迷子の森と伝説の竜
題名を変更しました。
「異世界で歩むは勝ち組人生」
↓
「絶対の闇魔法」
もう別物ですね笑
「ウォォォーーーー!!!!」
「自由ダァァァァァァ!!!」
叫ぶ誠也。
あれ?こんなキャラだっけ?って思っている人が多いと思いますが、実は普段の無口なキャラはつくっていると言っても過言ではない。
わからなかったかもしれないが、家で1人の時はいつもこんな感じである。
そう、これこそが本来の誠也なのだ。
だからと言って、他人に興味がないのは事実なのである。
まぁ、だからどうした?って話何ですけどね。
□
誠也は、クラスの皆から離れた後、元来た道を引き返した。
そして今叫んでいる場所は、先ほど通った森、ストレイの森である。
今こうして、誠也が危険を顧みずに叫んでいる理由はクラスの皆と通った時に、魔物が一匹も出なかったからである。
実際、ストレイの森には魔物がほとんどいない。
だが、ストレイの森は名前の通り、迷ってしまう人が今もなお続出している。
ちなみに、周囲の村では地図を売っている。
クラスで森に入った時は、村で1つ地図を買っていたため、迷わずに抜けれたのだ。
誠也はこの森が迷いの森だということを知らない。
クラスで行動していた時は、なんとなく皆について行ったからだ。
もちろん、地図はもっていない。
こんな迷いの森で、叫ぶだけで周りを見ずに歩いていたら当然…
「あれ?ここはどこだ?」
こうなる。
「やべ、迷った」
実の所、誠也は少しばかりおバカなのだ。
「まぁ、とりあえず進んでみるか」
誠に楽観的である。
誠也は言葉通り、何も考えずに奥へと進んで行った。
□
「何だこれ?石像?」
誠也はあの後、本当に何も考えずに進んで行った。
そして辿り着いた先は今いるこの場所だ。
今いる場所は、森の中である。
だが、 100m×100mの正方形の空間だけは木や草が生えていない。
そしてその中心の辺りには3m程の生き物の形をとった石像が置いてある。
「この石像、竜か?」
そう、石像は竜のようであった。
この世界では、竜はあまり珍しくない。
決して多いわけではないが、少なからず存在している。
そんな竜は主に3つに分類される。
まず、飛竜や土竜や水竜となどのどこにでも生息しているドラゴン。
竜人。
そして伝説上の竜、レジェンドドラゴンである。
「そしてこの竜の形。伝説の暗黒竜か?」
暗黒竜、ブラックドラゴン。
かつて、この世界の人間を滅ぼしかけたと言われり伝説のドラゴンである。
一説によると、ブラックドラゴンは、かつてのちに勇者と呼ばれる男によって封印されたそうだ。
ちなみに、何故こんなにも誠也がこの世界に詳しいのかと言うと、村でお世話になっている時に、空き時間を利用して本を読んだからである。
「これがかつて封印された暗黒竜か?まさかな。暗黒竜は大昔の伝説の生物だし、こんな場所に封印されているはずがない。しかもきいた話によると暗黒竜はありえない大きさらしいしな。ましてや誰かが見つければ絶対に気づくはずだ。こんな場所に放置されるはずがない」
まだ覚えたての情報で、たくさんの可能性を1つ1つ吟味していく。
だが、やはりこの石像が暗黒竜だという可能性に辿り着く。
竜の石像は不気味な程精巧で、まるで生きているかのように見えること。
そして、石像から殺気を感じられることが暗黒竜だと思う主な理由だ。
「さて、暗黒竜だとして、どうするかな」
問題はそれである。
暗黒竜だとしたら、誰かに連絡した方がいいのか。
まあ、連絡する相手がいないんだけど。
まず、誠也はここが森の何処にあるかわからないし、一度森を抜けたら、二度とこの場所にたどり着けないような気もする。
「とりあえず触ってみようかな」
突然働く好奇心。
先程までのは何だったのかと思えるほどの変わりよう。
これこそが誠也クオリティなのだ。
…はい。意味が分かりませんね。ありがとうございました。
誠也は、石像に向かって歩きだした。
もちろん触るためである。
もし、触って暗黒竜が復活でもしたら、誠也は無事では済まないだろう。
というか確実に死ぬ。
そしてこの世界にも災厄が降り注ぐ。
全く。暗黒竜が復活したらろくなことがないな。
まあ、触れたぐらいで復活なんてありえないだろうけど笑
そんな軽い気持ちでいたこと、そして恐怖よりも好奇心が勝ったことで、誠也は石像に触れようと考えたのだ。
石像の前に立つ。
やはり不気味なほど精巧だ。
そして殺気は相変わらずだ。
だが大きさは竜にしては大したことない。
正直殺気がなければかわいいと感じるほどだ。
石像と目を合わせる。
不思議とこちらをみて何か訴えているように感じた。
そんなはずないか。殺気の間違いかな。
誠也は石像と目を離した。
そして石像に…触れた。
シーン
何も起こらない。
「なんだ何も起こらないじゃん」
「ならもっと触っちゃえ」
ペタペタペタペタペタペタペタペ…
ガガッ
「ん?」
大地が震えた。
バリッバリッバリバリバリ
「え、うそ」
バリバリバリバリバリ
石像の周りの岩がどんどん剥がれていき、徐々に闇のように暗く、沈んだ色の鱗が露わになっていく。
「まじかよ」
そして…
グオァァァァァァァァァ!!!
紅の目、漆黒の鱗。
伝説の竜、ブラックドラゴンが復活した瞬間であった。
次回は、「漆黒の涙と闇魔法」です。
もう真っ黒ですね!
そしてこの暗黒竜との出会いが誠也を変える一つめの鍵です。
では次回もよろしくお願いします