表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編小説集4 (151話~200話)

宣告

作者: 蹴沢缶九郎

四十代半ばの男がいた。その日、病院に検査結果を聞きに向かう男の足取りは重かった。数時間ほど前、男の(もと)に病院から連絡が入り、何やら重大な結果が出たのですぐに来てくれとの事だった。


病院に到着し、診察室に通された男を神妙な面持ちの医者が迎えて言った。


「さっそくですが、検査の結果が出まして…」


「先生、私は何か重大な病気なのですか!?」


「いえ、あなたは至って健康体です。病気は発見されませんでした」


「じゃあ一体…。勿体ぶらずに教えて下さい!!」


男は医者に言葉の先を促した。


「あなたの身体を『人体健康シミュレーター』で測定、算出した結果、まことに残念ながら、あなたの余命は残り五十年という事がわかりました…」


「そ、そんな…」


医者のまさかの余命宣告に男は絶望に打ちひしがれた。平均寿命八千歳のその世の中では、九十代は短命なのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ