16 地下八階に到達
現在、地下八階へ下りる階段の手前にいます。
再び『ミカン』と出会えるかもしれない、八階です!
私達三人のテンションも高いです!
「ちょっと落ち着こう」
ジンに言われ、何となく三人で深呼吸しています。
おかげで異様なテンションは落ち着きました。
実は、ここに来るまでに、三人ともレベルを一つ上げておきました。
シェイラとジンが仕入れた話によると、比較的楽にレベル10までは上げられるらしいです。
それが分かっていたので、ここに来るまでに少し頑張りました。
現在の私達のステータスは、このようになっています。
サラサ レベル8
体力 80
魔力 45
物理攻撃 14
魔法攻撃 17
物理防御 14
魔法防御 17
速さ 15
魔法 ファイヤー レベル3
コールド レベル3
転移 レベル1
シェイラ レベル9
体力 120
魔力 9
物理攻撃 22
魔法攻撃 9
物理防御 23
魔法防御 9
速さ 19
魔法
ジン レベル9
体力 130
魔力 9
物理攻撃 23
魔法攻撃 9
物理防御 22
魔法防御 9
速さ 18
魔法
シェイラとジンが昼間に来たときの情報だと、マップは七階とよく似ており、出てくる魔物の種類も同じらしいです。
ただ、スケルトンの数が七階の倍はいるらしいです。
数は少ないですが、レッドウルフに乗ったスケルトンもいるらしいです。
どうしてレッドウルフに乗りたがるのやら……。
ゴブリンの時と同様に、レッドウルフに乗ったスケルトンも槍を持ち、とても速い動きになるようです。
シェイラとジンの二人で昼間に戦った時は、レベルがまだ8でしたし薬草が幾つか必要だったらしいです。買い取りの時薬草の数が少し少なかったのは、それが原因らしいです。
ただ、スケルトンは魔法攻撃が弱点なので、私がいれば一撃で倒せるので問題ないだろうとのことです。
それでは、地下八階へ下ります!
地下八階からは、まず魔物を全て倒して落ち着いてから、マップを描いて行くことにします。
安全第一です。
アイテムの位置情報の入ったマップが描けてから、もう一度魔物の情報を書いていくことにします。
シェイラとジンが、魔物を引きつけていてくれるので、余裕を持って魔法が使えます。
スケルトンには、コールドよりもファイヤーの方が効果的なようです。
魔物を倒し終わったので、楽しいアイテム探しです!
見落としの無いよう、隈無く探していきます。
そうして、やっと再び『ミカン』と巡り会えました。感動です!
この勢いのままに、もう一度八階を攻略しました!
そして……さすがに疲れたので帰りました。
店に戻り、手に入ったアイテムをカウンターに出していきます。
「『ミカン』が二個手に入ったね~。よかったよかった」
シェイラの顔がにやけてます。……気持ちは分かる。
「お金は、また明日の昼前に受け取りに来るよ。『ミカン』を一つ残しておいて欲しいな」
ジンがそう言い、二人が帰ろうとしたので、私は『ミカン』を一つ手渡しました。
「今日も色々ありがとう。これ持って行ってよ」
「え! いいの?」
「三人で分けて食べた『ミカン』美味しかったね。これはそのお礼だよ」
よく考えると、大したお礼では無いかもしれないけれど、これは気持ちの問題だからね。
シェイラとジンもそれが分かっているから、喜んで貰って帰ってくれました。
さて、アイテムの確認をして、買い取りの計算をしてしまいましょう。
『アイテムNo.6 ミカン・二個
価格:150G 初回入手可能階:八階
……ダンジョンで育てられた黄色の実。色が濃い物ほど美味しい。魔力を5回復』
おお、やはり色の濃い物ほど美味しいのですね!
もちろん『リンゴ』も好きですが、『ミカン』の方が手に入り難いので、今日はテンションが上がっております。
合計金額は20,286Gでした。三人で割ると、一人6,762Gとなります。
三で綺麗に割れたので、何だか気持ちいいです。
初級ダンジョンで手に入れてないアイテムは、残すところ三種類となりました。
金額的にも、防具か装飾品ではないかと予想しております。
ここまでとても順調ですが、手に入り易い物と手に入り難い物の差が結構あります。
手に入り易くても売れる様子が無く場所を取る物もあり、今後を考えていかねばなりません。
そう、『ゴミ』とか……。
何だかんだで、今『ゴミ』が十五個あります。このままだと、コンプリートする時には百個です……。
お店が『ゴミ』屋敷になってしまいます……。
この国には、各町や村に倉庫屋と呼ばれる建物が必ずあります。
エストロ町にも倉庫屋があり、場所は斡旋所の両隣です。
斡旋所の右の建物には、お金や宝石等の貴金属類を預けられます。そして、左の建物にはそれ以外の物を預けられます。
国が管理しているので、大金は取られませんが、手数料は取られます。大きな荷物や量が多くなると、その分手数料が高くなります。
いざとなれば倉庫屋を利用するしかありませんが、果たして『ゴミ』を受け入れてくれるかどうか……。
というか、『ゴミ』の価格より手数料の方が高額になるのはいやだ!
この問題を解決するためにも、『ゴミ』の活用法を編み出さねばなりません。
やれやれ、すぐにはどうしようもないので、今日はもう寝ることにします。
読んで下さった方ありがとうございます。
次回、明後日更新予定。