第1話
これは、僕と先生の歪んだ愛の物語。
「被告人なぜあなたは、あのような悲惨な罪を犯してしまったのだ」威厳のある声で裁判長が問いてきた。
「なんでさやかの命を奪ったのよ」と母親が憎しみがあふれ出てきそうな目で見てきた。
「ごめんなさい、だがああするしか私の命は助けられなかった」うつむいて私は言った、だが返ってきた言葉は
「ふざけたこと言わないで」と返ってきた、まあ当たり前のことだろう。私は、この法廷ですべてを打ち焼けることにした。それが先生を汚すことになっても
ざわざわ
「静粛に被告人あなたに問います」
その瞬間、あたりは静まり返ったそれは、あの時の出来事を思い出させるかのようだった。
裁判長は、被告人の山崎優人に、なぜ被害者の高嶺さやかを、殺したのかを問いた。
「私が、先生を殺したのは、自分の命を守るためでした」一見サイコパスのような言葉だが真実である。
「ふざけないで」
優人は、被害者遺族の言葉には、耳を傾けずに話を続けた。その話はなぜ優人が、さやかを殺したのか。なぜさやかが暗闇に飲まれてしまったのか。なぜ優人がさやかを先生と慕っているのか、そのすべてを第一審ですべて打ち明ける物語であり、また全文にも述べたように二人の歪んだ愛の物語でもある。