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第47話 神とドラゴンの一挙一動

この話に主人公は出てきません。つまり? そうです。短めです。

ここは、とある場所。


「ただいま帰りました」


「遅かったわね。シルビア。それで? どうだったの?」


「つつがなく修復は完了しましたが、原因は不明でした。結界はしましたので、もう大丈夫でしょう」


復旧した後、シルビアは休暇をとる訳でもなく、帰還していたのであった。


「そう。何か原因があると思うのだけど……」


そういわれ、シルビアは少し考えた後、こう言った。


「一つは他の誰かが装置に対し、何かを施した。二つは魔物による衝突時による不具合。最後に物理的不具合。このどれかだと思います」


「二つ目はありえないわね。魔物程度でこの装置が壊されたりするとは思えない。それこそあの世界のドラゴンやフェンリル並みの魔物じゃないと」


「それもそうですね。本気でやりあえば地形が変わっちゃいますし」


「三つ目はありえなくはないけど、シルビアが復旧している以上はそこもない可能性が高いわね」


「確認はしてますが、私と言えど、なきにしもあらずです。ミスは誰にでも起きます。そう思っての結界なんですよね?」


「そうね。これで結界が破壊されなく不具合が起きた場合、三つ目が妥当。結界が破壊されて不具合が起きた場合は一つ目が妥当という事になるわね」


シルビアと私は原因を探っていたが、これ以上の事はわからなかった。


「あぁ、そういえばあの人のおかげで、魔物の様子に異常は今のとこみられないわよ」


「そうですね。アズレール、カバナルは魔物も落ち着きを取り戻しています。といっても魔物なんで異常があっても魔物側で対処しようがないんでどうしようもないんですけどね」


「ついでにドラゴンの呪いも解いてくれちゃったわね。これは誤算だったわ」


「あのドラゴンが本格的に破壊衝動に出る前に防いでくれてましたし」


「これはホントにどうにもならない時はシルビアに託そうと思ってたから、助かったわ」


「私はドラゴンとの戦闘はちょっと遠慮したいです。厄災並みの強さですからね」


「そのせいで魔物の様子がおかしかったかもしれないけど、これ以上はわからないから、引き続き各地の状況の様子を見て監視するわよ」


「わかりました。何かあればお呼びください。ドラゴンとの戦闘以外でお願いします」


シルビアの小さな抵抗を受け流した私はそう言って作業に入ったのであった。



**



そしてそのドラゴンはというと……


「父上、母上、帰りました」


「何十年ぶりか。元気にしておったか? 外の世界はどうだった?」


「元気……と言われたらあれだったのですが、外の世界は世界で色々勉強にはなりました」


「ほう?」


父上の問いに対して俺は経緯を説明することになる。


「そのフードを被った男についてはその時に死んだであろうが、まさか呪いで五十数年も戦っていたとはな」


「暴走する寸前にフェンリルとスライムと戦いまして中々強く、しぶとかったのです。そこへいきなりやってきた人間と魔物によって俺は呪いと解いてもらい、助けてもらったのです」


「人間? 魔物? ほう。そこも詳しく説明してみよ」


俺は人間が連れていた魔物によって4日間滞在、呪いをその魔物により捕食して解いてもらった事を説明した。


「なるほどの。そのようなスキルがあるとは。世界は知らぬ事がまだまだあるとみえる」


「はい。俺もまさか本当に呪いがなくなるとは思いもしませんでした」


と話をしていると母親が会話に入ってきた。


「それよりも、あなた。息子が帰ってきたのです。今日は家族でゆっくりお話でもしましゅう?」


「そうだな。その前に、これからお前はどうするのだ? 見聞が足りないと言うのなら、また行ってもよいぞ?」


「少し考えさせてください。俺はまずはその人間にもお礼をしたいのです」


「それならここに来てもらうのもいいかもしれないわね」


母親はそういった。


「ここの宝物庫にある欲しい物があれば差し上げるというのはどうかしら?」


「ふむ。それはいい案じゃな」


「父上、母上、ありがとうございます」


「助けてくれたのに親が何もしないわけにはいかんじゃろう? お前はしばらく休養せよ。見た所、体力が相当落ちているようにみえる」


俺はずっと動かず、そこで抗っていた為、体力がかなり落ちていた事を知っていた。見事に悟られてしまった。


「はい。少しの間ここで体力をつけさせてもらいます」


「人間をここに連れて来るにしても、まずはそこからじゃ」


その日から俺は体力づくりのトレーニングを始めたのであった。


ちなみにドラゴンの里といっても、みんなドラゴンの姿ではない。というのもドラゴンのままで生活をしていると


1 その巨体さ故に食料が莫大にかかる

2 土地も沢山のドラゴンが居れば、それだけ莫大な土地がいる事になる


とまぁ、いくら奥地にある森でも限度というものがある。

本気で戦ったりする時以外は基本ドラゴンの姿にはならない。模擬戦もちゃんと土地がボコボコにならないように、空中戦が主流だとかなんとか。

ドラゴンの姿になっている時は基本は移動のみである。空飛ぶ人間は今の所は見ていないからだ。

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