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第18話 天使困惑! 現代へ帰還

ザザザ……ザザ……


「ん?」


俺はいつものように修練に行こうとしていた時、その音は聞こえた。


「どうした? 主?」


「よ、ようやく復旧した! 帰れるぞ!!」


俺は歓喜した。これでようやくあっちの世界にも戻れる!


「ほう。では食料を確保してくるのか?」


「どうしようかな? あっちはもう夜なんだよ。何度も同じスーパーというかお店だな。出入りしているとさすがに怪しまれる」


「同じ店に何回も似た時間に入店すればそりゃそうだろうのぅ」


「でだ。一旦あっちの世界で一晩寝て朝の11時位。そうだな。半日後か。その位の時間に帰還しようと思っている。その時までに砂金を金にしておく。そうすれば60万程度の資金になる。そのくらいあればとりあえず当分資金は持つからな。食料を確保さえすればこっちの世界は安心だ。幸い明日は休みでな。こっちに行き来を何度も安心して来れる。つまりスーパーを変えれば怪しまれないというわけだ」


「わかった。じゃあ我の森に転移して地球に戻るのが良かろう。あそこなら我が子もいるし、転移した時、何かと都合が良かろう?」


「確かにそうだな。その間はプリンを頼む事になるが」


「安心せよ。プリンも十分強くなっておる。心配することはない」


俺は早速 フェンリルの居た森に転移した。するとものすごい速さでフェンリルの子どもが集まってきた。


「おおー! 我が子達よ。元気にしておったか? ほぅ? そうか。魔物がここにやってきたか。それで? なるほどのう」


「フェンリル大集合はさすがに迫力あるな。全員でかかってこられたら即死できるぞ。これ」


「なにをいうておる。主もそれなりに強くなってきておるではないか」


「毎日散々魔物と戦えばさすがに強くなってきている実感はあるけどな。これを見るとなぁ」


俺は足元に近づいてきた子フェンリルの頭を撫でてやる。なにこの子! 毛並みがフワッフワなんだけど!! みんなそうなの!? ちょっとプリン! この子の汚れを取って!

綺麗になった子フェンリルは嬉しそうに尻尾を振っていたので、俺はここぞとばかりに子フェンリルの毛並みを堪能した。プリンはその後、他の子フェンリルも綺麗にする羽目になっただが嬉しそうにぷるぷるさせていた。多分。

そして俺とプリンは子フェンリルにもみくちゃにされたのは言うまでもない。



**



「みんな! 少しの間、ここで待っててな!」


「主、あれだけ堪能しておいていきなりキリッとされても説得力もなにもないぞ」


いや、だってもふもふ大集合だよ? とりあえずモフってみたいじゃん? あの状態でモフらん奴はいないぞ? 間違いない!


「キリッ!」


「声に出さなくていい! 行くなら早く行って帰ってこい!」


「わかったよ。それじゃ、行ってくる。みんな、待っててな」


俺は転移をして元の世界、地球へと戻ったのであった。



**



天使シルビアはその頃……


「あ、あれ? 転移者君の反応が消えた!? どこ行ったの!? と、とりあえず、消えた所まで行ってみよう。居なかったら私の休暇が終わっちゃう!」



**



そして現代に戻った俺は


「やったぞー! ようやく帰ってこれたー!」


いつものコンビニだー! さすがに今回は異世界滞在期間が長かった。俺はそのまま家へと帰宅。妻と息子にはこの事は伝えないつもりである。そもそもそんな話をした所で信じてもらえるはずもないからな。俺は夕飯を食べた後、風呂上がりにビールを一杯飲む。


「風呂上がりにはやっぱりビールがいいよなぁ」


俺はビールをのみながら他愛もない会話を妻とした後、そのまま眠りについた。そして次の日の朝


「ちょっと用事が今日あるから出かけてくる」


俺は妻にそういい朝から車で出かけた。そして車内で砂金の瓶を出した後、現代の瓶に詰め替えた。その後、砂金専門店に行った。金額はやはりそれなりの額にはなったが、俺が行ったところは精製料や取引手数料がかかった。さらに産地もさすがに異世界産とは言えないので、少し少なくなってしまったが、まぁいい。これで俺は60万近くの大金を手に入れた。


俺はまとめ買いが出来るボスココへ行き、大量の食料やジュース、お菓子を思う存分に買い、異世界ボックスへと収納。


「まぁさすがに現代の技術は持っていったらまずいからな」


そこはさすがに自重すべきだと俺は判断していた。このボックスに車が入ったら? 銃が入ったら? 恐ろしくてそんな事は出来ない。異世界ライフが崩壊してしまう。


「ムリムリ。おじさんは単に楽しみたいだけなんだよ。そんなあるあるな異世界アニメみたいな事は出来ませんししたくありませんよっと」


こういう事をもしや神様?は報告して欲しいのかな? 不具合というか抜け穴的な事を。ちょっと電話してみようかな。


「はいはーい☆」


「あ、こんにちは。今大丈夫ですか?」


「復旧しておちついたから大丈夫だよー☆」


「良かったです。あのですね。この異世界ボックスなんですが、車とか銃とかパソコンとか? なんていうんですかね? そういう中世には不釣り合いすぎる持ち物は持てないようにしないと、持っていったら大変な事になりません?」


「あー。言われてみれば確かに。現代兵器ってやつね☆ おっけー♪ それは出来ないように設定しておくねー☆」


「まぁ…… 異世界アニメでもよくある飯テロまがいな事をやってる俺が言うのもなんですが」


「そんぐらいはしょーがないと思ってるからそこは大丈夫だよー☆」


「ありがとうございます。とりあえずふと気になったんで、報告しておきます。それでは」


「ありがとねー☆ またなにかあったら教えてねー☆ それと私の天使が君の様子を異世界で見に来るって言ってたからよろしく~☆」


「え? はい。わかりました。それではまた」


俺は電話を切った。天使が俺の所に? なぜ? ほわい? あぁ試験運用してるって関係のやつか。さしずめ俺は被験者か? まぁ楽しく過ごしてる? からいいんだけど。


さて、こっちでやる事はやったし、そろそろ異世界に転移するかな。俺は転移をして異世界へと向かった。

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