッドウルフにスケルトンが乗り、そのスケルトンの頭にバタフライが乗って登場します。

 ほとんどの魔物はその様に登場するのですが、一組だけスケルトン五人組が登場します。

 ……この五人はあぶれてしまったのでしょうか?

 

 私は地下十階に下りてから、割とすぐにレベル10となりました。


 レベルが上がり、ファイヤーのレベル4が使えるようになりました。

 エリア魔法です。

 魔法の威力としてはレベル1と同じですが、近くにいる魔物数体にまとめて攻撃できるので助かります。


 私の魔法の攻撃力も上がってきているので、レベル4の魔法でも、バタフライとスケルトンなら一撃で倒せました。

 レッドウルフは少し体力が残るようなので、シェイラかジンに倒してもらいます。

 スケルトン五人組が出てくると三体までしかエリアに入らないので、残りを二人に倒してもらいます。


 レベル4のエリア魔法は魔力が5必要です。

 こればかりを使うとすぐに魔力が無くなるので、シェイラとジンの様子を見ながらレベル1や2の魔法も使っています。


「そういえば、サラサの『転移』の魔法は特種魔法だよね。どう違うの?」


 二人にエリア魔法についての話しをしていると、シェイラが質問してきました。


「普通の魔法だと、レベル12でMAXだけど、特種魔法はレベル5でMAXになるよ。あと、消費する魔力の量が多いかな。私の転移レベル1だと、魔力が10必要だね」


 私の話を聞き、ジンがさらに質問してきました。


「他にはどんな特種魔法がありますか?」

「確か、アイテムバックを作る魔法がそうらしいよ。普通のバックに特種魔法をかけて、アイテムバックにしているって聞いたことがあるよ」


「ええ! そうなの? 知らなかった……」

「特殊魔法は、『攻撃や防御等の、戦闘を目的としない魔法』という言い方もできるかな」


 私の言葉で二人とも納得出来たようです。


 魔物達を倒して進んでいくと、大きな扉を見つけました。


「おお~、これってボスの部屋かな?」


 扉に近づいていくと、扉に文字が刻まれています。

 早速読んでみましょう。


「何々、『ここから危険! この扉を開けるとドラゴンとの戦いになります。ドラゴンはレベル11です。』だって……」


 ……なんというか、とても親切なボスですね。


「レベル11か。やはりすぐには無理だな」


 ジンは疑問に思わないのか、普通に対策を考えているようです。シェイラもジンと同様のようです。


 とりあえず、今後の目標を三人ともレベル11になることとし、ボスとの戦いはレベル11になってから考えることにします。

 また新たに魔法を覚えるかもしれませんしね。

 ここからのレベル上げは、今までよりも時間がかかるそうです。

 あと二日で上げられるように頑張りたいと思います。



◇◇◇



 しばらく地下九階と十階で戦ってから帰ってきました。

 お金はまた明日の昼前に取りに来るようです。


 今日は、今までで一番買い取りにお金がかかりました。

 先程の三人で持って帰ったアイテムを含めると、約7万Gになるはずです。売上が21,330Gなので、やばいです。

 今はまだ、父親からもらった開店資金が残っているので何とかなりますが、これは早々に何とかしなければなりません。


 まだ一つも売れていないアイテムを、どうやって売るか……。


 そうだ、今日来られていた奥様方の中に、装飾品屋と防具屋の方がおられたはずです。そこをつてに商売の話しを持って行けるかもしれません。

 明日の開店前に会えたらいいな。会えなかった時は、閉店後に行くしかないか。

 できれば閉店後はすぐにダンジョンに行きたいので、朝会えることを願っておきましょう。


 気持ちを切り替えて、アイテム本を調べてみることにします。

 おお、なんと表紙裏に変化がありました!


『・アイテム総数 千五百

 ……初級ダンジョンの限界個数まで集めたアイテムの仕入が標準価格で可能』


 標準価格での購入かあ……。

 これ、緊急事態の時以外で使うのは止めた方がいいよね。

 まあ、そもそも今コンプリートしているアイテムは、在庫に全く問題がありませんしね。


 …………。


 いやいや、ちょっと待って下さい。これってどういうことでしょうか?

 本からアイテムを仕入れる? どうやって?


 これはとても気になります。ゴブさんの所に聞きに行きたい所ですが、まずは試してみることにします。


 ……どうやって買えばいいのでしょう?


 まずは、金額的にダメージの少ない『ゴミ』で試してみたいところですが、まだコンプリートできていません。仕方がないので『魔物の肉』で試してみます。


 アイテム本の『魔物の肉』の詳細を見てみると、説明文の後になにか書いてあります。


「何々……仕入する場合は、下の『購入』という文字を押して下さい?」


 どうやら、『購入』という文字を押せばいいようです。

 文字を押してみると、別の言葉が出てきました。


『何個買うか、数字を押して下さい。数字を押したら「決定」の文字を押して下さい。数字を間違えたり、操作を中止したりする場合は「取消」の文字を押して下さい』


 0から9までの数字があったので、「1」を押してから「決定」の文字を押してみました。

 すると、次の言葉が出てきました。


『10Gを本の上に置き「決定」の文字を押して下さい。操作を中止したい場合は「取消」の文字を押して下さい』


 10Gを本の上に置き「決定」の文字を押しました。

 また次の言葉が出てきました。


『本の上側にアイテムが出現します。よろしければ「決定」の文字を押して下さい。操作を中止したい場合は「取消」の文字を押して下さい』


 ……うわ、ちょっと待って下さい。ここで『魔物の肉』が出現すると困ります。

 本をそのままの状態にして、『魔物の肉』をいつも入れている木箱を取ってきました。

 よし、準備ができましたので「決定」の文字を押してみます。


 文字を押すと、10Gが消えました。その後、『魔物の肉』が本の上側の空間に出現し、用意した木箱の中へ落下していきました。

「これでいいだー?」


 ……少し着地に失敗です。木箱から少しはみ出してしまいましたが、許容範囲と致しましょう。

 それよりも気になることがあります。

 最後の「決定」文字を押してアイテムが出現した瞬間、どこからともなく声が聞こえてきたような気が……。


 あの声としゃべり方は、ゴブさんではないでしょうか?

 やはり早めに、もう一度ゴブさんに会いに行きたいと思います。


 今日はもう寝ることに……あ、新しく手に入ったアイテムの確認をしていませんでした。地下十階のアイテムマップをどうするかも考えねばなりません。


 アイテムマップについては、ボスの部屋だけ確認が取れていませんが、それ以外を作製してしまいましょうか。

 地下十階のアイテムマップなので、本来は1,000Gになります。しかし、まだボス部屋の情報がないので900Gとしておきます。

 ボス部屋の情報が入り完成したアイテムマップができあがり次第、100Gで交換ということにしましょう。


 では、新しく手に入ったアイテムの確認をします。


『アイテムNo.20 白いブレスレット:魔防・一個

 価格:2000G 初回入手可能階:十階

……白い何かで作った玉が連なったブレスレット。魔法防御アップの魔力が込められている。魔法防御に1プラス』


『アイテムNo.21 白いブレスレット:速・一個

 価格:2000G 初回入手可能階:十階

……白い何かで作った玉が連なったブレスレット。速さアップの魔力が込められている。速さに1プラス』


 予想通りのアイテムでした。これで今日の買い取り金額は71,687Gとなりました。

 魔法防御アップは必要ないと思うので、速さアップの『白いブレスレット』だけを、念のために自分用としておきます。


 さて、アイテムマップを仕上げてから寝ることにします。




<加筆訂正内容について>

アイテム金額の計算ミスを訂正しました。

新しく手に入ったアイテムの確認が抜けていたので加筆しました。

他、説明不足の所を補足しました。

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