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第02話 スライム?

「うーん。ここは……?」


俺は周りを見渡した。ここは…森? そうか、転移したのか。って…


「おいおいおい! 剣と魔法の世界で、しょっぱな一人で森ですか。しかもどことなく、気味が悪い鳴き声も遠くから聞こえるんだが!」


俺は急いで近くの木に登った。あれ?体が軽い。ちなみに俺の今の服装は、そこら辺の村人風の格好っぽかった。


「あ、そういえば意識を失う前に、若返らせるとか言ってたな」


木をするすると登って、周りを確認。よし! とりあえず、安全確保完了したぞ。後は何か言ってなかったか思い出す。


「そうだ。ステータスオープンって言ったら、ステータスが見れると言ってたな」


「ステータスオープン」


名前:村木京介

職業:アニオタ

LV:1

HP:15 MP:5

ATK:3 DEF:5 MAG:1 SPD:3

スキル一覧

鑑定 アイテム袋(時間ストップ無限収納) 夜目 不眠不休


「おおぅ。ほんとに出た。しかもスキルがある!!! 鑑定とアイテム袋は…転移特典? かな? 夜目? なんでだ? 夜中にアニメとかマンガ見てたからか?でも真っ暗じゃなかったんだが……。まぁいい。わからん。不眠不休は…たまに休日に48時間起きてアニメ見てたりゲームしてたからか?」


だって一人の時間って、車と夜中の誰もいない空間しかないんだよ? しょうがないだろ。

とりあえず、ステータスの確認は出来た。各数値の意味はATKは力、DEFは耐久、MAGは魔法力、SPDは俊敏だろう。職業のところは今はスルーだ。スルーったらスルーだ。

さて、アイテム袋はどうやって使うんだ? と考えていたら、頭の中で使い方が流れ込んでくる。


「なるほど。こうか?」


おぉ! 真っ暗な四角い空間ができた。これに手を突っ込むんだよな。


「おっ? なんか入ってるな」


えーっと? 初心者異世界生活セットと手紙? と球? か。セットの方は服一式に靴と少量の食料と硬貨に木の剣。


「木の剣て。切れない剣はただの棒! 木を剣にするのはおもちゃとドラ◯◯だけにして! 盾もないんかい! 防御力0ですやん! 鬼畜ですかね?これ」


愚痴っててもしゃーない。そもそもこんなのがあるなんて言ってなかったからな。正直森スタートからだと助かる。

次に手紙。とりあえず内容は…


―――――――――――――――――

異世界招待の案内人(神)だよ!

最低限のスキルと初心者セットとスキ

ルオーブをプレゼントしておくね。

PS:魔物には注意してね☆

   死んだらあっちの世界でも終わりだよ

―――――――――――――――――――――


「…神? What? マジですか? あの電話の相手って神だったの?」


混乱する俺に追い打ちをかけるようにPS部分には


「魔物に注意しろか。やっぱいるわな。後は…死んだら終わり。あ、やっぱりそうなのね」


魔物についてはあの時聞いてなかったわ。死んだら終わりってのはどっちの世界に居ても同じと。しゃーないか。

そしてこの球はスキルオーブ。ふむふむ。とりあえず鑑定してみるか。


「鑑定!」


名前:スキルオーブ

効果:持ったまま念じるとスキルが必ず手に入る。

   一人一回しか使えない。


なるほど。念じたスキルか。しかも一人一回って事はこの世界のどこかにもあるということか?

マップスキルとか気配遮断とか魔法(特に回復系)とかいろいろ欲しい物もあるがとりあえず保留にしとくか。

魔法に関しちゃ、取ったとしてもそもそもMP5しかないから無意味かもしれんが。


一通り確認は済んだが、これからどうするかな。近くに洞窟とかあるかな。

あればそこを拠点にしたいんだが。木の上でずっと暮らすなんてゴメンだ。他にも当面は水の確保と食料も必要だな。


気味悪い声はいつの間にか聴こえなくなったしちょっと降りて探索してみるか。アイテムは全部しまっておこう。


上からみてもどこも木。降りて見渡しても木。


「オーマイガー! ここは迷いの森ですか?」


どこ向かって行こう? 判断つかない時は運の神様に頼むべし。てなわけでアイテム袋にあった木の剣を立てて手を離す。


ぱたん


「……こっちか」


木の剣、役に立つじゃん。それよりも運の神様頼んます。そう願うしか道はなかった。



**



歩き続けて30分。目の前に丸い青い液体がいた。


「お! あれはスライムとかいうやつでは?」


おっと。決めつけずにまずは鑑定を忘れずにっと


「鑑定」


名前:スライム?

種族:魔物


…ん? なんかおかしいぞ? 【スライム?】ってなんだ? なんで、クエッションマークなんだ?

そのスライム? は地面に付いていた血や毛をどうやら吸収しているようだ。


「木の剣で倒せるかな? どうしたもんか」


剣を持ったままゆっくりとそのスライム? に近づく。スライム? は俺が近づいても気にしていないようで、只ひたすら血や少量の毛を吸収していた。

吸収が終わるとこちらに気がついたのか、こっちに振り向いた。


「ぷるぷるぷる……」


俺はスライムが飛びかかってくるのかと、木の剣を構えたが、スライムはその場から動かず、ずっとこちらにむけて体を震わしていた。


「どういうことだ? 何か伝えようと…ん?」


よく、そのスライムを観察すると、少し左上のほうが欠けているようにみえた。


「お前、怪我してたのか? それで吸収して体を元に戻そうとしてるのか?」


「ぷるぷるぷる……」


つまり、ご飯が足りないのか? と思って初心者セットの食料を、そのスライムに少し投げようとしたが


「お前、これやるから、襲ってくるなよ?」


「ぷるぷる……」


相変わらず何を言っているのかわからんが、今のこの状態で襲ってこないって事は、大丈夫だろう。そう思い食料を投げた。


「ぷるぷるぷる♪」


スライム? は嬉しそうに吸収をはじめ、わずか3分で吸収した食料は消えた。ちょっと少なすぎたかな? と思っていたのだが、スライム? をよく見てみると、欠けていたところが治って、きれいなまん丸スライムになっていた。


「お前、治って良かったな。気をつけろよ。じゃあな」


俺は、スライムを倒す気にはなれず、その場を離れようとしたが、プヨンプヨンと、スライムが後ろからついて来た。


「ん? 食料はあんまりないからな。やらんぞ?」


「ぷるぷる……」


すると


【スライムを従魔にしますか? YES/NO 】


「従魔だって? もしかしてお前、一緒に来たいのか?」


「ぷるぷる♪」


「何を言ってるのかわからんが、そういう事なんだろうな」


俺はYESと念じた。すると…


【スキル:テイマーを獲得】


「おぉ! スキルゲット! 鑑定!」


名前:村木京介

職業:アニオタ

LV:1

HP:15 MP:5

ATK:3 DEF:5 MAG:1 SPD:3

スキル一覧

鑑定 アイテム袋(時間ストップ無限収納) 夜目 不眠不休 テイマー


「スキルが増えてる!」


これは大収穫だ!

とりあえず戦力としては、スライム?はあれなんだろうが、まぁいいだろう。

ちなみに、スライムの名前はプリンと名付けた。ぷるん……プリン……安直? うっせいやい。


「プリン、これからよろしく!」


「ぷるぷるぷる♪」


うん。多分喜んでいる。よし、探索再開だ!

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