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15 アイテムNo.6の味を確認

8月20日ダンジョンアイテムへの『』訂正。内容は変わりません。


 カインさんが帰ってしばらくして、シェイラとジンがやって来ました。


「やっほー。良い物持って来たよ!」

「夜三人で行く前に、少し地下八階を見てきました」


 嬉しいことに、二人は夜の下見も兼ねて、ダンジョン探索をしてきてくれたようです。

 挨拶も早々に、二人が地下八階で手に入れた物を見せてくれました。


「これ、美味しそうでしょう!」


 そう言って見せてくれたのは、『ミカン』です。

 調べなくても分かります。これは『ミカン』です!


「うわー、美味しそうな『ミカン』!」


 とても色の濃い黄色の『ミカン』です!


「まだ一つしか手に入れてないので、三人で味見しましょう」


 ジンはそう言うと、『ミカン』を三つに分け、一つを私にくれました。


 三人一緒に同時に食べます。


 ぱくり、もぐもぐ。


 分け合って食べる『ミカン』は、格別の美味しさでした。


「最高に美味しいね~。仄かにミカンらしい酸味がある程度で、一般的なミカンに比べたら、ものすごく甘いね」


 シェイラの言葉に、私とジンもウンウンと頷きます。


 三人とも、しばらく美味しさの余韻に浸っていました。


「今日この後のダンジョン探索は、地下八階を中心に動きましょう」

「そうだね!」


 ジンの提案に、シェイラと私はすぐさま賛成しました。


「では、アイテムの買い取りをお願いします。地下八階には『ミカン』の他に、もう一つ新たにこの『ブレスレット』が手に入りました」


 見た目は、地下四階で手に入れた『ブレスレット』と同じです。

 なぜ違う物と分かるのか聞いてみたところ、何となく手に持った感じが違うらしいです。二人ともよく分かりますね?


「じゃあ、『ブレスレット』の確認をするね」


 わたしが『ブレスレット』の確認をする間、二人は手に入れたアイテムを、計算しやすいように並べてくれています。

 では、カウンターの陰でこっそり調べます。


『アイテムNo.18 白いブレスレット:魔攻

 価格:1000G 初回入手可能階:八階』


 どうやら、魔力攻撃の威力が上がりそうです。

 分かったうえで、もう一度確認してみると、確かに持った時に魔力が上がっているような気もします。

 微々たるものなので、気のせいと言われればそれまでですが。

 地下四階で手に入る『ブレスレット』も、攻撃力に1プラスの程度ですし、まあ、そんな物でしょう。


「これ、どうやら魔力攻撃に効果がある『ブレスレット』みたいだね」

「なるほど、さすがサラサ。よく分かりましたね」


 ジン、無自覚のツッコミが鋭い。さて、どう答えたものか……。


「やっぱり、魔法が得意だと分かっちゃうの?」


 シェイラ、無自覚のフォローありがとう。そういうことにしよう。


「そう、どんな魔力が込められているのかを感じるからね。じゃ、他のアイテムの計算をするね」


 こういう時は、ササッと話題を逸らしましょう。

 シェイラとジンが、種類ごとにアイテムを並べてくれたので、計算は早く済みました。


「では、買い取り金額は、全部で13,245Gになります」

「ありがとう。そういえば、ダンジョンのアイテムマップだけを売る予定は?」


 お金を渡すと、ジンから尋ねられました。どうやら、自分達でもマップを描いてみようとして挫折したらしいです。


 情報を書くことは出来ても、地図を描くことが苦手らしいです。

 取り敢えず、地下六階と地下七階のマップが欲しいようです。明日には地下八階のマップもあれば欲しいそうです。


「売っても良いけど、どれ位の金額が良いかな?」

「う~ん、そうだね~。各階毎に値段変えたらどうかな?」


 シェイラの意見にジンも賛成のようです。


「少しぐらい高くても、今ならすぐに、元が取れます」


 自覚がありませんでしたが、それ位重要な事のようです。


「じゃあ、初級ダンジョンのアイテムマップは、地下一階100G、地下二階200G、という感じで、地下六階は600G、地下七階が700G、になるけど、どうかな?」


 本当は、二人には地図をあげようと思って用意していました。しかし二人から、大切な友人だからこそ、そこはちゃんとしておきたいと言われました。

 大切な友人だからこそか……嬉しいなぁ。


「その金額でいいと思いますよ。都合が悪ければ、変えればいいんです」

「そうそう、注文受けてから描くようにすればいいよ。無理はしないでね」


 そういうことで、アイテムマップを売ることは決まったのですが、告知をするのは地下十階の地図が出来てからということにします。それまでは、個別に伝えていくことにします。


「では、これが地下六階と七階のアイテムマップだよ」

「ありがとう!」


 二人にマップを渡し、1,300Gを受け取りました。


「じゃ、また後でね~」


 シェイラとジンは、宿へと帰って行きました。


 二人が帰った後は誰も来なかったので、アイテム本の確認をしました。

 『クッキー』が累計百個になっており、『クッキー』を一個本へ。無事コンプリートしました。


 それから、新アイテムの確認です。『ミカン』は買い取ってないので分からない為、『ブレスレット』の確認です。


『アイテムNo.18 白いブレスレット:魔攻・一個

 価格:1000G 初回入手可能階:八階

……白い何かで作った玉が連なったブレスレット。魔法攻撃アップの魔力が込められている。魔法攻撃に1プラス』


 ……この本が無いと、アイテムNo.17との違いが分からなかったかも。

 『魔法攻撃に1プラス』か~。左腕に『攻撃力に1プラス』の『ブレスレット』をするから、取り敢えず右腕にしとこう。あまり意味は無いかもしれないけど。


 お店を閉めた後、本日のお金の計算と在庫の確認を済ませます。


 売上は、アイテム38,600Gと、マップ1,300Gの合計39,900Gとなりました。

 ここまで、何とか赤字にはならずに来ています。有難いことです。

 やはり、武器が売れるといい感じになります。今後、マップの収入がどれ位になるのやら……。

 

 では、夕食を食べにシェイラとジンの待つ宿へと出掛けましょう!




明日と明後日も更新予定。

ただ、明日はここまでのアイテム本と在庫状況を整理したもののみですので、読まなくても問題ありません。興味ある方はどうぞ。


ブクマ・評価をして頂き、ありがとうございます。

そして、半年以上も間が空いたのにブクマを外さずにいて下さった方、ありがとうございます。

元気を頂き、体調が少し良くなりました。

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