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第15話 大金

避難所で朝を迎えた俺は他の一般人の人と共に外へ出た。プリンは子どもに人気なようで、みんなから抱かれていた。なんでもテイマーの人は珍しいようだ。

建物もかなり壊されていて復旧作業をしていたので俺達も手伝った。その日の夜に宿に向かうとそこは奇跡的に建物も無事だったようで、俺達はその宿にまた泊まる事にした。

比較的、街の人々は笑顔で俺は安心した。何日か復旧作業を手伝っていた時、ある冒険者がこんな噂をしていた。


「なんでもゴブリンを一掃した魔物が街にいたんだってよ」


「魔物がゴブリンを一掃だと? 何かの間違いじゃないの?」


「そんときは必死に戦ってた最中だから確認はできてないみたいだが、真っ白だったって」


……おいおいおい。これってヴァイスの事か? がっつり見られた訳じゃなさそうだから誤魔化せそうだが。


「なんでも範囲魔法を使ったって噂だ」


「範囲魔法? どんな?」


「トルネードを使ったらしい」


……うん。ヴァイスで間違いない。あの時はフェンリルのままだったなそういえば。獣人化している今はバレる事はないだろう。


「ヴァイス。絶対元に戻るなよ?」


「あの時は寝ぼけておったな。悪かったのぅ」


「まぁしょうがないさ。今更悔やんでもな」


そして更に何日か経ち、街も落ち着きを取り戻しつつあったので、俺達は冒険者ギルドへ向かった。


「あの~。魔物を売りたいんですけど大丈夫ですか?」


「あ、ムクノキさん。魔物ですね。いつものとこに置いてください。今日も同じ数ですか?」


「そうです。それではこちらに。はい」


「それとムクノキさん。討伐依頼件数が規定数達成してますので今日からEランクになります」


「そうなんですか? ありがとうございます。あ、では更新をお願いします」


「Eランクの討伐依頼はオークやヴァイパー、他にも沢山います。ランクが上がったからといって油断しないで頑張ってください。更新完了です。ギルドカードはお返しします」


オークか。アイテム袋にめっちゃ入ってるな。ヴァイパーは確か蛇の魔物だな。あいつは火球で燃やすから討伐報酬が灰になっちゃうんだよな。まぁランクはあまり気にしてないからいいが。他にもいろんな魔物が入っているが、出さない方がいいだろうな。やめていこう。

俺はとりあえず復旧するまでの間、死なないように頑張っているだけなのだ。


というか、復旧まだなんですかね? もうかなりの日数ここの世界で経ってますけど? 惣菜とジュースがそろそろなくなってきてるんですがね?


おっと、また脱線してしまった。依頼依頼っと。


「じゃぁEランクの依頼をみてみよう」


ふむふむ。オークは常設か。毎日納品可能だな。それとシルバーウルフ? あぁ。ヴァイスのちっさいバージョンのやつか。他の魔物は……あぁ全部それなりにアイテム袋にあるな。常設はオークだけか。今度は毎日こいつを出していこうか。幸いお金はあるしな。飯も前に大量にアイテム袋に入ってるし。あ、当然店主やら街の人達にはバレないように仕舞ってるぞ? 俺は平穏に異世界を満喫したいのだ! そう思いながら街を出て歩いていると後ろから小さな子どもが話かけてきた


「あの、そこの方、これとなにか交換できるものはありませんか?」


「ん? これは……」


俺は鑑定をした。


名前:砂金が100g入っている瓶


100gだと!!!!!! 10万円以上の価値あるぞ。それよりも…


「これは何に使うものなのか知っているか?」


「この砂金はお金持ちの方が主にきらびやかにして目立たせるようにする為だけに使用するもので、そこまで価値があるものではありません。あの…食べ物か何かありませんか?」


食べ物か。それなら屋台が周りにいっぱいあるが……


「なんでこれと交換して欲しいんだ?」


「砂金は場所によってはここでは沢山取れるんです。剣にしてもすぐ壊れるので、鉱石としての価値がないんです。お父さんとお母さんが魔物の襲撃の時に怪我をしてしまって、今動けなくて生活が苦しくて……」


そういう事か。希少性がこの世界では限りなく低い。だからたくさん取れる訳か。それなら


「あそこの屋台の串焼きだったらその瓶で何本程度だ?」


「屋台の? あそこなら10本位です」


おぉう。そこまで希少性がないか。さすがに少し悪い気がした俺はそこの屋台の串焼きを20本買ってやった。


「こんなに! いいんですか?」


「あぁ。それとお前の両親に会わせてくれないか? こいつ、プリンっていうんだが、回復魔法が使えるんだよ」


「えぇ! スライムが回復魔法を使えるなんて聞いたことありませんよ!」


「この事は内緒にしといてくれ。それで? どこにお前の家はあるんだ?」


俺はその子の両親の家に到着した後、プリンに両親の怪我を治療させた。両親はありがとうと何回もお礼を言ってきた。


「気にするな。どうしても気にするなら、また砂金を取ってきてわけてくれ」


と言うとまだあったらしくその瓶を4本追加でもらってその子と別れた。思わぬ収穫であった。


「主。そんなもん使い道なかろう?」


と今まで傍観していたヴァイスは言った。


「俺の世界ではこの瓶の砂金は12万位するんだよ。そうだなお弁当200食分位か?」


「なんだと!!!!!!! そんなに高いのか!!!!!」


ヴァイスは驚き顔を近づけてきた。近いっての。近すぎたのに気づいたのかヴァイスは距離を取り赤面した。おじさんに赤面してどうすんの? あ、今の俺は若い容姿だった。

しょうがないからそっとプリンを渡して冷やしてやる。


「?????」


プリンはいきなりヴァイスに手渡されて「え?なになに?どうしたのー?」って感じになっていた。多分。きっと。ヴァイスは何故か素直に受け取っていた。鬼教官はどこいった?


いや、そんな事はどうでもいい。


「それでだ。砂金に関してはあの子、名前はシーラだったかな? あの子がたまに集めてくれるみたいだ」


お小遣い程度に今までも集めていたのだろう。俺はいきなり60万もの大金を手にしてしまったのだった。これは異世界ボックスに入れておこう。元の世界、地球で売る為に。

そして復旧に勤しんでいた俺達だが、ボボン水を毎日飲んでいるのでATKは常に上昇中だぞ。


名前:村木京介ムクノキ

職業:冒険者【暗殺者を極めしテイマー】

称号:暗殺者を極めし者(能力微上昇補正)

LV:24

HP:168 MP:81

ATK:134 DEF:69 MAG:51 SPD:63

スキル一覧

鑑定 アイテム袋(時間ストップ無限収納) 夜目 不眠不休 テイマー 火球(火魔法) オートマップ 無限異世界ボックス 能力2倍強化 暗殺者(隠密 気配遮断 気配察知 痛覚遮断 鷹の目 状態異常無効 超再生 転移:消費MP30) 剣術 体術 盾術


名前:プリン(スライム)

職業:京介の従魔

LV:23

HP:141 MP:48

ATK:90 DEF:44 MAG:30 SPD:102

スキル一覧

物理無効 触手 初級回復魔法 変形 能力2倍強化 硬化 ウォーターガン(水魔法)


名前:ヴァイス(フェンリル)

職業:京介の従魔

LV:59

HP:474 MP:201

ATK:191 DEF:124 MAG:98 SPD:347

スキル一覧

魔法反射 切り裂く トルネード(風魔法) 変化 疾走 能力2倍強化 風の加護

今週の更新はここまで、また来週~

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